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面倒くさがり日記

もともと面倒くさがりだけど、歳とともにますます磨きがかかってきた。ここまでベテランになると、”はしょっていいこと”と”はしょったら後々大変なことになりそうなこと”の判断を瞬時にできるようになる。

例えば、出した物は必ずそこに戻さないと瞬時に行方不明になるから、面倒くさくても必ずあったところに戻す。これは絶対はしょってはならない。一方ボタンやホックが取れているのに、見えないところだからと安全ピンで過ごしている洋服などは何年経ってもなんの問題もないから、これははしょってもいい成功例だ。ふっふっふ。

ただし、仕事となると話は別で、休みの前日には念入りに申し送りのメモを作っておく。それは職場に迷惑をかけないようにというよりは、「休みの日に絶対絶対絶対電話してくんじゃねえぞ」という意思の現れである。お客さんにも「この案件は調べるのに日数がかかるので当方から連絡します(だからくれぐれも待っててね)」と念押ししておく。が、万全にしたつもりでも待ちきれないお客さんから電話が入ったりする。連絡もなしに突然違う部署を訪ねて来ちゃったりする人もいる。万全に万全を重ねてもなお突破してくる、想定外の行動をとる顧客心理恐るべしである。同僚の中には携帯も家電も公表していない強者もいるが、さすがにそれは無責任とだと思う。

仕事で気を使うことが多いせいか、家ではほんとにぐうたらだ。「私ほんとにものぐさで〜」という友人知人が多いけど、よくよく話を聞くと「毎日きちんと掃除するのに今日はどうしても時間がなくてトイレの掃除ができなかった」とかいうレベルだったりする。きちんとしている人ほど、できない事が気になってしまうのか。もはや精神論だろうか。ものぐさの範囲は意外に広い。

昨日ミュージシャンのライブに行ってきた。こういうときはちゃんと早めに着いて、何時間も前からウロウロしながらもうワクワク♪

さて、いよいよ会場、2階の入場口付近にはすでに人がいっぱい。
スタッフさん「いったん1階にお並びくださーい」素直にゾロゾロ階段を降りる人々。
階段からちょっと離れて「4列でお願いしまーす」。知らない人と、ちょっとにっこりしながら並ぶ、同じ目的に向かっている人との同志としての連帯感っていうか、なんかこういうのけっこう好き。
「移動しまーす」階段下までゾロゾロ。
「お上りくださーい」上りかけると、まだ階段を降りてくる人もいっぱいいる。ぶつかる〜。するとスタッフさん「3列でお上りくださーい」「は?」
階段を上りながら隊列を組み直すというテクニックを駆使する、ただ歌を聞きにきただけの見ず知らずの観客たち。結局グチャグチャになって上り、行き着いた入場チケット確認コーナーは3箇所。
「じゃあ、最初から3列でよかったじゃん!」
と、同行した息子と思わずハモっちゃった。ははは、笑うしかない。

こういうのも正直めんどくさいんだけど、まあ、楽しいことにまつわることは仕方ないって納得できる。スタッフさんの事故のないようにという姿勢には本当に頭が下がる。しかも今回のライブはコロナ禍で観客人数をかなり間引いているせいか、いつもは長蛇の列のトイレが全く並ばなくて済んでラッキーだった。ずっとこういう感じでもいいなあ(興行収入を考えると大変だろうけど)。

<結論>
何事も「楽しんでやれば」面倒くさくならないのか?
とは言っても、そこまでポジティブになれないんだな〜、これが。ああ残念。




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