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旧絵鞆小学校の円形の体育館がカッコ良すぎた。

8/20に北海道室蘭市の旧絵鞆小学校で開催された「縄文文化と現代社会」という講演に登壇してきました。
北海道教育大学の主催で、僕は縄文時代の楽しみ方というテーマでお話しし、もう一人の登壇者は青森県の様々なプロジェクトを手がける立木祥一郎さん。(立木さん、三内丸山遺跡の場所に建てられるはずだった野球場のプロジェクト、隣の県立美術館のプロジェクトにも関わっていて、三内丸山遺跡保存のためになくなった計画の話などめちゃめちゃ面白かったです)。
講演会自体は盛況でたくさんの方に聞いていただき、盛り上がったのですが、この講演を行った場所がまた面白かったので紹介します。

数年前に廃校となり、一時は取り壊されることまで決定していた旧絵鞆小学校。
ここは円形の建物を二つつなげた学校で、一つは教室(一つの階に6教室)、もう一つは3階に体育館を持つ特別教室の建物。外から見ても面白いのですが、中もやっぱり面白い。
こういうところで学んだら一味違う思考を持てそうでうらやましく感じた。

向かって左側が3階に体育館を持つ建物で、職員室や理科室などもこちらの棟。何しろ写真の円形の体育館の空間がこの学校を象徴していると思った。

模型で見るとこんな感じ

案内人の中村さんがオリジナルの絵鞆小学校のニット帽をかぶっていて、これもうらやましかった。教室棟と体育館棟の2種類あるようだ。かわいい…。建物のニット帽。

中村さんは絵鞆小学校の出身だということだ。
さらにこの学校の出身者といえばチームナックスの安田顕さんが有名だ。

体育館棟とつながる教室棟は円の中心に螺旋階段があり、外側にバームクーヘンを切ったような形の教室が並ぶ。これは…環状集落であり環状教室だ!

螺旋階段を下から見上げる。ここ、自分が小学生だったらずっと見上げているな…。

屋上からの景色も良い。白鳥大橋がきれいに見える。

そして実はこの学校は絵鞆貝塚という縄文時代の貝塚の上に建っている。なので近くの遺跡の出土品と一緒に学校の一室で展示されている。縄文時代の人骨も出ているんだって!

めちゃくちゃいい続縄文の土器があった。この二つ、うさぎの穴から見つかったとのことだ。

ネコファンも満足の絵鞆小学校。1階の地面を見てみると…どうやら乾く前にネコが歩いていたようだ。ここの生徒だった絵鞆小学校ニット帽を被った中村さんが言うには、化け猫伝説が絵鞆小学校にあったのだそうだ。

絵鞆小学校の初代校長は押杵帯九郎、アイヌ名:オビシテクル。アイヌの子どもたちに教育の場をと私塾を開いていたオビシテクルさんが明治25年自宅を校舎として小学校を作ったのがはじまり。それから122年の歴史でこの学校の卒業生は11000人以上になる。

興味のある方はぜひ見にいってみても。
2022年は10月30日までの土日祝日10時〜16時に一般公開しています。 予約不要。 教室棟:無料 体育館棟:13時、15時のツアーのみ入れます。500円/大人一人 詳しくはホームページで。


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