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『言葉の魔力』にまつわる実話集

日本では古くから、自分たちの使う言葉が、現実世界に強い影響を与えると信じられてきました。


古代日本においては「言」「事」は同一の概念であり、区別されずに用いられていたといいます。


『言葉』と『現実世界の現象』との間に境界を設けていなかったということです。


また、言葉には霊的な力が宿っていて、その扱いには慎重であるべきだと考えられてきました。


言霊、呪い、まじない、祝詞(のりと)


これらの言葉を取ってみても、言葉は私たちにとって単なる意思疎通のための伝達手段であるだけでなく、何かしら神的な力を備えた特別な対象であったことがうかがえます。


例えば、


神社での神事において、神職の方が祝詞を奉上する際には、けっして、読み間違えてはいけないといいますし、


現在でも、


・結婚式では披露宴の「終了」を、「お開き」と言い換える

・ホテルや旅館の部屋番号で「4」という数字を使わない

・受験生の前で「滑る」「落ちる」などと言わない


など、社会に 忌み言葉 を避ける風習が息づいています。


言葉の扱いに関する、風変りなエピソードが見つかるのは日本だけではありません。


外国では、熊やトラやワニのような力の強い動物の名前を使うことに対するタブーが見つかることはよくあります。代わりに、『蜂蜜食い』のような表現や『ブルーイン』のようなニックネームが使われたりします。


アフリカやインドの地方では、ヘビを「ヘビ」と呼ぶことを避ける風習があり、その代わりに、「ひもがある」とか「ロープがある」と言ったりします。


何かをヘビと呼ぶと、それがヘビのように振舞って噛みつくだろう、と信じられているのです。


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マルケサス諸島では、二人の人がお互いを尊敬する証として名前を交換することが可能でした。ですが、この名前の交換には責任の交換も伴っており、家族、友人に関する義務、それだけでなく、敵に関する義務さえも、名前の交換とともに移ったそうです。


男性の場合は、新しい名前に対する責任のために戦争に行かなければならないことさえありました。


他にも、かつての中国では、患者のための適切な薬がないとき、医者はその薬の名前を紙に書いて燃やし、その灰を患者に食べさせる風習があったそうです。薬の名前は薬そのものと同じくらい効果があると信じられていたのです。


言葉の魔力がどれほど深く、真剣に信じられていたかを物語るエピソードだと感じます。


前回、私たちが持つ潜在意識と言葉の密接な関係について触れましたが、19世紀に潜在意識(無意識)の存在がフロイトによって発見される遥か前から、


私たちの祖先は、言葉が持つ魔力や自分の発する言葉が現実を作り出すということを経験的・直観的に知っていて、その扱いには細心の注意を払ってきました。



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翻って、現代社会を生きる私たちは、言葉が持つ強大な力を深く顧みることなく、安易な考えで、うっかり弄んでしまうことがあるように思います。


特に、インターネットやSNSが普及し、私たちは身元を知られることなく、気軽に匿名で意見を発信できる手段を手にしました。


その新たなテクノロジーをポジティブな方向ではなく、人の悪口、さげすみ、敵意などの表現のために用い、感情的なストレスを発散するはけ口にしてしまっている人が数多くいるのが現状です。


スマホ片手に、あまりにも気軽に簡単に行えてしまうので、歯止めがかからないのかもしれません。


今年は疫病の影響もあり、ストレスからくる負の感情にこころを囚われてしまったかのような問題が世界中で発生していますね。


ですが、このような言葉によるストレス発散はとんでもなく危険な行為であり、自分の人生を破壊することにつながりかねないので絶対にやってはいけないことです。


なぜでしょうか。



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潜在意識の特徴を知る



私たちの潜在意識は、主語認識ができないという特徴
を持っています。


その人がストレス発散のために、他人に対して繰り返し発したり、書き込んだりするネガティブな言葉は、他でもないその人自身の潜在意識に強烈なマイナスの刷り込みをかけることになります。


人は潜在意識に伴った行動をとることしかできないので、やがて自分が発した言葉通りの現実が引き寄せられます。


さらにやっかいなのは、インターネットを用いて不特定多数に向けてネガティブな言葉を発するということは、その言葉よって生み出されるマイナスの波動にレバレッジをかけることになると私はメンターから教わりました。


その何倍にも増進されたマイナスの波動はやがて自分に返ってくることになり...


これ以上説明する必要はないですね。


よく成功者は、同業他社やそのサービスの悪口を口にしないと言われます。「金持ち喧嘩せず」ということわざもあります。


これは潜在意識の働きをよく理解していて、自分の発するネガティブな言葉が自分の波動状態を著しく下げることを熟知しているからに他なりません。


潜在意識は、あなたの使った言葉の主語を認識することができません。


ですから、もし何か気に障ることがあって、うかつに「あいつは、バカだ」と言ってしまうと、


あいつという部分はすべて自分と判断されることになります。その結果、自分がバカとなる現実が引き寄せられます。


あなたが目にしている世界は、あなたの言葉が作り出しています。


私たちは、ネガティブな言葉を使わないという、たったこれだけのことで、潜在意識の強力な力を味方につけ、意図的に幸運状態を生み出し、追い風の中で人生というゲームを進めていくことができるのです。


悪口や文句や愚痴などは確実に私たちのの波動を下げます。普段、何気なく発している言葉には絶対に注意したいものです。


そして、同じ見るなら物事の良い面に意識を向け、使う言葉も良い言葉を選択して、その回数を増やしていくんです。


感謝する

愛情の表現をする

良いところを指摘する

人の労をねぎらう


このような言葉を意識的に使うことで、潜在意識をポジティブな言葉、イメージ、感情で満たしていくんです。


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