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利益を生み出すカギは、自分の外側でなく『内側』に潜んでいました -3-
前回の続きです。
ここまで1年以上、朝から晩まで株式トレードに明け暮れた結果、残ったものといえば『損』くらいのものでした。
実家に住まわせてもらっていることに甘え、私はこの期に及んでなおもトレードで成功できると考えていました。度し難いアホだとお思いになられるかと思いますが、ある種のニヒリズムが同居する心情だったと思います。乗り掛かった舟といいましょうか、、しかし、私は希望を捨ててはいませんでした。
そのとき、私は自分が生み出した『損失』の中に、利益につながる糸口を見出そうとしていました。
と言いますのも、
どうも自分は、「世の中にあふれている情報の中に、成功の答えを求めようとしすぎているのではないか」と思われるふしがあったからです。
当然、学ぶことは大切ですが、
もっと、自分の内側に属する要素である
実際に自分が行動した結果。
自分の中の感覚的な部分。
やってみて何となくしっくりくること。
などの部分に目を向ける必要があるんじゃないだろうか。これだけ何度も売買を繰り返していると、人間が本来持っている、生存本能が働くのか、そのあたりにヒントがありそうな気がしてくるのです。
自分の外側にはたくさんの情報が溢れていますよね。
トレード関連本は、新しいものが次々と発刊されますし、大手の証券会社からは推奨銘柄や投資信託などを勧める電話が頻繁に掛かってきます。
テレビ ・雑誌などでは、うまくいっているトレーダーの特集が組まれており、何をやっているのか気になって仕方がありません。どこからともなく、『とっておき銘柄情報』の類が舞い込んでくることもあります。
私はそれらに振り回され続けた結果、結局、目ぼしい成果を手にすることはできませんでした。
人生には、避けては通れない場所がある
ここに至って、私はそれまでなるべく避けるようにしてきた、自分の失敗したトレードの記録を振り返ることにしました。損失の記録を一つ一つ振り返り、何が間違っていたのかについて研究するのです。
株をされない方には伝わらないかもしれませんが、これは精神的にとてもつらい作業なんです。お恥ずかしい話ですが、この作業をしていると損失を出した時の感情が呼び起こされ、悔しくて涙が込み上げてきます。
私はこの作業を日々の習慣にすることにしました。涙が出ようが、悔しくて発狂しそうになろうが、もう、私に残された術はほとんど残されていませんでした。
そんな地味すぎて嫌になる作業をしていると、自分が損失を出す時のパターンがあからさまに浮かび上がってきます。モニターに向かって集中して売買をしている時には気付かない自分の盲点といいましょうか。
損を出す時はほぼ決まって、
・順張りで高値を追う。(順張りとは、例えば上昇している時は、その流れに逆らわずに乗るというアプローチです)
・業績発表を材料に売買をする。
・損を取り返そうとして一つの銘柄に執着する。
・仕手株を扱う
・IPO銘柄の急激な値動きを扱う。
こんな行動パターンをとっていました。恐らくこれらは自分に向いていない売買なのだと思います。同じ銘柄を扱っても利益を出される方もおられるのでしょう。
逆に自分が利益を生み出すパターンも見えてきたんです。それは、
・証券会社が発表する下落率ランキングを何日もかけて追い、その中から自分の見立てで銘柄ボードに登録した銘柄の逆張り。(逆張りとは、いわゆる「落ちてきたナイフを拾う」という手法です)
驚いたことに、自分が利益を出せるパターンというのは、この一点だけだったんです。
このことに気付いたときは本当に驚きました。我ながら、シンプルすぎるだろう~と。
「今までどれだけ、やらなくてよい余計なことをしていたんだろう」
すぐに私は、『自分が選んだ銘柄の逆張り』以外は一切やらないことに決めました。(※通期で赤字を出している会社は基本的に扱いません)
すると、徐々に徐々にではありますが利益が積みあがるようになっていったのです。ここから、~の一つ覚えではないですが、自分がたった一つだけつかむことができたワンパターンをひたすら繰り返す日々が始まりました。
気付けば、2007年の暮れも押し迫ろうとしていました。結局、ここから2011年まで、このワンパターントレードの日々を続けることになります。
つづく
↓
https://note.com/288cla5513/n/nac4d3b3ac171/edit
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