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なぜ圧倒的物量は人を魅了する?期待のタイムスリップ中世シューター『Kingmakers』

意外となかった戦国自衛隊的、タイムスリップ中世アクションシューティング。圧倒的な物量の騎士たちを前に現代兵器で立ち向かうというのは、どちらかというと『World War Z』とか『Days Gone』的な、ゾンビアポカリプスものの爽快感を与えてくれそうな気配がしている。

中世の戦場に現代兵器を持ち込み戦うUEBS系アクションストラテジーサンドボックス「Kingmakers」がアナウンス « doope! 国内外のゲーム情報サイト

ただ、それだけだに終始すると大味になってしまいそうな気配もするが、同作ではMount and Blade的な戦略要素や、スペクタクル体験を提供している点に注目したい。ゾンビ作品が陥りがちなマンネリを、独自の設定で切り抜けようという取り組みだ。

無茶苦茶さと妙な繊細さが折り混ざる、他にない作品になる気配がしてならない。

押し寄せる大群に、チームで立ち向かうという仕組みはやはり最近トレンドになりつつあるかもしれない。昨日取り上げた『HELLDIVERS 2』も、物量に対して火力と器量、チームワークで乗り切る爽快感は、近年のゲーム体験の隠れたトレンドであるように感じる。

ゲームの感動を映画でも。ただし提供は本家本元で。『スターシップ・トゥルーパーズ』が『HELLDIVERS 2』のおかげで再燃|satoruyos (note.com)

『地球防衛軍2』にハマった時から、私は圧倒的物量に対峙するゲームの虜になっていた気がする。なぜこのような作品が評価されているのかを考えると、一つの見方としてそもそも「圧倒的物量」そのものが非現実的な体験であるから、ということが挙げられる。

『EDF』しかり『World War Z』や『Days Gone』しかり、質量が群を成している様子はとにかく圧巻である。これらが敵意を持って自分の方へ向かってくる体験は、ジェットコースターのそれに近いグラデーションの恐怖を与えてくれる。フィクションだからこそ楽しめる、エンタメホラーである。

『Kingmakers』もまた、トレーラーを見る限りは次世代ゲームらしい、圧倒的な物量をゲーム内で実現しているようだ。どれだけの物量を、どれだけディテールにこだわりながら表現できるかというのはゲーム技術の進歩をありありと見せてくれる瞬間でもあるため、それが楽しくてこういったゲームを追いかけてしまう節もあるかもしれない。

まだゲームの配信はおろか、具体的なリリース日も決まっていない以上、作品を体験できるのはかなり後になる覚悟を持っておくべきだ。

それでもありそうでなかったアイデアを実現してくれたこと、そして高いクオリティを伴わせようと心血を注いでくれてそうなことには感謝を届けたい。

(1) KingmakersGame(@Ian_Fisch)さん / X (twitter.com)

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