ピアノの屋根の開けかたなんて、知らなくてあたりまえだと思う
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ピアノの屋根の開けかたなんて、知らなくてあたりまえだと思う

ピアノ調律師の書斎

演奏のときに立てるグランドピアノの屋根、まちがった開けかたをされていることが結構あります。屋根の前側をたたまないで持ち上げられていたり、支え棒の挿す位置が違ったり、その両方だったり。
今までもドラマや映画、雑誌、ポスターなどいたるところで見ました。最近はストリートピアノも流行っているのでSNSでもよく見かけます。

見た目が変なだけであれば良いんですが、これほんと危険です。

でもこの屋根ってかなり重いですし、もし開けかたを知らない人が開けようとした時に、(あれ?これ開けかた調べないと怖いな...)となるくらいには複雑なつくりをしてると思うんです。さいわい「ピアノ 屋根 開け方」で検索すれば正確な情報がたくさん出てきます。

でもなぜまちがった開けかたが後を断たないのか?

なんとなく、これくらい知らないと恥ずかしいみたいな風潮も良くないんじゃないかと思っています。

「ピアノの屋根の開けかたなんて一般常識でしょ」と言う風潮から、開ける方もよくわからなくても「当然知ってますが?」的に勢いで開けちゃってるケースも多いんじゃないかなと...
(もちろん単純にまちがえて覚えていたり、どう開けても大丈夫と思っていたり、調べるのがめんどくさいという方もいるとは思いますが)

はじめてグランドピアノを弾く方とか、ピアノのことはわかないけど施設で担当になった方とか、知らなくて当然だと思います。

この件に限らずですが、SNSでは「(音楽やってるのに)これくらい知らないのヤバイ」「適当に使われてピアノがかわいそう」「義務教育の敗北」といったやりとりを見かけます。昔で言うと、料理をしたことがない人がまちがえて米を洗剤で洗うのを笑う、みたいな感じでしょうか。

たまたま自分が知っているだけのことを「常識」にしてマウントをとる風潮がなくなればいいなと思います。もちろん自戒も込めて。

ただ、ドラマや作品でまちがえているのを見ると、誤って広まってしまうのはもちろん、ピアノ以外の他の部分のディテールも実は適当なのかも...?と疑ってしまうのでそこはしっかり調べて作ってほしいんですよねえ。

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ピアノ調律師の書斎
ガジェット好きなピアノの調律師です。同じく調律師の妻と、ピアノが好きすぎて寝床にしてしまった文鳥と3人暮らし。 ピアノや調律の仕事について考えたことや工夫していることなどを書いています。