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小規模な飲食店のためのテイクアウトマニュアルにはある程度の短絡化が必要なのではないかということについて

もと仕出し弁当店→総菜製造業だった私が少し前からここで主張しているのが、飲食店のためにも消費者のためにも、今の新型コロナウイルスで一変してしまった飲食店をめぐる環境激変にあわせ、許可要件の見直しやそれにあわせた衛生基準の策定、周知徹底などが必要なのではないかということであります。

(ところで、長いタイトルですみません。免責事項については前とか前々とかその前などの投稿にありますのでそちらをお読みください。)

それで、たびたび保健所の講習を受けてきて思うんですけど、やっぱりあれ、もうちょっと概要バージョンというか、今回のような非常事態には、もうちょっと結論から先にいう、みたいな、単刀直入な説明があってもいいのかな、と率直に思っております。

例えば、ウエルシュ菌については、この菌の性質はこうこうこうで、この温度では死なない、みたいなことが、資料をあたると書いてあるのです。でも、じゃあ、どうしろっていうところまでは書いていない。それはもちろん、各事業者が自己責任でどうすべきかということを調べて実行すべき、というのが理屈です。もちろんそれはそうです。

仮に保健所が「ウエルシュ菌の食中毒予防にはまず何度で何分加熱してからこのような方法で冷却し、それを何度の冷蔵庫で保存して何時間以内に供するように」といった指針を出して、その通りにやった(と主張する)飲食店でそれでもなお食中毒がでたとしたら、責任の所在はどこにあるのか、という話になってしまうわけで、そういうことは、民間の事業者が自己責任でやるべきことだとは思います。基本。

しかし、その「基本」が通用しないのが、今回のような非常時だと思います。

慣れていないテイクアウトや弁当配達を始める小規模飲食店が出てきて、食中毒リスクが上がっている。指針は出せないから、各自自己責任でやって、なにかあったら営業停止ね、というのは、それは、平時だからできることであって、今、この数で突然多くのレストラン許可の飲食店がテイクアウトなど初めて、それはべつにみんな、やりたくてやってるわけじゃなくて、国などの政策、つまり、不要不急の外出を避けるように、密を避けるようにという、そういう政策があって、それなのに、きちんとした補償がされていない、その結果として生まれてきている現象なわけです。

このような背景のもと、飲食店や消費者がそれぞれの自己責任に置かれている状況は、ほんとうに刹那的ともいえる憂慮すべき事態で、ようは、もうちょい行政も国も責任持てよということを、私はいいたい。

それで、具体的にどう責任取ってもらいたいかなんですけど、先の投稿に書いた仕組みもそうなんですけど、とりあえずですね、それらの(前の投稿に書いたような)仕組みができるとしても時間かかると思いますから、もうちょい簡単な、こう、マトリックス的なですね、例えば、からあげやるなら、鶏肉は70度で何分揚げて何度で二度揚げしてねとか、冷却はこうやってねとか、そういう、マニュアルですよ。たぶんそういうの、大手の飲食店、独自に持ってますよね? 私も超零細でしたが、自分のつくるものについては、そういうのを決めて、実際につくってました。

そういうマニュアルを今、小規模な各店に独自ですぐ整備しろっていうのは酷だと思います。でも今、それが必要だと思います。『推奨モデル』みたいなふうに逃げとけば、そういうの出せませんかね? 

別に、この菌の性質は、みたいなのは、後で学べばいいと思うんですよ。でも、鶏肉はまず何分何度であげてこれくらいでよろしくとか、牛肉はこうしてねとか、煮物はつくったら氷水で冷やして何度になったら冷蔵庫に入れろとか。それ、レバーは生で食べるなみたいなのの、延長線上にあると思うんです。ある種の、すごく単純な安全モデル。

そういうのをつくってですね、できれば、すごく簡単な表みたいにして、A4一枚くらいにまとめて、配ってもらえませんでしょうかね? 

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