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あたたかい魯肉飯とわたし(🇹🇼)
台北で魯肉飯を食べた話。
朝9時、まだ涼し・・・くない、もう暑い、バッグに入れたペットボトルの水を定期的に飲みながら、カメラを首から下げながら、人気(ひとけ)の方ほうはまだ少ない街中をふらふら歩いていた。
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そうだ、魯肉飯を食べよう。
魯肉飯って自分のなかではメジャーな食べ物になりつつあったので(そうなのか?)、わざわざここ台北で魯肉飯を食べなくてもいいのでは(と言いながら日本での魯肉飯は自作以外食べたことありません。ちなみに自作はそんなにおいしくできません)と思いながらも、でもやっぱり食べておきたい気持ちの方が強く、Googleマップにピンしたお店へ向かってふらふらと歩く。
道すがら通過した、昨晩これでもかと賑わっていた夜市の開催地は、跡形もなく綺麗さっぱりただの道路になっていた。この賑わいを一瞬で準備して一瞬で片付けるのだと思うと感嘆もの。
ちなみにその賑わいの中「マジくさすぎここ」と放つ日本人男子の声が聞こえたんだ。
うん、確かに臭豆腐のニオイは強烈だけれど、そのコメントは、なんだかなあ。愛がないと思ってしまった。・・・とまあ、それは置いておいて。
カンカン照りの下歩き続けると、ピンしていた魯肉飯のお店に辿り着く。
ここで私は躊躇する。
「本当に魯肉飯が食べたいのか?」「今お腹空いてる?」弱気な私が囁く。
だよね、私本当は食べたくないかもしれないし、お腹空いてないかもしれない。
・・・でも待て。考えろ。ここは日本じゃない。ここで躊躇してどうするんだ。
一息つき、意を決して入店。
厨房には店員のおばさんと、カウンターで話こむ常連さん夫婦みたいな人たち。
あと客席にお客さんがちらほら。
入店したのはいいものの、私は完全アウェー状態。
中国語ができない。
“魯肉飯(小)” が食べたいのは決まってるし、それだけは読めるんだけどそれ以外がまったくわからない。
どうやって注文すればいいかもわからない。
訊ねかたすらわからない。詰んだ。
・・・と、店内で路頭に迷っていると、常連ご夫婦のおばちゃんが私に気づいてくれて、ジェスチャーで教えてくれる。
どうやら、店の中にある用紙と鉛筆を自分でとり、空いている席につき、記入し、店員さんに渡せばいいらしい。
中国語がわからない私に、言葉でじゃない方法で、丁寧に、満面の笑みで、教えてくれた。
もうそれだけで心があたたまり、お腹がいっぱいになった。
もちろん魯肉飯もおいしかった。とても。
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おばちゃんはお店から出る時も、言葉の通じない私に笑顔を振りまいてくれた。
私も全力の笑顔で答えた。“謝謝(ありがとう)”って言えばよかったなあ、とも。
そのとき思ったことが先日の3行日記で書いたこと。
果たして私は、逆の立場の場面があったら、自分のできる範囲内でできる手助けをしているだろうか、と。
言葉の壁ってとても分厚いように感じる。
言葉が通じないと非力な気がする。
部分的にはそうだと思う。
でもなあ、日頃見てみぬふりして、本当はできること、たくさんあるんだろうなと思う。
・・・って書くとそれはそれで、「はいそうですね」って話だけれど、
東京での日々は自分の面倒を見ることで精一杯で、他人に構っている心の余裕は全くない。
電車に乗るのに精一杯で、車内はもうぎゅうぎゅうなのにお構いなしに人を押し込む。
何かが発生して止まることがあれば舌打ち。
椅子取りゲームのように取り合う座席。
こないだ、電車に乗っていて、何かに集中してて最寄り駅に着いたことに気づかなくて、ちょっと経ってからここが最寄り駅だと気づいたことがあって。
急いで降りようとしたら「おせえんだよ、今頃降りるなよ」って聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で言われて。
東京ってストレスだな(言われる私もそうですが、それをわざわざ発言したおじさんも)と思ったのです。
その中で生きている自分、もっと強く、柔らかく、生きていたいものです。世に漂う苛々に流されぬように。そうすれば少しは、台湾のおばさんみたいに優しく、人にぬくもりを届けられるかもしれないね。
私にしては長文になってしまいました・・・!
読んでくださり、ありがとうございました。
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