見出し画像

【第46回】レオパレス21エアコン3時間タイマー問題〜怠惰な僕の場合〜

僕の家のエアコンが新しくなった。しかも無料で。

無料と聞くと、なんだかお得な気がするけれども今回の一件に関しては、そんなことはない。むしろ正当だと思うくらいだ。

今日はその経緯を記そうと思う。

どうせ、あと1年も経たないうちに引っ越すし隠す必要もないと思うので書くけれども、僕はレオパレス21(以下、レオパレス)からアパートの一室を借りて一人暮らしをしている。

レオパレスの物件は家具家電付きで極端な話手ぶらでも入居できるようになっている。プランによっては水道光熱費は家賃に含まれているのだ。僕も今住んでいる家は水を使っても水道代はかからない。

ご存知かもしれないが2002年1月から2015年3月までに建築されたレオパレスの物件に設置されたエアコンには3時間で切れるタイマーがついている。これはそういうモードがあるのではなく強制的にそうなっているのだ。そしてこの設定は自分の意志では解除できない。

なんでこんな機能がついていたんだ?と思うかもしれない。僕もそう思う。レオパレスの公式のHPには「国における政策の一環として進められている温暖化対策を踏まえ、節電対策を目的とし3時間停止機能付エアコンを推奨しておりました。」と書かれていた。まあそういうことにしておこう。

長年この機能は存在したのだけれども、昨年の猛暑を受けて入居者の不満が爆発した。昨年、つまり2018年という年は記録的猛暑のせいで熱中症で救急搬送された人や死亡者が大幅に増えた年だったのだ。そんな猛暑の中エアコンが3時間で切れるのは冗談抜きで命に関わる。その煽りを受けてレオパレスはこの3時間タイマーの解除法を公式HP上に掲載した。

この時、僕は歓喜した。やっとこの暑さから開放されると思った。かくいう僕も昨年は非常に寝苦しい夜を過ごし、起きたら汗だくで朝起きてすぐに何だか疲れているということはままあったのだ。

しかし現実は甘くはなかったわけで。

基本的にはタイマー機能はリモコンに備わっていたから「リモコンを操作してタイマーを解除する」もしくは「リモコンをタイマーの無いものと交換する」の2択のどちらかで、この問題は解決される。ただ一部機種ではそのタイマーが本体基盤に組み込まれているせいで公式HPに記載された方法では解除できないのだ。

そして僕はその貧乏くじを引いてしまった。なんて運が無いんだろう。ただ今回は触れないけれども今年のに発覚した施工不良問題の被害に合わず強制退去を命じられなかった点に関しては運がいいのかもしれない。

このままじゃマズイと思い詳しく調べてみると、そういった一部機種はレオパレス側の負担で交換をしてくれると言うことがわかった。冷静に考えればそれはそうだろう。ただ交換するにはレオパレスまで直接電話しなければいけなかったのだ。

「面倒だな」と思いつつ、渋々僕は問い合わせをすることにした。ただ何度かけても繋がらない。もともと繋がりにくいことは入居時の問い合わせをした時にわかっていたけれども、猛暑によって問い合わせが激増していたのだろう。

この時点で僕はもう諦めてしまった。面倒さのメーターが振り切ってしまい億劫になったからだ。人はなんて愚かなんだろう。将来の効用を低く見積もり目先ことに囚われる。起きている間はタイマーが切れてしまったら再度電源を入れ直せばいいので辛いのは起きた時だけ。それならまあ我慢できると自分に言い聞かせることにした。

そして月日は流れた。

今年の4月頃のことだ。ポストに一枚の封筒が届いた。

封を開け中身を確認すると「エアコン3時間タイマー設定解除に関するお知らせ」と書かれた紙が一枚。

「いまさらかよ」と思いながら目を通すとエアコン本体交換受付フォームと書かれたQRコードがある。電話をかけずにスマホで簡単に手続きできるようになっていた。これは楽だ。

でも改めて「いまさらかよ」とも思った。交換しませんか?というお誘いの手紙が来たのは初めてだったからだ。あの夏から何ヶ月も過ぎてしまっている。

けれども無料で変えてくれるならありがたい。変にケチをつけるのも馬鹿らしかったので早速申し込むことにしたのだった。

そしてつい先日に3時間タイマーの無い新しいエアコンがやってきた。就活の関係でなかなか折り返しの電話がかかってきたタイミングで取れず、こちらからかけても繋がらなかったので、8月になってしまったけど、やっと快適な生活を送ることができる。

せっかくなのであと数ヶ月の付き合いだけど新しいエアコンに名前をつけた。よろしくね「コンちゃん」。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました! ご支援いただいたお金はエッセイのネタ集めのための費用か、僕自身の生活費に充てさせていただきます。