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六義園、雨上がりの茸

2020年の7月は梅雨の長期化で雨が続いた。梅雨明け前日の少しの晴れ間に六義園を訪れたところ、園の西側に茸が生えていた。雨上がりは園のいたるところで様々な茸が見られるらしい。

かつての六義園は自然の恵みを楽しむ場でもあり、土筆、たんぽぽ、のびる、茗荷、茸(初茸、布引茸、もみ茸など)、自然薯、椎の実、 栗の実、柿を採取した記録が残されている。大名や親族、俳諧仲間などにしばしば贈り物の返礼品や贈答品としても用いられ、時には和歌を添えることもあったらしい。

長い梅雨あけに見かけるこの茸も、自然の恵みを分かち合い興趣の対象として楽しまれていたものなのだろうか。そもそもこの茸が食べられるものかどうかもわたしには分からないんだけど(笑)、庭園でかつて遊んでいた人々の暮らしをあれこれ勝手に想像するのも、大名庭園の醍醐味のひとつだなと思う。

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