料理オリンピックを理解する。ナショナルチーム①
■はじめに
それでは、今回からある特定の料理コンクールに対して、対策を立てていきましょう。まず最初に世界料理オリンピックナショナルチームから始めます。この大会は以前お話ししましたようにもう100年以上前から開催されており、来年の2020年大会が第25回大会になります。ドイツで行われますが、この25回大会からシュツットガルトに変わります。またルールブックが大幅に改正されましたので、いい意味でランクが大きく入れ替わる大会になると思います。
■料理オリンピック開催期間
今までですと秋から冬にかけて、10月頃に行われることが多かった大会ですが、今回からはシュツットガルトで開催されるインタガストラ トラッドショーの中での開催になりました。分かりやすく言えばボキューズドールのシーラ国際見本市での開催みたいなものです。規模が大きくなりましたので、より多くの方が見学に行けるはずです。
この大会の開催は2020年2月14日に開会式が行われます。大会自体は2月15日から2月18日までの四日間、さらに3月19日に表彰式と閉会式が行われます。また、個人競技やその他の種目については毎日夕方4時半からの表彰式となっています。
■ナショナルチームの種目について
ただ単に料理を作るという大会ではありません。また展示料理を作る競技もありません。ナショナルチームは非常に厳しいルールになっています。大きく分けて二つのカテゴリーを行います。
①110人分の3コースでのレストラン競技
②12人分のシェフズターブルとエディブルビュッフェの競技
このような競技になります。日本では全く馴染みのない競技内容ですが、ヨーロッパや東南アジアでは非常に人気のある競技種目になります。
■ナショナルチーム編成について
誰でも出れるという大会ではありません。国別の対抗になりますので完全に国の代表ということです。また人数も決められています。チームのレギュラーメンバーは6人。サポートメンバーは4人。これはどの国も同じです。この中でレギュラーメンバーのうち1人はペストリーシェフである必要があります。 また、サポートメンバーのうち1人はディッシュウォッシャーを努めなければなりません。
レギュラーメンバーのキャプテンは、 様々なシーンにおいてジャッジに説明する必要があります。またシェフズターブルにおいては、お客様に温製料理の提供も行わなければなりません。
■ナショナルチーム競技日程について
4日間の日程で行われますが、ナショナルチームは1日おきに競技を行います。例えば初日にレストラン競技を行った場合、3日目にシェフズターブルの競技を行います。2日目にシェフズターブルを行った場合は、4日目にレストラン競技を行うといった日程になります
あまり無理のないような日程に感じるかもしれません。しかしよく考えてください。全く知らないキッチンに110人前のレストランの食材を搬入し、全ての下処理からそのキッチンで行うこと、またそれが観衆から常に見られるオープンキッチンであること、実際の料理の提供は、食券を用います。オードブルもメインディッシュもデザートも全てバラバラにオーダーが入ってきます。そういった中でスムーズな料理提供も審査項目に入っています。
当然ホールの中には1000人以上のお客様が見えます。サービススタッフもドイツのサービス学校の学生です。語学も必要になってくるでしょう。こういった中で結果を出して行くには、ルールをしっかりと理解し、充分な事前準備と、大胆な戦略が必要になってきます。
■まとめ
いかがでしたでしょうか? それでは次回は、ナショナルチームの細かなルールについて説明していきます。まずはレストラン競技になりますが、様々な課題が出されます。食材であったり、時間であったり、機材であったり、衛生管理であったり、そういったことを一つずつクリアしながら大会のルールを理解してみましょう。
Let's start cooking (*^^)v 料理コンクール対策に特化したnoteです。 楽しく取り組んでいきましょう! リクエストはコメント欄からどうぞ\(^o^)/