2023年5月の記事一覧
白い窓辺 // 230523四行小説
白い窓辺から見える風景には川があった。その川縁を犬の散歩をする人やジョギングをする人、通勤に行く人など朝の日常が広がっていて、寄せては引いていく波を見るような気持ちでそれを眺めている。
部屋にいる自分とは時間の進みが違っているようで、自分が窓の向こうにいないことが不思議だった。休息を取るべきだと分かってはいても、この風景に気持ちが急いてしまうのは仕方ないと思う。とはいえ何も出来ないことは分かっ
コツコツ // 230522四行小説
コツコツと何かをすることは苦手だった。
小さなハードルをいくつも越えることで出来ることは次第に増えていく。前に進めば進むほど見える景色も変わってくる。
ふと振り返ったときに、歩んできた軌跡を見れば毎日一歩ずつ進んだだけなのにここまで来たのかと少し驚いた。
苦手だけれども、苦手なりに半歩でも前に行けば出来ることは増えるらしい。
進んだ道のりを思い出しながら、次に見える景色はどんなものだろうかと胸を躍