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他人の『成功』に惑わされないために

アメリカの人気ブロガーであるエリック・バーカーは著書「Barking Up The Tree」で、人生で成功するためには結局何が必要なのかを膨大な科学的エビデンスを元に再検証しています。

人生で成功するためには結局何が必要なのか・・?

エリック・バーカーは「調整すること」だと主張しています。成功というのはある特定の要素から成るものではありません。重要なのは、「自分はどんな人間なのか」「どんな人間を目指したいか」この2つの問いのバランスを調整することが最も大事だというのです。

言い換えれば「自分オリジナルの成功」を定義すること。他人の夢に惑わされず、自分の人生にとって本当に重要なことは何か?この世から去る時、充実した人生だったと思えるためにはどんな生き方をすればいいのか?

これらの問いに自分なりの答えを見出す必要があります。つまり、他人が考える成功像に惑わされるなということです。自分だけのオリジナルの成功を定義することが重要なのです。

自分のオリジナルの成功とズレてしまった人が死ぬ直前に何を思うのかをApple創業者のスティーブ・ジョブスが「最後の言葉」として残しています。詳しくは「スティーブ・ジョブズ 最後の言葉」でググってみてください(ジョブズの場合、それに気づけたので幸福感に浸りながらこの世を去ったのかなあ。。と想像してます。)

「自分はどんな人間なのか」「どんな人間を目指したいか」この2つの問いをどのようにバランスを取ればいいのか。エリック・バーカーは、古代デルポイの神殿に刻まれた「汝自身を知れ」の格言に尽きると言います。

自分の本当の望みは何だろうか?人生において譲れないものは何か?自分はどんな時に生きがいを感じるのか?

自分の「本音」を知ることが重要だということです。

これからますます社会が複雑化し、なおかつ人生の中で提示される選択肢が膨大に増えることが予想されます。ということは固定化された「成功」など無意味になってきます。誰も見本を見せてくれないし、正解を提示してくれない。自分で「答え」を出すしかないからです。

「LIFE SHIFT(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著 東京経済)では、平均寿命の上昇と社会の複雑化に伴い、これまで当たり前に受け入れられてきた教育、仕事、引退の3ステージの人生は崩壊すると述べられています。

激しい社会の変化に対応するために選択肢をいくつも持つ必要がある。その時に必要な人生のステージとして「エクスプローラー(探求者)」を挙げています。特に若い時期は自分のことを本当に理解することは難しい。そのため、「周囲の世界を探査し、そこになにがあり、その世界がどのように動いているか、そして自分がなにをすることを好み、なにが得意かを発見していく」必要があります。この時期は「自分の本当の望みは何だろうか?」「人生において譲れないものは何か?」「私はどういう人間か?」これらの問いを持って探求する時期です。この時期を経て「汝自身」を知ることができます。

社会が複雑化し、なおかつ人生の中で提示される選択肢が膨大に増える社会を生き抜くためには「エクスプローラー(探求者)」の時期を経ることにより、自分というものを確立していくことが重要なのです。

もう一つ、自分の価値観を明確にするために大切なことを最後に述べます。それは「違和感」を大事にすること。誰しも違和感って持っていると思います。人の意見や社会現象、日々流れてくるニュース。ちょっとした違和感の中に自分の本音が隠れているものです。違和感というのは「もっとこうだったらいいのに。」「こちらの考えの方がよくないか・・?」など、自分の価値観を明確にしてくれるヒントを与えてくれます。言いようのない気持ち悪さを感じることがあると思いますが、そのような感情が沸いてきた時はチャンスです。自分という人間を確立する最高の機会と捉え、骨太な人間へと成長したいものです。

自分オリジナルの「成功」を!

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