全日本大学野球選手権大会 R6/6/11(火)


東京農業大学オホーツク


神宮(桐生第一) 3/R/175/82
◯球速帯
ストレート:Max144km/h
変化球:124km/h前後

◯メカニクス
左脚立脚から二段モーションのワインドアップ。比較的高い重心位置からの両股関節外転外旋でよ並進運動を行う。アングル低めのスリークォーター。並進と同様に両手も大きくゆったりと割っていき、加速距離を稼いでいく。最大外旋から内旋への切り返しは概ね良かったが、被弾後はタイミングがズレて特にストレートの回転軸のズレに苦労していた。疲労かランナーを背負う場面だからかは分からないが、球数が嵩むごとに、トップのタイミングや上記のズレなど大きくなっていので脆弱な動作だと感じた。秋、次年度に期待。

◯その他
特になし

渡辺(中越) 3/R/172/78
◯球速帯
ストレート:Max144km/h
変化球:124km/h前後

◯メカニクス
コンパクトなテイクバックから投じる。早めにトップが作られるため、並進もゆったりではなく、早めに作ったトップがぎこちなくならない程度のスピード。トップと並進がコンパクトなため、加速距離は短く体幹の前傾もあまり無い。プロポーションからみても出力を高めるなら並進の速度をより速めるなど、全身のトレーニングをガッツリ行うべき。

佐々木(旭川実業) 2/R/173/70
◯球速帯
ストレート:Max:140km/h
変化球:122km/h前後

◯メカニクス
体幹の前傾が素晴らしく、打者の近くでリリースが出来ている。真上から引っ叩く様なリリースで球速表示以上に感じる。ワインドアップでは、真っ直ぐ立ち重心高が高いままの並進で、速度は感じないため、ここに伸びしろを感じる。

◯その他
まだ2年生なので今後に期待出来る。並進の強さが出れば、間違いない投手になる。サヨナラコールド打を食らったが、周囲からの越えの掛けられ方を見ても、きっと真面目に練習に取り組み、期待を受けていると思われる(若しくはモチベーションが低いからこその声かけ。)。

天理大学


長尾(岡山商大付) 3/R/177/74
◯球速帯
ストレート:Max142km/h
変化球:128km/h前後

◯メカニクス
アングル低めのスリークウォーター。腕を下げているというよりは、投げやすい角度に持っていっている感じ。地面を基準にしたリリースアングルは30°前後に見えるが、体幹と腕の位置関係だと120°前後に見える。そのため強く腕が振れている。並進時の股関節屈曲を体幹の前傾で作っている。左股関節の伸展トルクや、床反力のベクトルをセカンド方向にすればもう少し出力出そう。

◯その他
特になし

関西学院大学


飯田(春日) 2/L/180/82
◯球速帯
ストレート: Max141km/h
変化球:120km/h前後、130km/h前後

◯メカニクス
並進運動をしながらヒンジを入れていくタイプの体重移動。しかし、軸足の膝が折れる。だが回を追う事に軸足下腿が投球方向へロスなく、またカクッという淀みなく進むようになった。この手のタイプは最適な並進に、慣れが必要なのかもしれない。何に注意を払っているのかはわからないが、確認出来る中では並進に気を遣っている様子は無かったので投げていく中で環境に適応した可能性を考える。

◯その他
特になし

林(佼成学園) 1/R/186/85
◯球速帯
ストレート:Max142km/h
変化球:130km/h前後

◯メカニクス
並進の初期で下肢の出力を終えている感じ。並進中盤以降は堪えきれずに、体幹の伸展が強く出ており不安定な中でリリースしている。高さを活かしたフォークは良いものがあるがポテンシャルはまだ使い果たせていない。

◯その他
まだ1年生なので、これからに期待。

溝口(八王子学園八王子) 4/L/168/75
◯球速帯
ストレート:Max141km/h
変化球:128km/h前後

◯メカニクス
軸足の力発揮のタイミングが素晴らしく、下腿が投球方向へ傾いた中で、出力が出来ている。そのためスライダーと思われる変化球もストレート−10km/h程で収まっており、高速で投じる事が出来ている。

◯その他
林君との関西の大学における西東京リレー。八王子高校の左投手。西武在籍のトッププロスペクト羽田は後輩。

共栄大学


砂川(八重山) 4/R/170/85
◯球速帯
ストレート:Max143km/h
変化球:105km/h前後、122km/h前後

◯メカニクス
左脚を高く上げ、降ろしながら右脚にクロスするようにしてからの並進で距離と時間を作る。最終的な体幹の前傾は引き出せているが、リリースとのタイミングは合っていない。先に体幹が前傾し、その後に上肢が振られてくる。変化球や力を入れていないストレートではタイミングが比較的合っているため、腹筋群や前鋸筋が弱い、力発揮が遅いと考えられる。
◯その他
特になし

内田(福岡工業大学附属城東) 2/R/177/82
◯球速帯
ストレート:Max141km/h
変化球:120km/h前後

◯メカニクス
先発の砂川君と同様に右脚を伸ばした真っ直ぐな立脚から、砂川君よりもスムーズな並進運動をしていく。体幹の前傾は甘く、エクステンションは良く感じるが、砂川君程ではない。それは、リリース時の体幹の角度であると思う。左股関節の引き込みや、臀筋群と大腿後面の筋群のエキセントリックでの筋力、股関節全可動域での力発揮等が改善できれば、体幹の仕事量も増やせるはず。

◯その他
特になし

試合雑感

大学野球も様々なカテゴリーを見たが、やはり東都二部は群を抜いて、相対的にレベルが高い。というか、東都一部・二部は精神的な負い目等による優位性を除けば、現在所属する12校の大きな差って無いような気がしてならない。

注釈

※あくまでも肉眼で確認した投手のみを、完全な主観によって判断しています。

※球速帯はスコアボードに映し出された球速表示を自分が確認した範囲での数値です。

※投手のプロフィールは、"名前(出身校) 学年/投球側/身長/体重"で表しています。

※投手のプロフィールは、第73回 全日本大学野球選手権大会プログラムから引用しています。

※主観であり、雑感です。


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