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自分の娘に、わたしは子どもを持ちたくないといわれたら?

『ねぇママ、結婚はしたいかもしれない。
でも子どもはいなくてもいいな。
もしいたとしても、絶対にひとりがいい。』

一年ほど前のことです。
当時5年生だった長女と、とりとめもない話をしながら楽しく散歩をしていたときのこと。
突然、なんの前触れもなく長女からこのように言われました。

そのときの長女の言葉に、わたしはショックを受けました。
胸がしめつけられるように感じたことを、今でも鮮明に覚えています。

長女があのような発言をしたからには、きっとわたしは『子育て』において、長女に夢を見させてあげることができなかったのだろうと思いました。
わたしの子育てはうまくいってはいなかったのだ、と突き付けられたように。

もしかして、ちょっと自分をご機嫌にすることに時間を使いすぎちゃったのかな、とか。
夫が基本的に不在なのに、自分も正社員で頑張りすぎて、愛する時間が足りなかったのかな、とか。
いろいろな考えが頭の中をぐるぐるめぐりました。

あの一言がこんなにわたしが考え込ませるだなんて、きっと長女は思ってはいなかったと思います。

****

わたしの夢は、結婚して子供を産んでママになること。

こんなこという小学生女子って今でもいるのかなぁ。
あ、高校生でも、中学生でも。

わたしはのんきに、小さいころからこんなことばかり思っていました。
なんて幸せに、世間知らずのまますくすくと育ててもらったのでしょう。

今となれば、もっと将来のことを真剣に考えていたら、と思わずにはいられないのですが、それでもやっぱり無条件の愛情をたっぷりと浴びた幼少期が今の自分を作り上げたことは疑いようもありません。

最近は、自然と愛を周囲にまき散らしてしまう自分が、自分らしくて好きだなと思えるようになってきました。

こぼれるほどの愛情を注いでくれた母と父に、心から感謝しています。

でもここ数年ずっと、子どもを持つことや子育てのことについて考えると、なんとなく胃のあたりが落ち着かないような、不安な気もちになるのです。

良い面にフォーカスすると、子どもたちは日々一生懸命たのしく元気に生きており、それがとても愛おしく毎日幸せを感じています。

でも子どもたちが大きくなった未来はどうなっているのだろう、ということを考えると、なんだか暗い闇の予感があり、手放しで喜べないような心もとない気もちになるのです。

わたしがこの怖さ、悲しさ、闇を強く感じるようになったきっかけのひとつが、ツイッターです。

あるとき、あまり使っていなかったツイッターの通知画面から『自分たちは選択して子どもを持たない夫婦です』という方のツイートをお見かけしました。

ふいっと目が吸い寄せられて、うっかり読んでしまったんです。
わたしにとっては、見るだけでつらくて嫌な気もちになるような、その文章を。

その方は、子どもを持つことに対して嫌悪するその方自身の気もちを投稿なさっていました。

こういう親がいるから子どもなんて持ちたくなくなるのだ、と。
子どもをもつ親を取り上げて揶揄する話をツイートしていらっしゃいました。

わかってはいるのです。
読まなければいいだけということを。
でもそのときは恐怖とショックで固まってしまって、読みきってしまったんです。

わたしのように、人の気もちに敏感で素直にそれを受け取ってしまうタイプの人間にとって、その文章はあまりにも負のエネルギーが強すぎました。

大げさでなく、わたしは心に凶器を突き付けられたように感じました。
数日間、いくつかの負の言葉がわたしの頭の中にこびりつき、その負のエネルギーは確実にわたしの中に残りました。

子どもを持ちたくないのは、ひとそれぞれ。
子どもを持ちたいのは、ひとそれぞれ。

自分の意見を発信するのも、ひとそれぞれ。
それを読むも読まないも、ひとそれぞれ。

その方にとっては、それがご自身の本当のお気もちなのでしょう。
それがたくさんの人を傷つける言葉であっても。
わたしの言葉も、受け取る人によっては、誰かを傷つけてしまうことがあるのと同じように。

わたしの頭の中にこびりついてしまったあの方の思い。
今もまだツイートは残っているのだろうかと検索してみたら、フォロワーが3000人近くもいらっしゃり、同じ活動を続けていらっしゃるようでした。

もちろん、その方がそういう思いを持つことは個人の自由だと思います。
でもその方を擁護する方がそんなにも多いことを知り、やはり反対側の立場のわたしとしては複雑な気もちです。

こういう話が広まれば広まるほど、子どもをもちたくないと思う人が増えるのではないだろうかと不安な気持ちになります。

だからわたしもわたしなりに伝えないと。
子どもと過ごす毎日がどんなに幸せにあふれているかということを。

娘たちが大人になるころ、もうそんなに遠くはない未来。
彼女たちはどんな思いで生きていくことになるのだろう。

結婚してもしなくても、子どもがいてもいなくても。
自分で選択した人生を、自分のものとして幸せだと感じられる、そんな大人になってほしい、それがわたしの願いです。

いつかこういう話を、子どもたちとすることがあるのかな。
わたしがいつも、母についつい話してしまうように。
そんなときが来るのを楽しみに、日々一生懸命生きていこうと思います。


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