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『スマホ脳』を読んだのでスクリーンタイムと本気で闘った

 アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』を読みました。
かねてからスクリーンタイムをなんとか短くしようと試行錯誤して失敗してきましたが、この本を読んで得た知見からなんとか生活習慣を改められそうな気がしてきました。

 学生時代は1日平均6時間(就活期は10時間)、就職後は平日4時間、休日6時間もの時間をスマホに費やしてました。なんと恐ろしい。ちなみにこれは先進国では平均的な部類だそうです。(社会人は一日4時間、ティーンは6〜7時間だそうな。)
 この本を読み、平日は1日2時間、休日3時間に短縮できました。(両日1時間以内におさめたいですね!)
『スマホ脳』の読書メモと「スマホ断ち」のハウツーをまとめます。

私のスマホ断ち格闘遍歴

スクリーン断ちというより、Twitter断ちという方が正しいかもしれません。

①スクリーンタイム設定(Twitter一日1時間)→効果無し(意思薄弱により毎日終日延長)
②触る時間帯を決める→効果無し(忘れる)
③電源を落とす→効果無し(意思薄弱により2時間で起動)
④アプリを消す→消せない
⑤アカウント削除→やや効果あり過去記事を参照)
⑥「デジタルデトックス」と思ってみる→ほんのちょっとだけ効果あった

ご覧の通り大抵の戦略に失敗しています。
スマホの前では意識改革など無意味であることがわかりますね!
「また4時間超えちゃったよ……」と思うたびに、時間を失う恐怖と自分がダメ人間である事実を突きつけられているようでした。
もう永久にこの生活習慣かもしれないと思った時にふと、ずっと気になっていた『スマホ脳』にヒントがあるかもしれないと思い、読んでみました。

『スマホ脳』に書いてあったもの

 『スマホ脳』とタイトルを聞いた時、私は「スマホの使いすぎによって現代人の脳が後天的な異変を起す」ことを訴えた本だと想像しましたが、実際の内容は以下のものでした。

・現代人がスマホ中毒になってしまうメカニズム
・勉強の効率や記憶力への悪影響
・SNSが及ぼす精神への悪影響
・スマホの使い過ぎが子供に与える影響への警鐘 など

ちなみにこの本でさす「スマホ中毒」とは概ね「SNS中毒」のことです。(原題は『Insta-Brain』です。)ゲームのやりすぎについてはあまり触れていません。

私が特に衝撃を受けた箇所は

SNSチェックがやめられないのは本能に従っているため
・スマホはカバンに入っているだけで(=使っていなくても、手の届く範囲にあるだけで)人間の集中力を削いでしまう

SNSが気になってしまうのは人間にとって仕方のないことだ、と知り目から鱗でした。私が特にダメ人間というわけではなく、動物としての本能がそうさせているのだと。さらにスマホはそこにあるだけで人間をダメにしてしまうときた。だとしたら、今まで試したスクリーンタイムの削減戦法が全部無意味であったことも腑に落ちました。
 そして、私がスマホから逃れるには物理的・強制的に断つことしか残されていないと悟りました。


*私自身にとって目新しい情報は上記の2点で、エビデンスとしてあげられていた実験結果や考察はほとんどが経験則で共感できるものでした。特に、就活鬱に陥った時にTwitterを毎日何時間も触り、ネットから離れたら精神がクリアになった経験があるので、SNSのスクリーンタイムと幸福度に相関があるとの主張には納得しました。また訳がとても読みにくいです。外国特有の例えや倒置法がそのままで、ザ・直訳という感じでした。私にとっては学びの多い一冊でしたが、万人にとって有用な本かはわかりません。


スマホ断ちをする方法

辿り着いたスマホ断ちをする方法は、

スマホを見えない場所、手の届かない場所に置くことです。

具体的には、別の部屋に置く、背後2〜3メートル離れた場所に置く、カバンにしまってさらに遠ざける、などです。

至ってシンプルで、結果は成功です。スクリーンタイムがiOSに実装されて初めて、一日2時間以内を記録できました!
さらに、より強い効果を実感できたのは2日目。
作業の休憩中に部屋を移動し、ふとスマホが目に入り私が思ったことは、

「あれ、私のスマホじゃん!」

自分がスマホを別の部屋に置いたことすら忘れることに成功したのです。
その瞬間、いつもは「TLどうなってるかな?」と何回か考えてしまうのに、
その日はTwitterが意識に全くのぼらなかったことに気づきました。
物理的に存在を自分から離すことで、スマホを一時的に持っていない状態に戻ることができたのです。

また、朝のアラームを自分の現役のスマホから、過去のスマホ(Twitterアプリをアンインストールし、目覚ましに特化させたiPhone6)にしたところ、起床一番のTLチェックも無くなりました。

スマホ断ちはAll or Nothing


 上述の通り、スマホのスクリーンタイム対策は部分的なものでは全くと言っていいほど意味をなさず、思い切って端末ごと存在を忘れるしかないと私は思っています。(本当はSNSを完全にやめることができれば完璧ですが、諸事情によりやめることができず。)

 また、人間の脳は若年であるほど自制が難しく、子供は中毒になりやすいそうです。小学生〜高校生にスマホを持たせると、健康・勉強などに著しい悪影響が出る可能性が高いです。一方で「持たせない」選択をすると、子供の人間関係にも影響が出るため、保護者の管理は非常に難しいと思います。実際、私の同級生の中には中学まで携帯電話を持たせてもらえず、高校になってスマホを持った途端にツイ廃になってしまった子がいました。
 スクリーンタイムによる監視・制限や、SNSの利用を禁止するなどの対策も、かえってストレスの原因になるのではないかと考えます。スマホを使うよりやりたいことを自発的に若い子が見つけられるといいな〜と思います。

 スマホを物理的に離すことに目覚めてまだ日も浅いですが、正直1日がとても充実しています。

電車の中でふとネットサーフィンを始めようとした時、「私が今本当にしたいことってこれだっけ」と自分に問いかけ、持ってきた本を読むこともできました。自己肯定感が謎に上がります。

ちなみに、私がスマホ断ちをしたいと思うようになったきっかけは「デジタルデトックス」という概念との出会い、そして『時間術大全』という本にインスパイアされたためです。スマホ断ちの決定打となったのは『スマホ脳』ですが、『時間術大全』もとても素敵な本なので、興味のある方にはぜひ読んでいただきたいですね!

時間が経過したら、スマホ断ちその後も報告したいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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