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何気ない散歩

散歩すると思いがけぬ出会いがある。
授業のない日は全く家から出ないこともある私だが、時々歩くことで考えが整理され、新たな気づきが得られる。就活、6月からの教育実習、自分の人生、夏休みの旅先…
何度も見てきた風景や何気ない出来事からも妄想が生まれたりする。

「走ったら教えてあげるー!」
女性の声。
夕日で赤らむ水平線から砂浜の舗装道に目を向ける。
高校生くらいだろうか。私服の女性が一歩ほど後ろを歩く男性に無邪気な笑顔を見せていた。
彼は彼女の手を引き、若干のぎこちなさを残しつつ、
きゃっきゃと走っていく。

尊い。ああ尊い。
なんか、良いね。
なけなしの語彙力が危うく消失するところだった。

想像は膨らむ。
彼らはどこまで走っていったんだろう。
高鳴る胸を抑えて、走っていった二人の先には何があるんだろう。
彼女が言った、「走ったら教えてあげる」ことって何なんだろう。

妄想が膨らむ。
若干のぎこちなさから察するに、付き合いたて若しくは曖昧な状態な二人なのかもしれない。

彼らはどこまで行ったんだろう?

そもそも、「走ったら教えてあげる」ことって本当に何だろう?
走るという行為と引き換えに提供される情報って何?
走りながら、「あれ、これいつまで走るんだろう?」「いつまで走ったら教えてあげよう?」ってお互いなってたらどうしよう。

お互いにぎこちなさを抱えつつ、二人は夕日を背に走り続けたのだろうか。
その先にある「教えてもらえること」を目指して・・・

こんな何気ない出来事から、ここ1週間くらいずっと妄想してます。
もっと考えることあるねんけどね。


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