見出し画像

中国旅行 Day6 西安市内

西安到着

西安には定刻通り8時に到着した。夜行列車は意外と快適で、列車の揺れも相まって割とよく眠れた。しかし、6時頃に動き出す人が多く、目が覚めてしまった。

西安駅からホステルへ向かう。ホステルは西安の中心地である鐘楼のすぐ近くだ。チェックイン時間前だが、部屋に案内してもらえた。朝食、飲み物すべて無料である。中も清潔で悪くない。

今日は西安市内を回ろう。まずは碑林博物館へ。ここには、王羲之や顔真卿など、日本でも有名な書家の作品や碑文が多く展示してある。入って、まず木版印刷によって印刷された作品が展示されているエリアへ。漢文を白文から読むのは少し厳しかったが、面白かった。時代ごとに漢字の歴史を感じさせる展示もあり、そちらも面白かった。その奥のメインのエリアに入ろうとすると何と工事中であった。来年の1月までリニューアル工事中なのだそうだ。残念だが、仕方ない。

碑林博物館を後にして、まずは腹ごしらえ。西安名物ビャンビャン面を食べた。ビャンという字はとんでもなく画数が多く、スマホでは表示できない漢字である。あんな字は書ける気がしない。ビャンビャン面とは太い麺のことを言うようだ。麺の太さはきしめんの10倍以上ある。食べるのに一苦労である。食べ応えもすごい。味はトマトとスパイスと唐辛子という感じだ。具材は肉と野菜と卵。なかなか美味い。クセになる味だ。

ビャンビャン面、本当の漢字はとにかく画数が多い。

西安の街の印象は普通に都会という感じだ。もちろん北京に比べると街の規模は小さいのでコンパクトな印象を受ける。とはいえ、まだ中心部にしか行っていないが中心部は北京と遜色ない。しかし、北京と違って警察が少ない。そのため街の雰囲気もあんなガチガチな感じではなく、活気があるように見える。また、観光地という色が強いのか北京では見なかった客引きがいる。

青龍寺

猛暑の中青龍寺へ向かう。ここは空海が長安留学の時に学んだ寺で、いわば真言宗の大元のような場所だ。無料で入れた。中は穏やかな雰囲気。どこか日本の密教のお寺に似ている。(というより日本がここを真似しただけかもしれない)中には空海に関する展示や石碑、お堂まであった。日中の文化交流の拠点になっているようだ。四国の四県が合同で送った桜の木もあった。

空海ゆかりの寺

慶興宮

そのまま少し北にある慶興宮へ向かう。ここは唐の玄宗が政務を行なっていた宮殿の跡だ。今はいくつか建物が復元されて、整備された公園となっている。李白の像や復元された唐代の建物も目を引くが、ここには阿倍仲麻呂の記念碑がある。阿倍仲麻呂がここから「天の原」の句を詠んだのかと思うとロマンを感じる。

お次は阿倍仲麻呂

あまりにも暑いので一度宿で休むことにする。調べると今日の西安の最高気温は38度だそうだ。日本でも内陸は夏になると高音になるが、大陸の内陸部はレベルが違う。

回族街・清真大寺

少し休んで、再び街へ。宿のすぐ近くに鐘楼がある。街のシンボルとなっているようで、大きなデパートがあり、まさしく西安の中心地といった雰囲気である。そのすぐ近くに回族街がある。回族というのは中国の少数民族で、回教、つまりイスラム教を信仰している人々だ。回族街は繁華街になっていて、観光客で溢れかえっており、すごい賑わいだった。女性の店員はヒジャブを巻いている人が多く、イスラム教の街なのだということがわかる。アジア圏でよくあるブランド物の偽物らしきものが売られている屋台が多くあり、アジアらしさも感じた。どこもかしこも綺麗にしてある北京とは雰囲気が違う。賑わいも感じる。

回族街はなかなかの賑わい

その回族街の奥まったところにある寺院がある。清真大寺である。寺院といってもイスラム教の寺院、すなわちモスクである。院内にはアラビア文字が至る所に書いてあり、かなり古いアラビア語の碑文なんてものもある。長安が国際都市であったことを感じさせる。さすがシルクロードの出発地の街である。観光しているとちょうど礼拝の時間になったようで、コーランの音読(?)らしき声が聞こえてきた。礼拝しているところには観光客は入れないようだったし、入るべきところでもないと思ったので詳しい様子は見えなかったが、皆アラジンが被っている帽子を被っていた。男性ばかりだったが、なぜかはわからない。異文化に触れてとても興味深かった。いつか中東の本場のモスクにもお邪魔したいものである。

見た目はお寺なのにアラビア文字が書いてあり面白い

そうこうしているうちに暗くなってきた。北京もそうだったが、20時ごろになってようやく暗くなる。夕飯は西安名物という涼皮と肉挟摸を食べた。合わせて23元。涼皮は麺料理で、涼、というが別に冷たくはない。常温である。ゴマだれと唐辛子の味付けで、野菜と蒸し鶏がのっている。美味しいが、結構辛い。麺はうどんくらいの細さだがコシが全くない。食べているうちに飽きてしまった。肉挟摸は中華風ハンバーガーといったところで、摸という中華風パンで煮込んだ肉を挟んでいるストリートフードだ。これは文句なしに美味かった。中華風ハンバーガーとしか説明しようがないが。

帰りに鐘楼の隣を通るとライトアップされていて綺麗だった。多くの人が楊貴妃のような格好をして写真撮影をしていた。また、着ぐるみを着た人やよくわからないおもちゃや風船を売っている人なども沢山いて、ニューヨークのタイムズスクエアのようだった。やはり観光の街、という雰囲気が強い。

ホステルのドミトリーは4人部屋だ。もう1人同室の人がいるようだが、22時半を過ぎても帰ってくる気配がない。夜行列車のせいで寝不足気味なので今日は早く寝よう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?