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中国旅行記 Day4 頤和園・円明園

頤和園

今日の朝は少し遅めのスタート。快晴である。朝食は近所の屋台で「煎餅」を買った。といっても、日本のお菓子の煎餅ではなく、中華風クレープといったところのもの。デニッシュ生地のような食感。中にハムと卵が挟んであり、中華風のタレがかかったサンドウィッチのようなものを購入。6元だった。安い。値段を聞いた時に店員さんが親指と小指を上げた。何のことか全くわからなかったが、後で調べると中国の数の数え方のようだ。片手で10まで数えられるらしい。覚えておこう。洋風と中華風が混ざったような味で美味しかった。

地下鉄で頤和園へ向かう。頤和園は清の乾隆帝の建てた広大な庭園である。駅からは徒歩10分ほど。綺麗に整備されている。まだ、中国に来てトイレ以外で汚さを感じていない。この辺りなんて雰囲気は日本と変わらない。頤和園のチケットは60元。どこでも観光地の入場料は高めに設定されている。故宮や長城と違い待たずに入場できた。

中には故宮のように大きな宮殿風の建物がいくつもあるが、故宮よりも瓦の色が落ち着いていて、個人的には好みだ。頤和園の中央には池というより湖があり、その周りには長い廊下が続いている。建物がどれも新しく感じる。実際に、多くの建物がアロー戦争で英仏軍により消失しており、ほとんどが19世紀末の建て替えなのだそうだ。

とにかく広い庭園なのだが、湖と緑豊かな園内に様々な王朝風の建物が現れるので、歩いているだけで面白い。一番印象に残ったのは蘇州園だ。なんと、江蘇省の蘇州の街並みを再現した庭園だ。乾隆帝が蘇州を好きだったため、ここに庭園を作り、宦官や宮廷の女官に町人のふりをさせていたのだという。皇帝の趣味で街を一つ庭園の中に作ってしまったのだからとんだもない話だ。

蘇州園。庭園の中に街をつくる発想に驚き

円明園

頤和園を後にし、円明園は向かう。円明園は地下鉄で2駅先にある。円明園駅で降り、昼食にしようとするが、店は一つしか見つからない。仕方なく、カフェとレストランの間のような店に入る。きのこと鶏の煮物がご飯にかかっている料理を注文。39元と少し高め。料理はプラスチックの容器に入っていて、イマイチかもしれない、と思ったが、味はピカイチ。醤油と中華風スパイスの味付けで、ご飯にもよく合う。中国は何を食べても美味しい国だ。

円明園は先ほどの頤和園とは打って変わって本当に庭園、という雰囲気が強い。ここも頤和園同様、アロー戦争で破壊されたが、再建はされなかったようだ。のどかな庭園、という雰囲気でなかなか良い。人が多すぎて、庭園でゆっくりする、という雰囲気ではないが。この円明園の一番の見所は西洋風の庭園だ。もっとも、庭園は破壊されており、廃墟となっている。逆に言えば、破壊された当時の姿を見ることができる。世界史の教科書でも見た姿がそこにはあった。中国の19世紀後半から20世紀前半までの外国に蹂躙された時代の象徴のような場所だった。

英仏軍に破壊された西洋庭園

とにかく暑い日で、本当に疲れたが、出口の近くに駅はなく、もう少し歩かなければならない。駅まではちょうど清華大学の横を歩いていくことになる。通行証がないと中には入れないようだ。中国の大学は自由に入れるような場所ではないのかもしれない。清華大学の正門(?)のところには多くの子供が写真撮影をしていた。親に「あそこに行けるように頑張りなさい」と言われているのだろう。中国の受験戦争は苛烈だと聞く。30分ほど歩いてもといた円明園駅に着いた。

多分東大より入るのが難しい

西単

西単駅で途中下車する。この辺りはファッションビルが多い若者の街らしい。巨大なショッピングモールがいくつも並んでいる。どのショッピングモールも日本ならその街で一番大きいモールクラスの大きさである。しかし、日曜の夕方だというのにあまり人通りが多くないように思える。景気のせいだろうか、それとも北京がそういう街なのだろうか。

ショッピングモールにも共産党のスローガン



あいにくショッピングには興味がないので、晩御飯を食べる。重慶料理の店に入り、酸菜魚を注文。実は昨日見かけてから気になっていた料理だ。ご飯と合わせて、35元。魚はあまり味わいも食感もなく特に美味しくないが、菜っ葉の漬物(これが酸菜らしい)がクセになる味。ご飯によく合う。全体的にはまあまあといったところ。

酸菜魚。川魚はあまり美味しくない

気づけば9時近いのでホテルに帰る。明日が北京は最終日だ。明日は天壇に行こうと思って調べると月曜日は休みだそうだ。残念。

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