【アートの周辺】台北の4つのアートフェア
台北の4つのアートフェアはそれぞれターゲットというか、目的が違います。投資としての美術品販売、身近なアートの提供、若手作家の支援など、様々です。
一方で、共通するのは、美術品を集めて展示し、広く見にきてもらいたいという1人の人の情熱で始まっていることです。
ディレクターと呼ばれる人物が、ほぼ自分の個人的な人脈を駆使して参加画廊と来場者を集めで開催しています。したがって、ディレクターの個性が会場にも濃厚に表れます。
日本ではこうしたトップに立つ人の個性が発揮されることは少なく、なんでもコミティと呼ばれる委員会が決定していきます。責任が分散されるとともに、求心力の弱いイベントになりがちです。日本でも、過去にはいくつか強い個性とリーダーシップに率いられたフェアがあることはあったのですが、いずれも消えてしまいました。
アートイベントとはいえ、結局はやはり人間的な魅力が成否を左右するのでしょう。そう考えると見えて来る事柄が多くあるような気がします。
2020年1月21日