あるこーる&しがれっと。

お酒とおタバコは悪か、否か。

今ではお酒大好きなわたしも、むかーしむかしは大嫌いだった。お酒が飲める歳になってもわたしは絶対に飲まない。そう決めてた。
理由はただ一つ。お酒を飲むことで周りに迷惑をかけたり不快な思いをさせる人たちを身近で見てたから。そして、あの頃そんな思いをしてたのは紛れもなくわたし。
年末年始や夏休みになるとよくあるのがおじいちゃん、おばあちゃんのおうちで親戚一同集まってワイワイするやつ。父方も母方もとにかくお酒が大好きな人ばかりで、その中でいとこと遊んでた。遊んでるときは楽しいんだけど、同時にお酒を飲むことで変化する両親がすごく嫌だった。
いつもは無口だけど温厚な父は饒舌になり時に世界情勢に怒りを呈し、いつもは明るくてポジティブな母は突然泣き出して「わたしは馬鹿だから」と自己否定をし、その場が我が家だったら二人は喧嘩をしていた。
もう時効だし何度も謝られてるし、まあそこはもう家族だから許さざるを得ず、今となっては「あの頃はさ〜」と笑い話なんだけど。わたしの一世一代の大学受験、センター試験の1日目。唯一無二の得意科目である英語が、試験内容の傾向変化でパニックに陥った結果、結果が出ずとも分かるほどの酷い出来。英語で満点取る勢いのつもりで行ってたわたしにとって、それは屈辱的で、同時に第一志望の大学は100%無理だと現実を突きつけられたことと同義。
試験を終えて、帰り道は寒くて地面は氷が張ってて、足元何度もツルツル滑りながら、当時心の支えだったナイトメアの曲を聴きながら歩いて帰った。
やっと家に着いた。ドアを開けたら部屋は真っ暗だった。(今思ったけどあの時弟はどこにいたんだ?部屋にいた?あまりのショックで記憶がすっぽり抜けている。でも普通に考えたらたぶん家にいたと思う。笑)
美味しい夕飯と共に、「センター試験1日目お疲れ様!」と結果を聞かずとも明るく迎え入れてくれる母の姿はそこにはなかった。
しばらくすると父が帰ってきて、その状況を見て大激怒。わたしは大泣き。
「センターぜんぜんダメだった。大学受からない、ごめんなさい。お母さんなんでいないの?なんで今日なの?」
わたしが中学生になった頃から、母はよく夕方から何処かへひとり飲みに行き、小学生になったばかりの弟とわたしは学校から帰ってふたりぼっちになることがよくあった。はじめの頃は弟もわたしも泣いていた。しばらくすると慣れなのか、若いなりに人生に絶望していたのか、弟もわたしも学校から帰ってきて家が空っぽでも泣かなくなった。でも毎回、仕事から帰ってきて母不在、夕飯無しの状況を見た父は怒ってた。「お腹すいたよね、ごめんね」と言って父が作ってくれるのは大抵カップ焼きそば。そのせいもあってか、未だにお父さんが晩酌のつまみで作ってくれる、水切りの甘い水っぽいカップ焼きそばがわたしは大好きだ。

後日、「ごめんね、本当にごめんね。お母さんも緊張しちゃって、家に居られなくなって...弱いお母さんでごめんね。」と母はわたしに謝ってきた。
謝られてわたしはどんな反応をしたんだっけ。これまた記憶はすっぽり抜けてる。でもたぶん泣いて怒ったんだろうなあ。そしていつも言うセリフ「お母さんなんて大嫌い。わたしは絶対にお母さんみたいになりたくないからお酒は一生飲まない!」って叫んだんだろうなあ。

...こんなことがあったのに、今ではお酒大好きなわたし。人生何があるかわからない。
第一志望ではなかったけど、なんとか一般試験でとある外語大に入学できたわたしは(センター試験の結果では母校も不合格だった。一般試験で受かって本当によかった...)なぜか「英語勉強サークル」なるものに入った。ベリーダンス、テニス、軽音等々、THE☆キャンパスライフ!って感じのサークルはたくさんあったのに、なぜか4年間の在学中に在籍したサークルはたったこの1つだけ。。しかもこのサークル、わたしだけでなく他の人たちも参加率が悪かったようで、たぶんわたしが2年生の頃には自然消滅していた(笑)
でもそのサークルで出会った人たちとは、在学中はもちろん、卒業してからも数回集まって飲み会をして近況報告をするくらいには仲良かったし、わたしはあのサークルに入って良かったと今でも思ってる。
話はそれたけど、そのサークルの飲み会でも、当時まだ18歳とかで「わたしまだ未成年なのでコーラで!」ってしっかりお酒を拒否していたわたし。「未成年だから」を理由に断っていたけど、本当はそれだけじゃなくて、「わたし、お酒は一生飲まないって決めてるんです」の理由の方がわたしにとっては強かった。言わなかったけど。というか言えるわけもないけど、恥ずかしくて。

まあここまであーだこーだ言っても、結局わたしはお酒を飲むようになります。はじめて飲んだ日のことははっきり覚えています。当時新発売!とCMで観たコーラレモンのチューハイがどうしても飲んでみたかったのです。え、大好きなコーラのお酒があるの?!と興味本位で。(笑)はじめて買うときはドキドキしたなー。寮の自分の部屋に戻って一人で飲んで、すごく背徳感を覚えたんだよね。
まあそのあとも人付き合いでちょくちょく飲み、気付いたら酒飲みになってたよね。

前置きが長くなった。(一応自分の中ではまだ本題に入っていませんでした笑)
酒とタバコは悪か、否か。
わたしの意見としては、「人様に迷惑をかけるのであればそれは『悪』」です。
お酒を一人で飲んで一人で気持ち悪くなってぶっ倒れてるなら良い。でも自分がそうなることで誰かが看病したり心配しなきゃいけなくなったり、不快な気持ちを被ることになるなら、それはもうただの「悪」でしかないと思う。
タバコに関しては、、わたしは正真正銘一度もタバコを吸ったことも口に含んだことすらもなく、今後もする予定はないししたくないという人間として意見を言うとするならば。小学4年生の頃から矢井田瞳がすごく好きだったわたしは、当時岩手県盛岡市に母のお姉さんが住んでいたので、一泊させてもらってヤイコのライブへ行きました。でもそのおばちゃん、かなりのヘビースモーカーで。。部屋中常に煙くて、それまで周りでタバコを吸う人がいなかったせいもあり耐性が一切なかったわたしは、その部屋に数分いただけで目が充血して涙が止まらなくなり、結構大変だったんです。。所謂副流煙ですよね...。副流煙の方が体に悪影響だって昔から言うし、自分の経験も踏まえると、、ごめんなさい。愛煙者には申し訳ないけど、わたしはタバコ自体は悪だと思います。
保育園で働いてた時も思ってたけど、どうして公園ってあんなにタバコの吸殻ポイ捨てされてるんだろうね?!せめて道路脇にある排水溝に捨てれば良くない?目に映るいろんなものが新鮮な子どもはタバコの吸殻にも興味津々になって躊躇の「ち」の字もなく手を伸ばして、下手したら口に持っていくんだよー!!
...上記した通り、タバコはこういった形で人様に迷惑をかけるという点では悪と言わざるを得ないとわたしは思います。
でも、タバコの「悪」の部分を理解した上で家庭内で迷惑にならないようにベランダで吸うとか、外出先で吸ったらちゃんと吸殻の後処理しっかりするとかするなら話は別。
わたしがお酒やめられないのと一緒で、タバコ吸う人にも吸うなりの理由があるのは理解できるから。

わたしもついつい深酒してしまう時、あぁ、こうやってわたしもいつか自分の時と同じように我が子に辛い思いをさせてしまうような母親になってしまうのだろうか、なりたくないなりたくないあんな親にはなりたくない、と毎回怖くなる。
ならお酒きっぱりやめろよって話だけど、そう簡単にできたら苦労はしないわけで。
でもやっぱり歳を取ることでいろーんなことがあるわけじゃないですか。息抜きの方法は人それぞれだけど、お酒、タバコでほんのひと時でも現実逃避することで、よし!また頑張ろう!って思えるのって素敵じゃないですか。大人の特権じゃないですか。

と、やっぱりここまで長くなったけど、
「お酒とタバコは『人様に迷惑をかけずに楽しめるなら』良いものだよ」
ってことですかね。

何事も「ほどほど」が一番だネ!



追記。
母とはいろいろありましたがもうぜんぜん和解してるし、今となってはわたしにとっては本当に笑い話です。(母は未だにいくら謝っても謝りきれないと言ってくれるけど)
そして昔はしょっちゅう喧嘩してた父と母も、娘息子が上京してしまった今は、ふたりで居酒屋やカラオケ、宅飲みをするほど仲良しです。
今はこんな状況だから次いつ会えるのかって話だけど、1日も早く実家帰って両親とお酒飲んで深夜にカップ麺やカップ焼きそば食べるやつやりたいなあ。涙

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