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中国旅行 Day9 龍門石窟

西安を発つ

今日は6時起きである。眠い目を擦りながら、急いで支度をして、7時半の西安北駅の高鉄に間に合うように宿をでた。昨日は早く寝る予定だったが、同室の人とロビーでワインを飲みながら話をしていると遅くなってしまった。ワインはホステルのサービスだった。昨日は同室が1人増えた。オーストリア人の物理学の先生だった。上海の大学で短期講義をした後旅行しているようだ。もう1人は数学の研究で教授と共に中国に来たオランダ人なので、理系のヨーロッパ人2人に囲まれていたことになる。彼らの英語についていくのに必死だった。英語をもう少し頑張ろうと決意した。

西安北駅も例に違わず巨大な駅だ。見た目は完全に空港である。広州行きの電車に乗るが、一駅で降りる。1時間と少しで洛陽龍門駅へ到着した。駅からのバスは来る気配がないのでタクシーへ。よく考えると中国での初タクシーだ。駅から15分ほどでたったの13元。タクシーも安い。もう少しタクシーを活用しようと思った。

龍門石窟

龍門石窟へ着く。入場料は90元。歩き方には100元と書いてあったので、少し値下げしたのだろうか。中に入りしばらく歩くと石窟が見えてきた。とてつもない数の石に掘った祠に緻密な造りの石仏が祀られている。そしていくつかの巨大な洞窟の中に巨大な仏像がある。一番目を引くのは盧舎那仏。奈良の大仏と同じ仏様だが、こちらの方が優しい顔をしている。則天武后の顔を仏様の顔にしている、という説もあるらしいが眉唾物らしい。しかし、本当に美しい仏像である。これらの仏像は古いものでは南北朝時代の北魏に作られたものであるという。日本ではまだ飛鳥時代である。そんな時代に岩山を削って大仏を掘るなんて気が遠くなりそうな話である。

仏像の中には、顔や首がない仏像があった。祠から仏像自体が無くなっている場合は盗掘なのだろうが、これらは明らかに破壊目的である。おそらく文革の時に破壊されてしまったものだと思われる。本来はさらに多くの仏像が残っていたのかと思うと残念である。

首や顔が破壊された仏像も少なくない

西石窟を見終わり、橋を渡り、対岸へ。対岸には東石窟が。こちらはこぢんまりとしている。千手観音と書いてある石窟があったが、どう見ても腕は2本だった。さらに歩いていくと白居易の墓がある庭園に出るそうだが、猛暑と寝不足からそちらはパスすることに。10元払って電動カートに乗車。3キロほどの距離を楽々移動できたので払う価値ありだろう。

昼食は入り口近くの店で担々麺を食べた。スープとセットで16.8元。安い。本場の担々麺は日本の担々麺とは異なり、汁なしであった。また、日本の担々麺のような胡麻の風味はせず、唐辛子と山椒の味付けが特徴的だった。これはこれでとても美味しい。ご飯が欲しくなったが、この店には無さそうだ。日本人が炭水化物に炭水化物を合わせるのを中国人はドン引きする、ということも聞いたことがあるしやめておこう。担々麺も美味しかったのだが、セットのスープが非常に美味しかっだ。鶏ガラスープで、中に大根と練り物が入っている。上品で、味わい深く美味しかった。辛いものや脂っこいものが続いたのでお腹が喜んでいる気がする。

本場の担々麺は汁なし

少し門前町(?)を散策した後、再びタクシーに乗って高鉄駅へ。帰りは18元。行きよりも少し高いので、遠回りされたかな、と思ったが、どうやら駅のタクシー降り場の場所の関係のようだ。どちらにせよ安いので良しとしよう。洛陽龍門駅は駅としては大きい方だと思うが、今までの中国の大都市の駅に比べるとかなり小さい。雰囲気的にもヨーロッパの中核都市の駅レベルの大きさである。とはいえ、ここはあくまで洛陽市のサブの駅である。そして待合室の人は相変わらず多い。流石13億人いる国である。どこに行っても人だらけだ。

南京へ

電車は定刻通り来た。南京まで3時間半の旅だ。荷物棚はいっぱいになっていたので、バックパックは足元に置く。仕方ない。電車は300キロ以上のスピードで進んでいく。車内も綺麗だ。日本の新幹線によく似ている。車窓から見える景色も北京や西安周辺のそれとは異なり、水田がたくさん見えるようになった。山もそこまで険しくない。そして、おそらく運河と思われる広い水路を何本も渡った。別の文化圏、江南に来たのだな、と感じた。

新幹線の車内は綺麗。速い時は350キロ出していた。

南京には定刻通り到着。南京は雨だった。南京南駅は今までで一番大きいのではないか、と思う大きさだ。時間も遅いので駅ナカのチェーン店でサクッと食事をとることにする。卤肉饭に鶏の唐揚げがのったご飯ものを注文。33元。見た目通りの味で普通に美味しい。中国のチェーンはどれも味が良くて優秀だが、街中の個人店の方が安いことが多い。

南京でも北京同様、アリペイの地下鉄用のQRコードが開通できなかったので、いちいち切符を買わなければならない。南京地下鉄のチケットは500円玉くらいの大きさのトークンだった。無くしてしまいそうなサイズである。雨の中宿に着く。洗濯は明日にして寝てしまおう。

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