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アイシス 1. それは キスから始まった

本日、2021年4月13日、アイシス18歳の誕生日(野良猫のため推定)

18年ほど前、新築マンションに入居して半年ほど経った年末、「猫飼いたくないの?」妻からの突然の問い掛けに、関心無さげな生返事で返した。

 九州で生まれ育ち、数匹の猫と暮らした時期があった程度の会話はしていたが、あまり深い話をした事は無かった。

と言うより、上京して十数年、何故か? 猫に係る事を考えたり、猫との暮らしの記憶を掘り返したりする事が、ほとんど無かった。

言わば、その時まで、猫に対する事は 思考停止していたのである。

 ただ、それ以後、少しずつ「猫との生活か・・・」と考える事が多くなった。

そして、コンクリート打ちっぱなしで殺風景だったバルコニーは、毎週末ホームセンターから買ってきたガーデニングセットにて埋め尽くされ、猫の受け入れ万端な空間に変容していった。


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春になり、職場の女性達が、猫の話しで盛り上がっている声が聞こえてきた。

話しを聞くと、白い仔猫を一匹救い、里親を探しているとの事。

帰宅して、妻には「白い猫、もらうかもしれない」と話をした。

しかし、その翌日、別の女性が 飼う方向で進んでいたため 身を引いた。

少しがっかりした気分を払おうかと、馴染の居酒屋に立ち寄り、カウンターで店員と会話。

当然、話は「いやー、猫も貰い損ねたよ・・・」と愚痴。

すると、店員が「多惠(仮名)が、里親探してるよ!」と、彼女を連れて来た。

世田谷区の道路の交差点にて キジの仔猫が鳴いているのを やむを得ず救ったが、ペット不可のアパートで、大家に知られてしまい困っているとの事だった。

その週末の夕方、電車にて キャリーを手にして 多惠が家族と住むアパートへ向かった。

部屋に入ると 旦那さんと男の子が2人。

リビングの床に座り、反対方向に目を移したらペットベッドに 仔猫は寝ていた。

多惠より、仔猫を譲る上での覚悟等を聞かれていたら、突然、仔猫が起きて トコトコこちらに向かって来た。

膝の上に乗り、「にゃー」とひと鳴き、私が顔を近づけると、仔猫も顔を寄せ キスされた 😽

旦那さんが「あゝ、もう、そっちの子だ」と笑った。

それが 後に 一風変わった「アイシス」と名付けられる仔猫との出会いだった。

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保護猫の食費・治療費に使用させていただきます。