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障害特性と強迫行為

「今、入院できる部屋があるか調べてもらってるけどいい?」

家族の足並みがそろってからいきなりスタートダッシュをかましたのは当事者である娘。

分離不安で絶望的に集団行動や集団生活が苦手なのに、自らイバラの道を選択しようとするのは、『少しでもよくなりたい』という気持ちがあるからでしょう。

強迫の治療は本人の「治したい」「よくしたい」という意思が必要不可欠。
自分の意思で入院する事はかなり大きな一歩になります。

ひとつ問題があるとすれば入院の期間です。過去にも一度入院を経験していますが、その時はコロナの影響で3ヶ月の予定が1週間で退院になってしまいました。

できれば今回はもう少し長めに入院してじっくり治療していきたいというのが本音です。


娘は強迫性障害ではなく、ASDの二次障害の強迫症。

比較的手に入りやすい強迫性障害の書籍はいくつかネットで注文しました。

情報が少ないASDの二次障害で起こる強迫症の事は、娘の障害が分かった時にすごく読んでいた方のブログを訪問して情報を得ました。
(親族がほぼなんらかの障害を持っているとの事)

そこに『強迫症は早期の対応がとても重要である』と書かれていました。

そのブロガーさんの一族は、発達障害の子供に二次障害(強迫の症状)が出たら少なくとも2週間をめどに症状を軽くするか、失くすことに全力を注ぐという対応の仕方をしていました。

長く心が病んだ状態が続くと予後が悪くなるためです。

発見が遅れた子には、環境調整・認知の歪みの調整・心身の回復・親子問題の解決・病院での治療・認知行動療法などとにかくできることをしていき、社会に出られるようにケアしていくと書かれていました。

他の障害特性の問題は、じっくり環境を整えるなど長い目で対応しているのに、強迫に関してだけは早急な対応をしていたのは、悪化すれば社会に出るどころか日常生活ですら困難になる面があるからでしょう。



娘がASDだとわかってから、とにかく二次障害を起こさないよう、生活パターンや周りの環境をじっくりと時間をかけて整え、穏やかに過ごせるように安心できる声掛けなどをしてきました。

障害特性の強いこだわりは、本人が安心していればひどく出る事がなかったので、今回の強迫行為(確認強迫)を「単に何か不安なことがあってこだわりが強く出ているだけ」と思い込んでしまいました。

安心させるための言葉がけは、強迫症状には真逆の効果になってしまうことをもっと早く知っていれば・・その知識を持っていなかったことがすごく悔やまれます。

今は少しでも娘の日常生活が楽になるよう、やれることを全力でやっていきます。

しばらく忙しくなりそうです。

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