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【美術・アート系のブックリスト】 山口周著『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』 (光文社新書)

この人どうやら私と同じ年齢で、大学院も同じなのですが、多分進学したタイミングがずれてすれ違っているんでしょうね。

それはともかく、内容はというと。これまでのエリートに求められたのは論理と理性を重視し、実定法主義でシステムにコミットする能力に長けた「サイエンス」思考だけれども、今の時代はそれではやっていけない。感性と美意識を重視し、自然法主義で自ら信じる「真善美」に照らしてシステムを改変していく「アート」の思考が必要だという話です。前者の代表がエンロンやDeNA、ライブドア、東芝といった脱法的な手法で社会や市場から締め出された企業であり、後者の代表が人口知能の開発とともに倫理委員会を内部に置くグーグルやデザインによって業績を上げたマツダです。

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