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映画記録「ルックバック」

アニメ映画化が決定したときも、劇場公開が始まってからも、ずっと観るか悩んでいたけれど、とうとう観ちゃった~~~。

原作が好きだからこそ、解釈違いがあったら嫌だった。そして、あの原作の熱量を劇場版で表現されたら、ひとたまりもないから。

原作の単行本を持っています。
読むたびに、泣く。
だから、映画を観てしまったら、どこにぶつけたらいいのか分からない熱量を抱えること、観る前から分かっていたのに、現在、思っていたよりも大きな熱量を抱えています。

<あらすじ>
学年新聞で4コマ漫画を連載している藤野は、漫画に絶対の自信を持つ。ある日の学年新聞に、不登校の京本が描いた4コマ漫画が掲載された。
京本の圧倒的画力に衝撃を受けた藤野は絵の練習を始めるが、埋まらない画力の差から小学6年生の途中で4コマ漫画を描くのを辞めてしまう。
卒業の日、藤野は初めて京本と対面する。そんな京本からずっとファンだった、と告げられる。
藤野は、漫画を描くことを諦めるキッカケとなった京本と、今度は一緒に漫画を描き始める。

元の原作でも泣いていたのに、映像になって、音楽がついて、コマとコマの間に動きがついて、余白を補完されると、もうだばだば泣いてしまう。
喉がグエッて変な音を立ててしまった。
近くに座っていた人、ごめんなさい……。
もっと泣きたかったんだけど、見逃したくなくて、涙は流れたまま放置して、じっと画面を見つめていました。

特に腹落ちさせたのが京本の『方言』。
東北の訛り。
中部地方に住んでいるので東北の方言は身近で聞いたことがない。原作の京本のセリフは、ニュアンスで、感覚的に読んでいた。
なので、初登場シーンでのその訛りにグッと引き込まれた。

京本は並ではない努力をしているけれど天才で、届かない存在だからこそ、そんな彼女からファンだと言われて嬉しくなる。
でも、方言から、普通の女の子なんだって思った。
こんな普通の女の子が、敵わない努力家で天才で、でも、声を震わせながら、赤面をしながらファンだと言ってくれた。藤野がうらやましい。

映像で動いているからこそ、より「ルックバック」のタイトルを感じた。
お互いに、お互いの背中を追っていた。
京本が描いた4コマ『背中を見て』を読んで、藤野がドアを開ける。前へ、進んでいく。のこされた側は、前へ進むしかないんだな、と痛いくらい。

映画を観たあとに、原作を読み返しました。
漫画は動かない。
ひとつひとつのコマにあるアイテムの見方が変わった。特にドア。
漫画を読んでいるときは、泣くのに忙しくて気付けていなかったことが、映画を観ることで気付けるようになった。

原作が好きだからこそ、映画を観てよかった。劇場で観てよかった。
この熱量を忘れないでいたい。

【ルックバック】
監 督:押山清高
声 優:河合優実、吉田美月喜
原 作:漫画(藤本タツキ)
公開年:2024


▼映画記録

劇場公開が始まったばかりの頃、入場者特典で『原作ネーム』がもらえたことを今更知りました。悩まずさっさと行けば良かったな~~~。

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