見出し画像

【第8回】僕は1%しずかちゃん。

僕は風呂が好きだ。好きすぎて1日に2回以上入ることもある。

寝坊したりしなければ出かける前と帰ってきて寝る前にはだいたい入る。春夏秋冬問わず入るし、ちょっと汗をかいたりベタついたらすぐ風呂に入りたいと思ってしまう。

シャワーだけで済ます人が世の中にはいっぱいいるけれど正直信じられない。旅行などでシャワーしか浴びられなかったりしたときとかは早く湯船に浸かりたくなる。

あとは修学旅行や合宿などでゆっくり湯船に浸かれないときは「もっと浸かっていたいのにな」という気持ちになるわけだ。

今日も大学のゼミに行く前に風呂に入って大学に行ったのだけれど、ふと思ったことがあった。

「俺ってしずかちゃんじゃないか?」

しずかちゃんとは言わずもがなあの国民的アニメのドラえもんの登場人物でヒロインの源静香のことだ。

皆さんご存知だと思うのだけれどもしずかちゃんはお風呂好きのキャラで有名だ。公式設定では1日に3回はお風呂に入るようだ。

もちろん僕も1日に3回くらい入るときもある。普段の入る回数は劣るのだけれどもお風呂を愛する気持ちは負けないだろう。これってほぼしずかちゃんじゃないのか?

だがちょっと待ってほしい。

そもそもしずかちゃんは女だ。そして僕は男だ。この時点で僕はしずかちゃんじゃない。

さらにしずかちゃんはフィクション、つまり二次元の住人だ。それに対して僕は現実、三次元の住人。もはや、しずかちゃんと対極の存在である。

僕はお風呂をのび太くんやドラえもんに覗かれたこともない。魔女っ子しずちゃんになりたいと思ったこともないし、ピアノも弾けない。バイオリンもジャイアンに匹敵するほど下手じゃない…というか引いたこともない。ペロという名前の犬も買っていないし、連載初期に「クラスで一番わすれんぼのあんたが?ホホホ」と言ったりしたこともない。

つまり絶対に僕はしずかちゃんじゃないのだ。

本質を見誤るな。いくら僕がお風呂好きでも僕はしずかちゃんじゃない。

よく考えればお風呂が好きだから僕はしずかちゃんというのは、牛乳が好きだから僕は菅田将暉と言うくらい暴論で論理の飛躍が甚だしい。(菅田将暉は牛乳が好きらしい。そして僕は菅田将暉ではない。)

こういう本質が見抜けないヤツがねずみ講に引っかかるんだ。

けれどもしずかちゃんと僕に共通項が一切ないわけじゃない。1%くらいあるんじゃないだろうか。勘だけど。

だから名乗ってしまおう。

僕は1%しずかちゃん。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました! ご支援いただいたお金はエッセイのネタ集めのための費用か、僕自身の生活費に充てさせていただきます。