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もうすぐ4歳のつぐみBooks&Coffeeです

いつもありがとうございます。
つぐみBooks&Coffee田中志野です。

noteのトップ記事を、いつまでも開店前のご挨拶↓のままにしておくのもいかがかなと思いつつ、ふと読み返すと(初心表明ということもあり)「まだ浅いけどよくまとまってるなぁ〜」と他人事のように感心して、(なんと4年も)放置してしまっておりました……お恥ずかしい。

……いえ、あの、弁明ですが、書き始めることは、何度も試みていたのです。しかし、月日はあまりに早く過ぎ、それなのに文章にしようと思うと長くて、堪え性のない私はすぐに「まとまらない!もう無理!」となっては投げ出す始末。
……noteはもちろん、SNSなども、丁寧な文章をまめに更新されていらっしゃる方には本当に頭が下がります(お店として発信しなければならない立場になってみて、より一層痛感します)……

……書きたいことがないわけではないのです。
むしろ、ありすぎるからこそまとまらないのです。
しかし、そんなことを言っていたら、いつまで経ってもnoteは「開店前」のまま。
4年も経ったのだから、「初心」から少しは変わったのだということを……

「……!(手を打ち)それだ!」

ということで、約4年前の私が書いていた「初心」がどうなったのか、変わったのか、変わらないのか、アンサーソング的な(?)記事にしたら書きやすいかも、と思いついたため、今回はそのような形式ですすめていきたいと思います。

ご興味をお持ちいただけた方、よろしければ、しばしお付き合いくださいませ。
(と、言って書き始めてから、半年以上の時間をかけて書きました)

* 景色の変化 *

2020年1月のつぐみの庭(まだ「庭」というより「敷地」)
2024年4月のつぐみの庭(ミモザがモッサモサ)

おお、4年の歳月……という比較写真。石と植物たちと時間のおかげで、「新しい人工物」が「家」と「庭」として景色に馴染んだ気がしますね。

西上州――群馬県西部地域を(地元の人だけかもしれませんが)「西上州」と呼んでいます。個人的に群馬県のことを「上州」と表現するのがとてもすきで、「西上州」も気に入っているため、今後もそう表記します――でブックカフェを開業すべく、現在準備中です。準備中の悲喜こもごもはtwitter(@293BooksCoffee)やinstagram(@293bc)で発信中です。お時間ありましたら、ちょこっと覗いてみてください。

2020年5月

この4年の間に、「Twitter」が「Twitter」でなくなってしまうなんて、誰が想像したでしょうか……と、書き始めてしまうとそれだけで長くなってしまうので、その話はおいおいするとして、どちらのアカウントも現在進行形で稼働中です。
お店の情報を主に知りたいという方はinstagramで、店主のひとりごとや政治経済への言及もどんとこい!という方はTwitter(現X)をご覧いただけると嬉しいです。※余談ですが、4年経って、やっと定期的にinstagramを確認するようになってきました。それでも、DMに気付くのに時間がかかる場合があります。ですので、前日・当日の予約はお電話でお願いします。日程に余裕がある場合はDMでも受け付けますが、気付いた時点での空き状況となりますのでご了承ください。

つぐみBooks&Coffee(以後、「つぐみ」と表記。みなさんにもお店のことは「つぐみ」と呼んでいただけると嬉しいです。)は、ひとまずブックカフェです。珈琲と軽食、心地よく本を読んでいただける空間を提供することを目指しています。それというのも、この度の未曾有の事態により、当初は「単なる前提」であった「開業」が第一の目標になってしまいました。想定外の事態ではありましたが、おかげ様でいろいろなことを考え直す機会を得たなぁと、日々認識を改めています。

2020年5月

皆さんが、お店のことは「つぐみ」と呼んでくれるし、私のことも「つぐみさん」と呼んでくださるので、とても嬉しいです。
予想外だったこととしては、各地の「つぐみさん」が「私(もしくは娘)の名前『つぐみ』なんです!」と教えてくださること。つぐみさんというお名前の方が、こんなにたくさんいらっしゃるなんて〜!だからこそなのでしょうが、店主の名前が「つぐみ」なんですか?と聞かれることもしばしば。残念ながら違うんですよ〜、とお答えしているのですが、違うからこそ「つぐみBooks&Coffee」のおかげで私も「つぐみさん」になれたのですし、各地の「つぐみさん」にお会いできた時に、ためらいなく「かわいい〜!」と言えるので、むしろよかったなと(いや、「シノ」も気に入ってるんですけどね。なんだか、江戸っぽいし)。

そして、この時は「開業が第一の目標」と書いていましたが、コロナ禍の渦中悪化の一途で「開業」から「開店」まで、さらに間があいてしまったのでした。

目次

  1. つぐみで提供したいもの

  2. 【空間】

  3. 【本】

  4. 【健康】

  5. ……ちょっとだけ

つぐみで提供したいもの

しいてまとめるなら、大きく3つ「空間」・「本」・「健康」です。

2020年5月

これは今も変わっていません。
変わっていない、というか、これしかないというか。

とはいえ、手前味噌ですが、ちょっと解像度は上がったかな、と思うので、そのあたりを少し加筆できたらなと。

【空間】

2020年、開店前


2024年5月
春爛漫の季節

実店舗を持つ一番の意義だと考えています。
自分にとっても、お客さんにとっても。

実店舗がある、ということは、その場所に根付く意志でもあると考えています。

「根付く」という言葉の捉え方は人それぞれだと思うのですが、私は、実店舗を構えたということ自体が「ここにずっといる。だから、いつでも来てね。」というメッセージになると信じています。お店が「いつでも来てね」というスタンスでいることで、来てくれる人にとっては「場所・空間」に対する安心感につながり、その人にとっての「つぐみ」がどんな場所――珈琲を飲むための場所、一息つく場所、ひとりになりたい時に行く場所、誰かと会うための場所など――にもなれるということではないでしょうか。

そう、つぐみはどんな場所にもなれる空間をつくりたいのです。

2020年5月

これは、このとおりでもあるし、思い上がりだったな、という部分もあります。

「どんな場所にもなれる」というのは、お店としての「つぐみ」のポテンシャル的な意味で言えばそう表現してもおかしくないのかもしれないのですが、実際には「どんな場所にもしてもらえる」という方が、しっくりくるような気がしています。どんな場所、どんな空間として捉えるかは、お客さんたち次第だからです。

また、私にとっては、「根付く」「ここにいる」以上に、この4年で、もっと「拠点」的な感覚を得た気がします。
「ここからどこへでも行ける」もしくは「ここがあるからこそ、どこへでも行き、そして帰ってこられる」というような。

……これは私の生活が、お店中心……というより「つぐみ」中心になったからかもしれません。「つぐみBooks&Coffeeを経営している」という表現はためらわれるので「つぐみBooks&Coffeeに所属している」という方が自分の感覚には近いのですが、もっと言えば、「私という個人はつぐみBooks&Coffeeから派生している」と言ってしまってもいいような……

前述で「ひとまずブックカフェ」と書いたとおり、形式的にはブックカフェというテンプレートに倣って作られている空間ですが、そこをどう捉えるか、どう利用するかに正解はありません。ブックカフェ形式だからといって「珈琲を飲みながら静かに本を読む」以外の行動を許容しない空間にはしたくないと考えています。

2020年5月

やはりブックカフェを名乗ったことで、「この場所では、静かに本を読むべき」だと思って、入店へのハードルが上がってしまっていたというお話を多くの方から伺いました。
「一緒に来る人とお喋りがしたいから」
「本を読む習慣がないから」

……とても律儀で、遠慮深い方々が多いのだなぁと痛感しました。

私がもっと「お気軽にどうぞ」ということを周知するとか、入り口に何か工夫をするとか、そういうこともできたはず(というか、2024年まで看板すら立ってなかったので、そこだけ取っても「はず」じゃなくて「できた」でしょ、という声が聞こえそう)なので反省しきりではあるのですが、私たちからすると、「3年強やってきて、やっと、ここ(看板を立てられるところ)まで来たんです」という気持ちなので、おゆるしいただけると嬉しいなと……

だからといって、「自分の部屋」ではありませんから、なんでもしていいと言っている訳ではありません。迷惑行為は論外です。

カフェってとても不思議で、気楽でありつつ難しい空間だと思っています。

一緒に来店したグループに限らず、同じ空間をともにする人――まったくの他人であったり、実は知り合いであったりすると思うのですが、どちらにせよ意識しすぎる必要はないものの、完全に無視することはできない――によって成立している。つまり、同じ空間をともにする人を無視していては、空間が成立しないのです。

この「空間の成立」にはお客さんの協力が必要不可欠であり、たくさんのお客さんにご協力いただくための舵取りこそ、店主の役割だと自負しています。

メンバーが異なれば「成立」の条件も状態も異なるのは当然のこととして、その時点での「快適」はどこに着地させると成立するかを、店主として一生懸命感じて、考えたいと思っています。

2020年5月

この難しさを痛感した4年間でもありました。
そして、正直に言うと、この舵取りが私にはできませんでした。

一生懸命感じて考え……は、したのですが、それぞれのグループに背景があり、そのテーブルのテンポがあり、やっとここまであたためた会話を、今、私が「注意」したら、今日の集まりすべてがしょんぼりと冷えてしまうのではないか……たしかにちょっと盛り上がりすぎているのだけど、「そんなこと」を、私がしていいのだろうか……と、逡巡してしまい、「注意する・しない」の正解はいまだにわからないのですが……「注意までしなくても、できることがあったのではないか、何か言いようはあったのではないか」と閉店後に反省した日が何度もありました……

とはいえ、当店は、不思議と「おしゃべりを楽しみたい」グループが多い日、「静かに本を読みたい」個人やグループが多い日……と、全く無関係の人たちなのに、似た傾向のお客さんが集まってくれて、私が悩む必要のない日がほとんどです。また、ひとつのグループを見ても、おしゃべりがしたい人と本を読みたい人が混じっていたり、今は飲食、次はおしゃべり、本を読んで、また喋って……と空間全体がマーブルになっていて、目的が違ってもゆるやかに成立してくれている様子を見せてもらっています(本当にありがとうございます、見ているだけで嬉しいです)。

それでもやっぱり、「店主の出る幕」が必要なタイミングは皆無ではない、ということを痛感した経験は重く、閉店後に反省したあの日のような時は、きちんと対応しようと肝に銘じました。
とはいえ、まだまだ至らないところだらけの情けない店主ですので、みなさんおひとりおひとりにも、空間づくりにご協力いただけますと嬉しいです。どうか、よろしくお願いいたします。

お店はバリアフリーを意識して設計してもらいました。ですので、車椅子でも、ベビーカーでも、気兼ねなくお立ち寄りください。車から店舗までのお手伝い等が必要であれば、事前にご連絡ください。本棚の高い棚から本を取るなど、必要であればいつでもお声がけください。赤ちゃんが泣いてしまうからと遠慮なさらないでください。最初のうちはご不便をおかけしてしまうこともあるかもしれませんが、たくさんの方にご利用いただくことで、至らない点に気づき、足りない部分を工夫し、より良い空間に成長していきたいと考えています。

そしてまだ先の話ですが、ワークショップやイベントを実施するにあたっても、拠点となる実店舗があるのは大きな強みになるだろうと考えています。

しばらく開店はおあずけですが、この「空間」がある意義を、最大限に発揮できるよう、準備に努めてまいります。

2020年5月

入り口にスロープ、お店の床はフラット、トイレを2つにして、ひとつは車椅子でも入れる広さで手すりをつけたり……

もともと、実際にお店をひらく計画など一切ない頃から、趣味の一環として「ブックカフェ構想」をノートに書いていました。その際、「私がお店を作るならバリアフリーにする」という点についてはあたりまえのように思っていたので、先日取材していただいたライターさんに改めて質問していただき、なんでそれを「あたりまえ」だと思っていたのだろう……と考えたのですが、具体的に、何かきっかけになる大きな出来事があった、というわけではなく、「だって、誰もが入りやすい、歩きやすい方がよくない?」くらいの気持ちだったのかもしれません。
個人的には、くぐって入るような狭い玄関、古材でツギハギ・段差だらけの床、傾斜が急すぎる階段であっても、そのお店の雰囲気やコンセプトにあっていれば、とっても素敵だと思います。むしろ個人的には大好物です。でも、私がお客として行くならいいけれど、私が作るなら、そうじゃないなぁと。
かといって、フルフラットにしようとしても、家具が置いてあったり、コードが走っていたり……「バリアフリー(そもそも、この「バリアフリー」という表現さえも賛否両論ある時代)」を実現するのはとても難しいですね。しかも、ずっとこのお店にいるはずの私でさえ平坦な床でつまずくし、転ぶことだってあるのです。だとすれば、もう「誰もが入りやすい、歩きやすい」はどんなに頑張っても「なるべく」でしかない。ならば、その「なるべく」を目指そう、と。

「快適」の感じ方も十人十色です。十人が十人「100%快適」を目指すのは険しい道のりですし、そもそも実現可能なのかどうかもわかりません……しかし、なるべく、なるべくみんなが快適にいられたらいいなと、それを考えるのは不可能ではないはずです。

そう信じて、自分も無理をしすぎない範囲で(当店はこれを前提にやっているので、その時点でかなりご不便をおかけしているのですが、みなさんの優しさに甘えて継続できております。本当にありがとうございます)、今後も試行錯誤しつづけていきたいと思っております。

【本】

書庫

ブックカフェの「ブック」。言わずもがなですが、カフェが「ブックカフェ」と名乗るために必要不可欠な要素です。

つぐみには書庫(トップの写真正面の入り口から入れます)があり、カフェの客席フロアに隣接しています。時々入れ替えたり、新しい本を増やしたりする予定ですが、約8,000〜10,000冊(正直、正確にはわかりません)の本が置いてあります。蔵書の大半は父が蒐集したもので、個人所蔵の本棚ではあるものの、眠っているばかりでは本が悲しむし、なんと言ってももったいないので、ご興味ある方にご覧いただこうというスタンスです。

2020年5月

改めて読むと、この時からそういう一面がのぞいてはいたのだな、と思うのですが、この4年、お客さんたちに蔵書のことを尋ねられた時に、自分が何度も「皆さんに読んでもらえたら、本も喜びます」と言っていて、あ、私、そもそも本たちのために本棚をひらいていたんだな、と。
なので以前書いた「眠っているばかりでは本が悲しむし、なんと言ってももったいないので、興味ある方にご覧いただこう」というよりも、「眠らせておくのはもったいないし、なにより読んでもらえたほうが本が喜ぶから、多くの方にご覧いただきたい」という方が、自分の気持ちにあっているような気がします。同じようで、全然違いますよね。

ジャンルは日本十進分類法でいうところの0〜9類まで幅広くありますが、特に多いのは5〜7類でしょうか。建築、工芸、美術、芸術。もちろんそれ以外にも、文庫や新書、雑誌、絵本に児童書もありますので、どなたであっても一冊は読みたい本に出会えるのではないかなと思います。

2020年5月

予想以上に、「読みたい本がたくさんあります!」と教えてくださる方が多くて、びっくりしています。
当店の棚は「なんとなく分類」なので、似たような本が近くに集めてあるとはいえ、そんなに“見やすい”配置ではないと思うのですが、みなさんの「自分の好きな本を見つける目」がすごすぎて、実は内心でめちゃくちゃ感動しているのです。

司書として働いている時から思っていたことではあるのですが、やっぱり「自分の読みたい本・好きな本は、自分が一番よくわかっている」ということです。
もちろん、探すお手伝いが必要であればお声がけいただきたいですし、ご相談も承るのですが、なんといっても、自分の目で「気になる本」を選び、手に取って開いてみる以上の「本との出会い」はないと思うのです。「気になる」のパワーはすごいです。「なぜ惹かれるのか」がわからなくても、そこには、今までの人生全ての瞬間の積み重ねが反映されているのではないでしょうか。

気になる本と出会っていただくことが当店の願いではあるのですが、基本的に書庫の蔵書は貸し出しも販売もしておりません。それは、当店の運営的な側面で余力がないということも大きいのですが、「もっとゆっくり最後まで読みたい本があったら、ぜひ図書館で借りて欲しい。ずっと手元に置いておきたい本と出会えたら、ぜひ書店や古書店で購入して欲しい」という思いがあります。
すでにそういったアクションを起こしてくださっている方も多くて(みなさん流石です!)とても嬉しいのですが、図書館で本を借りた方は、ぜひ貸し出し期間中につぐみにもお越しください。図書館で借りた本をつぐみで読み進めてもらうのも嬉しいですし、借りた本そのもの、「貸出票(借りた本一覧や返却期限が書かれたレシートみたいなもの)」、ネットの利用者マイページの「貸出中の本一覧」など、「今、図書館で本を借りています」ということがわかるものをお見せいただければ、なんと、つぐみのスタンプカードにスタンプを押印します!

特定の図書館と提携していたりするわけではなく、私が「みんなに図書館で本を借りてもらったら嬉しい」という気持ちで勝手にやっていることなので、どの市町村の図書館でもオッケーです!(※「利用券(登録するともらえるカード)」の提示では押印しておりませんので、それだけはご了承ください)

ちなみに、棚にある本を販売する予定はありませんが、棚に入りきっていない本、副本など、一部を(今後開催できたら)一箱古本市などのイベント時にお出ししたいと思っています。

ですので、もしも「手放したい・売りたい」と思う本が手元にある方は、そのイベントの時まで取っておいてください。この状況が落ち着きましたら、きっと開催します。皆様のご参加、お待ちしています!

2020年5月

蔵書は蔵書で店内閲覧でお願いしているのですが、入り口入ってすぐのコーナーにて一部の副本(整理していて2冊持っていることが判明した本)やロングセラーの絵本などを販売しています。
また、テラスには、いつでも誰でもご参加いただける「古本交換コーナー」をつくりました。手放したい本(1度に10冊まで)をお持ちいただいたら、お持ちいただいた冊数以下の欲しい本をとりかえっこしてお持ち帰りいただけます。
例:「5冊持参して別の5冊をお持ち帰り」「7冊持参して別の3冊をお持ち帰り」

もちろん置いていくだけでも良いのですが、次に読む人がいることを考慮いただき、あまりにも状態が悪いものはご遠慮くださいね。

また、「持参はしなかったけれど交換コーナーに欲しい本があった」という場合は1冊100円で販売しています。

そして、それらの古本の売り上げの一部は、一年に一度、慈善団体や災害支援団体に寄付しています。また、今年は年初めの能登半島の大震災もありましたので、古本販売以外にレジ横にて直接の寄付もご協力をお願いしております。何卒よろしくお願いいたします。※店頭の募金箱は2024年8月に取りまとめて送金しました。たくさんのご協力ありがとうございました。また再開することがありましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

※今まで、障がい者支援団体、盲導犬支援団体、地元のNPO、日本赤十字社、セーブ・ザ・チルドレン等への寄付をしてまいりました。皆様のあたたかいお気持ちとご協力に感謝いたします。

「一箱古本市」はまだ実現していないのですが、フリッツアートセンターさんの「本の森」や、前橋市さんの「前橋ブックフェス」などなどのイベントも参考にさせてもらいながら、いつかは……!と思っておりますので……!

【健康】

開店前のカウンター(広々している……)


角度が違うのですが、だいぶ、色々と……

ブックカフェの「カフェ」部分です。

飲み物は、珈琲、お茶、ストレートジュースなど、つぐみが美味しいと自信をもっておすすめできるものを揃えます。珈琲はハンドドリップで、お茶は急須でお出しする予定です。また、自家製ジンジャエールなど(自家製のシロップ)もご用意できるよう、試行錯誤中です。

2020年5月

おすすめの珈琲、お茶、ストレートジュース。あります。

高崎で焙煎をされているMAKAP COFFEEさんにお願いした「つぐみオリジナルブレンド」は何度飲んでも私が世界で一番好きな珈琲だし、「金色のツグミ」という意味の名前を持つ「ホンジュラス ゴールデンソルサル」は、飲みやすくて香りもよくて、常連さんでもファンが多く、「ふだんあまり珈琲を飲まないけど、せっかくだからここでは珈琲を飲みたい」というお客さんでも「これなら砂糖もミルクも無しで飲める」とおっしゃっていただいています。

また、謎の多い「東京のマスターセレクト」(笑)
「東京のマスター」という漠然とした書き方は、シャイなマスターが「俺の名前は出さなくていい(こだわりの方なので、マスターがハンドドリップしていない時点で、別の珈琲になってしまっている、ということもあるのだと思いますが)」とおっしゃっていたため。ちなみに私が焙煎を習ったとか喫茶店でアルバイトをしていたとかではなく、客として通っていた大学生の私をかわいがってくださったマスターご夫妻の珈琲で、その時々でマスターのおすすめの豆を、とお願いして送っていただいているので、「マスターのセレクト」としてメニューに掲載しています。レジ横の小さな黒板に豆の種類を書いているのですが、ちょっとわかりにくい場所なので、遠慮なくオーダーの際にお尋ねください。

緑茶や三年番茶も定番としてご用意していますし、手づくりの干菓子やちょっとした和菓子みたいなもの(白砂糖不使用です)を添えた、お作法不要のお抹茶セットも意外と人気です。

ストレートのりんごジュース・みかんジュースは、それぞれに「アップルジンジャー」や「ホットみかん」というホットのメニューもあり、夏はアイスでそのまま、冬はホットであたたかく、というのもおすすめです。
自家製シロップとしては、秋間梅林の無農薬梅で梅シロップは定番で。「梅ソーダ」や「梅シロップのお湯割り」は常時人気です。他にもシロップに適した果物が手に入ると気まぐれに作ったりしています。
開店前は「自家製」で作ろうと息巻いていたジンジャーシロップですが、現在はオーサワジャパンさんの「生姜しぼり」を使用させてもらっています。これは、なんといっても「ぶどう果汁・レモン果汁・生姜のしぼり汁」という、白砂糖どころかてんさい糖すら使わないシロップ……!すごすぎて、とても真似できません。しかも安定して美味しい。店頭で販売もしているので、お口に合いましたら、ぜひおうちでも。炭酸割りでジンジャエール、はちみつを足してお湯割りすると「はちみつジンジャー」としてお楽しみいただけます。

「飲み物のメニューが想像以上に多い!」というお声をよくいただき、こちらとしては嬉しい限りです。ありすぎても悩む、という点も否めないかとは思うのですが、やっぱり気分で選べたらいいよなぁと自分が思うもので……

どうしても悩んでしまうようでしたら、ご相談ください。
スイーツとの組み合わせや、カフェインの有無、身体を温めたいか冷ましたいか……などなど、何がお好みにあいそうか、一緒にお探しします。

オーガニック、有機、ヴィーガン、マクロビオティック……いろんな言葉が使われるようになり、それらが社会に浸透すると、今度は「意識高い系」と揶揄されるようにまで。添加物や各食材についても、良し悪しの対立にまで見えるような本がたくさん出版されています。

私は医師ではありませんし、研究者でも科学者でもないので、どの本が“正しい”とか、つぐみの提供する食べ物によって“必ず体質改善できる”とか、効果を保証することはできません。そもそも、薬剤師さんやお医者さんが処方してくれた薬でさえも、効き方には個人差があり、場合によっては副作用まであるのですから。

さらに、生活の中でも色々なことを試しているので、どれがどのように変化に繋がったのか、正直自分でもわかりません。それでも、実際に自分や家族の体が変わったのは事実ですし、答えでなくともヒントくらいにはなると思うので、同じことで悩んでいる方は試してみる価値があるのではないでしょうか。人間やっぱり体が資本です。ふだんから「体調が良い」状態でいられることは、幸せなことだと思います。ですので、みなさんが少しでも幸せでいられるようお手伝いができるのであれば、つぐみの幸せとしてはこれに勝るものはないと思っています。

2020年5月

お店を始めたことで生活のルーティーンが変わり、変化した部分も色々あります。
ですが、この三年半、ほとんど風邪をひくこともなく、体調に波があっても漢方と休養(なんといっても睡眠)で持ち直してきました。それでもどうにもならずに臨時休業させていただいた日も何度かありましたが、あの申し訳なさといったらなかった(せっかくご予約いただいていたのに、本当に申し訳ありませんでした)ので、体調管理がいかに重要か、というのを改めて痛感する機会となりました。

そして、これだけ「体調がいい」と思っても、やっぱり人間、というか、生き物なので、「どんなに頑張っても波はあるし、悪くもなる」ということを、改めて感じています。でも、そういうものだと思います。そこで「あぁ、悪くなってしまった……自分のやってきたことは間違っていたんだ、失敗だ、全部だめだ」と、思う必要はないのです。「あれがよくなかったな……」と思ったら一部を改めたらよいし、「おかしいな〜いいと思ったんだけどな〜」と思うなら、もう少し続けてみたらよいのだと思います。
それに関しては「食養」や「中医学」の「未病」という考え方が一番しっくりくると感じていて、「動けなくなる手前で、自分で治せるものは治す」ということ。睡眠と食事で持ち直せるのがベストで、もう少し大変だったら(自宅に常備している)漢方を足して、それでもだめなら専門家(医師や薬剤師など、症状によって)に診てもらう……という感じ。それを繰り返すうちに、どんどん自分で対処できる領域が増えていくような気がしています。

人の身体も十人十色で、結局は、自分でやってみなければわからないのです。

試行錯誤であれこれやってみて、よさそうなら続ける、あわなそうならやめる、で自分なりに組み合わせてみることでしかわからないし、なんなら時間が経ったらあわなくなるとか、前はあわなかったけど今はしっくりくるとか、同じ人でも合う合わないは変化するので、その時々でチューニングするしかないのだと思います。

なので、「蕎麦は身体にいい!」「玄米にすべき!」というのも、「絶対」ではありません。「蕎麦アレルギー」の方は命にかかわるし、玄米も胃腸が弱っている時は消化の負担になるように、「健康にいい」と言われているものであっても、いつでも誰にでも、ではないのです。

あと、最近メディアで「ギルトフリー」なる表現が出てきましたが、どんなものであれ、せっかく食べるなら美味しく食べたほうがいいと思いますし、ましてや「罪悪感」など感じる必要はないと思います。たまになら、脂コッテコテのお肉!クリームたっぷりスイーツ!ひえひえのアイス!だって、ストレス解消になるでしょうし(ただ、それを「自分へのご褒美」として食べるのは、本当に「ご褒美」になるのかどうか、賛同しかねる立場ではありますが……)。そういった「内蔵的には試練だが、精神的には救済」みたいな食べ物を食べる時こそ、日頃の食事で基礎体力を鍛えておけば、ちょっとやそっとじゃ体調を崩さなくなるんじゃないかなと思っています(※ただし、「身体にやさしいもの」ばかり食べてると、日々の体調は良くなるものの「そうじゃないもの」にテキメン弱くなる、ということは体感しているので、これからも色々なものを一通り食べたい方は、あぶらっこいもの、冷たいもの、めちゃくちゃ甘いもの、とかも、時々食べておいたほうが、「何でも食べられる身体」を維持できる、という可能性は、あると思います)。

つまるところ、めざすところは人それぞれで良くて、「たった一つの正解」とかはないのだと思います。ぜひご自分の身体の声に、耳を傾けてくださいね。

……ちょっとだけ

まだちょっとおこがましすぎて書けないのですが、つぐみでやりたいことが山のようにあります。もちろん全部手を出したいのですが、全部成し遂げようとすると何年あっても足りないかもしれないので、優先順位を考えます。考えますが、できそうなこと、どうしても今やりたいことなど、見切り発車で手をつけてしまうかもしれません。その時はどうか、「また何か始めたな」とあたたかく見守っていただけると嬉しいです。

2020年5月

4年間で、すでに実現できたことと、まだできていないことがあります。できたことも、もっと違う方向や、広い範囲で実現したいと思うようになったものもあります。
それぞれに想いがあったり、やってみて気づいたこともあるので、それらについてはまた(ここに書くといつまでも書き上がらないので)改めて文章にできたらいいなと思っております。

【実現できたこと】
・コーヒーチケットのような「つぐみチケット」
・図書館利用でスタンプカード押印
・読み終わった本の交換コーナーの設置
・当店会場のマルシェ(巣箱市)
・ワークショップや体験会
・読書会
・トークイベント
・原画展や写真展
……etc.(思い出したら足すかもしれません)

【まだ実現していないこと(もう日程やタイミングを見計らっている、手はつけているものの完成していない段階のもの)】
・一箱古本市
・ZINEのイベント
・あたらしいホームページの作成  など


その人にとってどんな場所にもなれる、十人十色のひとびとが、それぞれに、いっしょに、心地よく過ごせる場所を目指したい。鳥のように身軽に、猫のように柔軟に、塵も積もれば山となるように試行錯誤し、山のように大きな懐で受け入れられるよう、一緒に成長していきたい。
文字どおり、このお店はまだ「白紙」です。建物はありますが、「つぐみ」はまだ私の頭の中にしかないのです。
これからこの白紙を、色とりどりに満たしたい。
そのためにも、たくさんのひと、こと、もの、と関わりたい。
みなさま、ふつつかものではございますが、つぐみBooks&Coffeeともども、
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

2020年5月

4年経って、「白紙」にもだいぶ色々な色がのってきたように思います。
ですが、まだまだ余白はあるし、その余白が全て埋まってしまうようにはしたくないと思っています。

……「空間」のところでもふれたのですが、4年前の文章を読むと、自分の立ち位置が全体的に、あまりにおこがましいなと恥ずかしくなりました。

もちろん、新しいことを立ち上げるタイミングで書いているので、ちょっと自信過剰(自意識過剰?)なくらいが怖いもの無しになれてよかったのかもしれませんが、それにしても……というか。私の「我」が出過ぎてしまったら、きっとつぐみは窮屈になってしまうだろうな、と4年経って思えるようになったからかもしれません。

ですので今、改めて「つぐみBooks&Coffee」は みなさん のおかげで成り立っているとしみじみ思います。

みなさん、というのは、自分以外全ての方々です。

敢えてあげるならば、日々の生活からつぐみの運営・維持管理も助けてもらっている家族・親戚・友人・地域の「みなさん」

つぐみの設計から建築、外構、保守、修繕など、主にハード面でお世話になっている職人の「みなさん」

珈琲豆や食材の仕入れ、ワークショップやイベント開催など、つぐみがやっていく上で欠かせない繋がりとしてご協力いただき、お世話になっている「みなさん」

そして、つぐみに足を運び、珈琲やお茶で一服し、本を手に取り、ごはんやおやつを「美味しい」と喜んでくださる「みなさん」、生活の一部としてつぐみのお野菜を買いに来てくださる「みなさん」、イベントやワークショップに参加してくださる「みなさん」……(「一服」といえば、敷地内全面禁煙にご協力いただいている「みなさん」も!ご快諾いただきありがとうございます)

そして、さらにそこからご家族やお友達に「つぐみ」を繋げてくださる「みなさん」…………

あげればキリがないのですが、本当に、みなさんのおかげで迎えられた4周年だとしみじみ実感しております。本当にありがとうございます。

それで、私はいったい何ができるのだろうかと自問自答する日々なのですが、明確な答えが出るわけもなく、ずっと自問自答しつづけながら、今自分にできること、やらねばならぬと思うことを、これからもみなさんのお世話になりながら、どうにかこうにか続けていけたらと思っております。

もう4年も経ったのか……と自分で驚いてしまうほど、まだまだ至らないところばかりなのですが、改めまして、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

誰もが頑張りすぎて疲れてしまいがちな現代で、ほっとひといき、肩の荷がおろせる場所になれますように……

つぐみBooks&Coffee  田中志野 拝
                       2024年9月

↓ 4周年記念日を過ぎてすぐの巣箱市は2024年9月29日(日)です! ↓

秋の巣箱市

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