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A列車で行こう

「A列車で行こう」というタイトルを聞くと、何の脈絡もないのに奥田民生の『風は西から』が脳内に流れて止まらなくなる今日この頃ですみなさんこんにちは。

ついさっき調べた付け焼き刃の知識だが、ジャズの名曲、「A列車で行こう」のA列車は、ニューヨークのマンハッタン、ハーレム125番地にあるアポロ・シアター付近を走る地下鉄を指してるらしい。
案内系統はA。A列車に乗って、黒人ミュージシャンの聖地ともなっているそのミュージックホールへ行こう。つまり、ナイスな音楽を聞きたいならアポロ・シアターへ行けと。
へぇ、そうだったのかぁ。ケンミンショーばりの温度のない感嘆符が出てきたわけだが、真意を探りたくなるものは割と好きだ。知っていたとて背にも腹にもならぬだろうが、人生って奴は幾分か豊かになるような気がする。
A列車を単なる記号上のA列車ではなく、アポロ・シアターの最寄りを走る地下鉄A列車だと知る人間にわたしはなりたい。まぁこの知識を使う機会、今後ないだろうけど。

ハングルをつくった李氏朝鮮の第四代国王は世宗(セジョン)というらしい。
ガンバにやってきた新加入選手チュ・セジョンのInstagramアカウントが「大王」になっていたから、真意を探りたくなったサポーターたちはセジョンを尋ねて三千里……ということもなく、「セジョン大王」で検索したら一撃でヒットした。世はインターネット大航海時代。必要な情報はざっくりとなら片手で手に入る。
タカハシさんが「高橋名人」と名乗るようなもんかと勝手に納得した。連打の神様を国王と並べ立てるのはカテゴライズが雑すぎる気もするし、そもそも彼はまだご存命だけれど。
さて、その今後1回使うかどうかの知識を与えてくれた韓国代表ミッドフィールダーはなんか色々凄かった。ピッチの至るところに顔を出し、正確な長短のパスを供給し、完璧なサイドチェンジも決めまくった。試合はスコアレスドローに終わったが、彼に関しては出色だったと誰もが認める。たったの1試合と前節の数分で、サポーターの心を完全に掴んでしまった。そして試合後スタッツではなんとスプリント回数1。
なんか見たことあるな、これ。背番号6に見出したのは、今は空き番号になっている7番の面影であった。

ガンバ大阪0(0-0、0-0)0アビスパ福岡

チュ・セジョンへのオファーは二年越しだという。一年前に破談したとき、宮本ツネ様は何を求めていたのかと少し考えた。
当時はまだ遠藤さんもガンバにいて、出場機会は減っていたがまだまだ健在で、半年後にふらっと期限付き移籍してしまうなんて考えもしなかった頃である。
ツネ様は、ポスト遠藤が欲しかったのだろうか。それとも、遠藤保仁の相棒が欲しかったのだろうか。
セジョンと遠藤のダブルボランチはちょっと守備が危なそうだけども、攻撃は想像するだけでわくわくする。90分のうち75分ぐらいはずっとガンバのターンでボールを回せそうじゃないか。パスセンスとスペースの埋め方に関して彼らは別格で、噛み合ったら簡単にイニシアティブをとれそうであった。

もしも昨季にセジョンがガンバにやってきたら。ヤットさんは今でもガンバにいるような気もするし、逆に移籍時期がもっと早かったような気もする。
世代交代は世の常であり、40まで現役を続けられている選手は天然記念物レベルだ。三浦カズはもはや生きた化石と言っていい。だからなんとなく自分の中で答えは出ているが、幻想を語ってみたりもしている。
今ガンバにいるのはセジョン一人で、彼の特徴を生かしながら、他の選手との共生もしつつ攻撃の形を探らなければいけない。開幕3戦無得点。チアゴがシュートを打たないだの色々言われているけれど、まぁあと少しのような気もする。今季は攻撃を強化するためにキャンプから色々積み上げてきたのだ。偽サイドバックしかり、4-3-3しかり。4-3-3は今やってないけど。
クラスター発生で瓦解した部分だって、時間が経てば組み立て直せる。魅力的な攻撃サッカー復活はきっと近い。そう信じたい。
つまりは、ナイスなサッカーが見たいならスタジアムへ急げということだ。次節の最寄りは柏駅。都心からなら千代田線から常磐線に直通運転。
C列車で行こう、なんてな。

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