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店長がバカすぎて 早見和真

多分、今まで読んだ小説の中で1番、声出して笑いました。そもそも小説でコメディを読んだのは初めてだったので面白かったです。

以下ネタバレ込み込みです。

この本は、前半と後半でテイストが少し変わる気がします。前半は、きっと書店員あるあるの、業界への不満、救いようのない店長のアホさ、それでも止まない本への愛、など。タイトルから予想できる範囲ではありますが普通にめっちゃ面白い。funnyの意味でも interestingの意味でも。

全然知らなかったですが、書店員さんってこんなにも小説家さんのすごく近くにいるんですね!フィクションだからかな?それとも東京だから?地方の小さな書店でもこんなことあるんですか?そんなことも全然知らなかったので面白かったです。書店に入るのが前よりちょっとだけワクワクするくらい。

後半は、ミステリー(?)要素や恋愛(?)要素が入ります。谷原さんが本の感想には嘘をつかないと言っていたので、ここで私も便乗させていただくと、私この辺全然意味分からなかったです!!すみません!!

え、ちょっと待ってよどゆこと?のままポカンとしてたら最後までページめくり終わってました。なんでいきなり店長にうっとりしてんの?

私にとってのピークは、テレサ・テンだったな。期待してた方向の斜め前を、手を引っ張っられるまま全力疾走されて、ついていけてるようで何となくついていけてなかった感じがする読了感。

期待してた方向というのは、私にとっては、「どうしようもなくバカな店長の無意識に発したある言葉に不本意ながら救われた」とか「やっぱりどうしても本が好きで、本を売りたいと思う気持ち」とか。

…いや、書いてて気付いたけど、入ってますね、この要素。私が求めていた要素は入ってるのに、何故か覚える違和感。まぁ最後20ページくらいのえ?え?え?が印象に残ってるからだと思います。正直頭の中で全然整理できてないけど、まぁ別にしなくてもいっか(笑)といった感じです。

ひとつだけ。
「ただ幸せになりたいだけだ。そのために私たちはもがいているんだ〜。」(雰囲気引用)
という真っ直ぐな叫び、良いですね。
ここでまた便乗して、今こそ私も叫びたいです。

なんで夢のある職業ばかり給料が低いんだ!!
ただ幸せになりたいだけなのにー!!

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