サムネ_新_あ

新型肺炎に関して心無い言葉を言うあなたへ。

中国武漢市を中心に流行している新型コロナウイルス。このことに関する報道を見るたびに胸が痛みます。

それは、昔、僕がまだ小学生だったころのことを思い出してしまうから。

2009年6月。当時、世界的に流行をみせていた新型インフルエンザに僕は感染しました。当時、日本の感染者数はわずか1000人程度。この時点で既に毒性が高くないことがわかっていて、強制入院といったことは無かったものの、自宅にて徹底な隔離措置を取られました。

自宅でも家族との接触は基本禁止で部屋に一人。部屋から出たら触れたものには絶対に消毒をするように指示されていたと思います。まるで自分自身が病原菌になったようで子供心ながら傷ついた記憶が。体調が悪いのにたった一人は寂しかったです。

そもそも受診した病院には感染防止のために病院の中には入れてくれない。両親も患者である僕との“濃厚接触者”として仕事に行けないという状況が続きました。

僕以外にも小学校内で複数人の感染者が出たため学級閉鎖を超えて、学校閉鎖になってしまった大騒ぎだったことを鮮明に覚えています。自分自身が感染したことは明かさないように言われてましたが、当日接触した人の名前を聞かれたので、たぶん周囲にはバレていたと思います。結局、季節性のインフルエンザとほとんど変わらないとわかったから大事には至らなかったものの、重い病気だったら学校でのいじめや保護者からの差別に発展していたかもしれません。

新型肺炎の流行。怖いと思います。未知の病気が日本に大量に入ってきて自分が感染するかもという恐怖は非常に大きなものでしょう。実際、僕もこれからどうなるかわからなくて怖く感じています。

でも、一番辛いのは感染者だというを忘れないでほしいです。

未知の病気を患い自分の暮らしていた街は、ほぼ封鎖状態になってしまった。あるいは故郷を離れた異国の地で感染し、隔離状態にある。せっかくの春節(旧正月)なのに何もすることができない状況。

絶対に辛くないはずがないんです。それはきっと僕らが想像するよりもずっと。

そんな彼らに心無い言葉をかけるのは、やめませんか?

「感染拡大を許せ」というつもりは一切ありません。僕は確かに大変な思いはしましたが必要なことだったと思っています。むしろ、できる限りの対応をするべきです。感染者も、その周りにいる人達も。中国政府も、日本政府も。中国人も、そして僕ら日本人も、もちろんそう。

対応はしつつも、それでも相手を思いやりの気持ちだけ忘れちゃいけない。それは相手が誰であろうと関係のない話。

僕らがかけるべき言葉は「こっちに来るな!」ではなく「大変だよね、一緒にがんばろうね!」という言葉ではないでしょうか。

残念ながら僕は無力で、この問題を解決することはできません。それでも伝えることはできると思い書きました。

すべてが落ち着いた時、中国、そして武漢へ行きたい。そう思います。

この騒動に関わるすべての人に敬意を表し、無事に収まることを祈って。

武汉加油、中国加油🇨🇳(武漢がんばれ!中国がんばれ!)

最後まで読んでくださり、ありがとうございました! ご支援いただいたお金はエッセイのネタ集めのための費用か、僕自身の生活費に充てさせていただきます。