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料理コンクールの持込み器具について考えてみる①

■はじめに

よく料理コンクールを見ていると、あまりにも無駄な調理器具をたくさん持ち込んでパニック状態の中、作業を進めている選手をよく見かけます。色々と心配で持ってきてしまうと思うのですが、通常行っているキッチンとは違い収納スペースはほとんどありません。また物の定位置管理がされていないので、その場できっちりと定位置を決めてしまう必要があります。

非常にタイトな時間の中で、作品を仕上げていくために少しずつですが、持ち込み機材について記していきます。少しでも参考になればと思います。

■包丁の選択・種類・長さ

いつもお話ししていますが、不必要な包丁は絶対に持ち込まないようにしましょう。中には何本も包丁を持ち込み、作業台の上で並んでいるだけの人がいます。調理師学校の作業台は奥行きが90cmあります。ほとんどの場合両側に引き出しが付いていますので、引き出しの奥行きは40cm強ぐらいですね。刃渡り27cmの包丁だと、おそらく引き出しの中にまっすぐは入りません。できれば24cmぐらいの牛刀や筋引きを準備すると、綺麗に引き出しの中に片付けることができます。

ペティナイフは使い慣れたステンレス製のものを使ってください。どの包丁もですが、鋼の使用はやめたほうがいいです。包丁の変色を見るだけで減点されてしまいます。タンパク質の下処理には、必要に応じて洋出刃やデゾッセナイフ、さばき包丁などを用意してください。こちらも大きすぎず小さすぎず、的確の長さをセレクトします。

包丁ではありませんが、必要に応じて皮むきやエコノム、キッチンバサミ、骨抜きなどを用意してください。こういった道具に歯がついたものは、全て一箇所で管理してください。

■滑り止めシート

一昔前までは、まな板の滑り止め防止には、固く絞った布巾やタオルが使われていました。現在の衛生的キッチンではそのようなことはありえません。ほとんどの場合、調理師学校の方で準備がされていると思いますが、念のために持って行くことをお勧めします。私の場合は引き出しの中に敷いて、綺麗に整理整頓するために使っていました。予備があれば、ボウルの下に当てがったりして、安全に調理作業を進めてください。

■タオルについて

衛生器具の一環としてのタオルは、現在ではあまり使われません。専門調理試験では、タオル3枚までの使用が認められていますが、この場合は使用する枚数が3枚ということです。いつも綺麗なタオルを使いたいならば、10枚ぐらい持って行って、使っているのが3枚というルールを守って、常に交換をすることをお勧めします。

その他の大会では、ペーパータオルやキムタオルなどの衛生商品を使うことをお勧めします。常に衛生的な状態を保てるよう、常日頃の仕事の中で意識を高めてください。

■ラップについて

大会にもよりますが、ラップが持ち込める場合は30cm1種類でチャレンジしてみてください。中には何種類も持ってきている選手がいますが、収納スペースに困るだけです。よく使え慣れた、あなたの調理に適したラップフィルムを選択してください。場合によってはシリコンのシートや OPP シート、こういったものも準備する必要があります。

■ビニール袋

少し意外かもしれませんが、ビニール袋があると重宝します。私の場合は13号サイズのビニール袋を持って行きますが、ラップより調理作業を助けてくれます。もう少し大きいビニール袋だと、タンパク質の下処理作業にも効果を十分発揮します。

■蓋付きタッパー

コンクールの場合はほとんど四人前を作ることが多いです。しかしながら四人前に対する入れ物というのが常備されていません。ほとんどの選手は、合わせてものをボウルに入れたまま冷蔵庫に入れています。こういった作業は、タイムロスを多くし、使用可能な調理器具を著しく減少させます。器具は器具、間違った使い方をしないよう注意してください。どれだけ丁寧に分量を量っても、必ず少し原材料は残ってきます。こういった時に、蓋付きのタッパーに入れて冷蔵庫に綺麗に整頓してください。

■保冷剤

食材を冷やす氷などは大会会場に準備されています。しかしながら持ち込み食材があるならば、一緒に保冷剤を持っていくことをお勧めします。どのような作業に生きるかは想像してみてください。きっとあなたの調理作業を助けてくれます。

■まとめ

いかがでしたか?器具についてはよくよく考える必要があります 。レシピを考えるより重要です。この選択を間違ってしまうと、どれだけ練習を重ねてもタイムオーバーに繋がります。今までの常識を覆すような、あなただけの作戦を立ててみてください。

それでは次回も、この持ち込み機材について考えるということについて記していきます。


Let's start cooking (*^^)v 料理コンクール対策に特化したnoteです。 楽しく取り組んでいきましょう! リクエストはコメント欄からどうぞ\(^o^)/