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NSCAジャーナル独自解説March2018筋肉痛の回復を早める方法 〜遅発性筋肉痛時に更なる伸長性運動を行うことで次に生じる遅発性筋肉痛は抑制される〜

読んで頂き、ありがとうございます。

春日井鍼灸フィットネス代表の中村としきです。

パーソナルトレーナー用資格、NSCA(全米エクササイズ&コンディショニング協会)が発行するNSCAジャーナルについて個人的に気にいった部分の独自解説をしていきます。

筋肉痛に対して伸長性運動(筋肉を伸ばす時に発揮される力)、が筋肉痛を予防するかについて書かれている論文を独自解説していきます。

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内容

不慣れな運動・高強度の運動や、特に伸ばす際に使う筋肉が運動後12〜24時間から来る筋肉の痛みを起こしやすい。

今までにある研究では、1回目に起こる筋肉痛よりも2回目・3回目は25%・50%と痛みが減る事が知られている。

今回の研究では、初日トレーニングを行い2日目・4日目に伸長性トレーニングを加えた群と、初日のみトレーニングを行った群とで21日後に行う2回目の筋肉痛がどう変化したか調べている。29日間測定し続けた。

結果は筋肉痛の時に伸長性トレーニングを行なった方が、2回目のトレーニング時の筋肉痛の程度が下がり、筋力の向上もみられた。

1週間という短い期間なので、慣れや筋肉増大などの可能性は低いと考えられ、主働筋の神経が改善されたのではなく、周りの筋肉が動作時に最適に動く事により効率的に力を使えたと考えられる。

としています。


簡単にまとめると、筋肉痛があっても筋肉を伸ばすトレーニングを行った方が、周りの筋肉がうまく働き、筋肉痛抑制・力の発揮がしやすくなるという事です。


一般的な考えでは筋肉痛の時はトレーニングを控えるように勧められているが、今回の研究では伸長性トレーニングをした方が良いとしています。

今まで私も筋肉痛時にはトレーニングを推奨していませんでした。伸長性トレーニングは筋肉痛を誘発するので、逆の発想の結果に驚きました。実際にクライアントに行う際は、筋肉痛の翌日にPNFストレッチにのような形を応用して負荷を加えると、器具がなくても実施しやすそうです。

伸ばす時の重量は縮める時の重量の120%〜130%の力を発揮出来ます。主働筋以外の筋肉の最適化や高い出力を出すという観点から、どの競技にも利用出来そうです。

クライアントの感覚を重視し、激しい痛みを訴えた場合は無理をさせないようにしましょう。

筋肉痛を起こした際は、当たり前ですが栄養や睡眠も気をつけましょう。鍼やお灸なども筋肉に血流を集めるので、回復に有効とされています。

休養も大切ですが、トレーニングをしながら回復という事も視野に入れてみてください。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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