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レシピの分量は、何が正解なのか?

■はじめに

レシピを作成する場合にとても悩むことをよく聞きます。4人前と書いてあるが、一体何皿のコースの料理のことを指しているのか、わかりません?ということの相談を受けます。残念ながら、そのようなことはルールブックには書いてありません。運営側にしかわからない少しブラックな感じもしますが、国際大会ではそのようなことがありません。おそらくこういった国際大会が今後国内では大会の指針になってくるはずですので、少し対策を立ててみます。

■審査項目・バランス・盛り過ぎ

ほとんどの場合、料理大会が終わってから審査員の説明があります。残念ながらこの段階で量が多いとか少ないとかというアドバイスは、何の意味も持ちません。できればこういったプレートのバランスについては、ルールブックにきっちりと記載してほしいものです。国内大会でも厳密な大会では、全てのプレートの内容量や温度を指定した大会もあります。こういった料理大会になっていくよう願うばかりです。

昔からよく言われていますが、ブラックな部分がある減点型のコンクールは、審査員がいる職場などが必ず上位入賞者を出したり、優勝をしています。それはそれで素晴らしい取り組みと思いますが、ここはルールブックをきっちりと仕上げて、公平な競技会にしていくということを目指さないといけません。アラカルトの単品での料理なのか、3コースのメインディッシュなのか、より具体的な説明や、ルールブックがはっきりしないと選手が迷うばかりです。

■国際大大会での3コースについて

料理オリンピックや料理ワールドカップにおいては、110名のゲストにコース料理を提供しないといけません。これはチケット制で販売しますが、オーダーはランダムに入ってきます。その110食の中に審査員のプレートも含まれますので、どのプレートが審査員行くかは選手には分かりません。110食全てにおいて気が抜けない非常にタイトな料理大会です。

しかし、ルールブックにおいては、事細やかに様々なことを記されているので、あまり迷うことがありません。英文ですが、添付したファイルを見てもらうとよく分かると思います。3コースの総重量は500gが基準とされます。ちなみにメインディッシュは250g です。

この250g の中で栄養のバランスをとっていきます。メインたんぱく質は2種類の調理方法をします。タンパク質が4割、付け合わせが4割、ソースが2割、このようなバランスでプレートを構築し、無駄のないレシピを作成していきます。

基本的には4人前の分量を作成し、その30倍のレシピを提出します。この場合は、120食分になりますが、選手のテイスティング用や検食用などに必要なので若干多めにしておきます。

4人前の分量で作る場合は、4人前の分量で必ずレシピを作成してください。メインディッシュならば全ての使う食材が1 kg 超えになるはずです。 無駄のない素晴らしいレシピを作成するためには、時間が必要です。諦めずに、何回もトライしてください。

■国際大会での個人展示料理

カリナリーアートと呼ばれる料理の展示競技ですが、最近の課題は、タパスと5コースになっています。タパスは一個が10gから20gと指定されています 。審査員の試食がありますので、レシピの分量は総重量で70g強のはずです。5コースは、総重量が750gが基準とされています。しかし、ゼリーでコーティングしてしまうとものすごく量が多く見えてしまいますので、実際のところは7割の重量でいいはずです。レシピは750 g になるようにうまく調節をしてください。

■まとめ

いかがでしたか? レシピの段階で分量を間違えてしまうと、非常にイメージが悪くなります。間違いのない正確なレシピを作成してください。アートプログラムの場合、特にテーマとの融合性や見た目が非常に重要になります。プレートの余白とのバランス、色合いなどを考えながら素晴らしいレシピを構築してください。

次回は、アートプログラムやシェフズターブルなどのプレゼンテーションについて記していきます。


Let's start cooking (*^^)v 料理コンクール対策に特化したnoteです。 楽しく取り組んでいきましょう! リクエストはコメント欄からどうぞ\(^o^)/