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2024.4.13 never young beach 日比谷野外大音楽堂

2024.4.13
never young beach show at 日比谷野外大音楽堂 -10th Anniversary-

あのとき、目に映る、耳に届くすべてのものが輝いていて、人生の最終回のようだった


私はいつもひとりでライブに行く。
誰かと行きたいというのが本音だが、音楽の趣味の合う友達がいないのでひとりでライブ会場に通う。

いろんなライブに行っているが、一度も100%で楽しめたことはなかった。
どんなに好きで、どんなにこの日を楽しみにしていても、心のどこかで別のことを考えてしまう。

ノリ方変じゃないかな、隣の人すっごい押してくるな、帰りの電車人多いかな。
最低なことに、もう終わらないかなとまで考えてしまう始末。

申し訳なかった。
ステージ上の好きな人が「何もかも忘れて楽しんで」と言う度に、この空間で自分だけがこんな思いでいることを恥ずかしく感じた。
それでもライブには行きたくて、今回は楽しめるはずと思いながらチケットを申し込んだ。


2024.4.13、初めてnever young beachのライブに行った。

ネバヤンのファンは雑誌POPEYEの系統で、音楽フェスでは後ろの方でお酒片手にゆるりとノるタイプだろうと思っていた。
まさしくそんなお洒落な人が野音を埋め尽くしていた。
私は変に緊張して何度も天気予報を見て時間を潰した。

だが、そんな緊張も杞憂に終わった。

私は初めて自由に踊った。
私は初めて心からライブが楽しいと思った。

私の言葉では説明できないほど、すべての瞬間がキラキラしていた。

たまたま隣り合った人と肩を組んで合唱する人、
合間に急いでお酒を買いに走る人、
手を繋いで踊る親子、
誰ひとりとしておいてけぼりにしない。
ステージに立つ6人も、お客さんも、全員が笑顔だった。

ふと薄暗くなった空を見上げると細い三日月が浮かんでいた。
まるで人生の最終回のようだった。


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