【強迫の治療】入院11日目
入院10日目はこちらです。
強迫太郎(仮名)が爆誕した日
11日目は面会日。久しぶりに家族水入らずで過ごしました。
行先は娘があらかじめ決めておいてくれました。
1軒目 病院近くのイオンモール
2軒目 家族でよく行くイオンモール
・・どんだけイオンモール好きやねん💧
夕食を食べ終わるまでは落ち着いて過ごしていた娘でしたが、
病院に戻る途中、消毒シートでしつこく手を拭きだしました。
強迫行為のひとつ『洗浄強迫』です。
「全然汚れてないからもう拭くのやめなさい。」とたしなめる夫。
悲しそうな顔で手を拭き続けながらつぶやく娘。
「きっともう頭が狂っちゃってるんだと思う。私だってやりたくないんだよ こんな事。でもなんでしちゃうかわからないし とめられないんだもん。」
あれ?手の消毒は病気(強迫観念)がさせている事なんだけど、自分の意思でやっていると思い込んでる?
前にも一度 この話は娘にしているはずだけど、忘れているのか 説明がわかりにくすぎて理解できていなかったのか💧
どちらにせよ、勘違いしているなら訂正しなくてはなりません。
「あのね、狂っているんじゃなくて強迫症はもともと脳の病気なの。消毒は強迫症という病気が無理やりさせているだけで、娘ちゃんの意思でやっているわけじゃないの・・わかるかな?」
「え?強迫って脳の病気だったの?病気が消毒をさせている?・・意思?」
「わかりにくいか。えっと・・ 強迫太郎(仮名)が娘ちゃんを操ってるの」
「強迫太郎って誰?」夫と娘に見事ハモられました(恥)
強迫太郎は強迫観念につけた仮の名前(ネーミングセンス皆無)
ASDの娘に抽象的な事を理解させるには、わかりやすい言葉を使って根気よく説明していくしかありません。
強迫観念は目に見えるものではないので 名前をつけて擬人化すればイメージしやすいかと思ったのですが・・💧
「自分で消毒をしたいと思ってやっているなら自分でやめることができるけど、今の娘ちゃんは強迫太郎(仮名)が操って消毒を無理やりさせているだけだから自分では止められないの・・わかる?」
あぁ~娘の顔が困惑してる(焦)
「娘ちゃんも なんでこんな事してるんだろう と思いながらやっているんだよね?本当に自分がしたくてやっている事なら なんで? とは思わないはずなんだけど・・わかるかな?」
さらにわかりにくくしてしまってるやん 自分(焦)
娘は「んー」と言いながら少し考えていました。
「なんとなくわかったような気がする。強迫太郎が私をあやつって消毒をさせているだけで、私がしたくて消毒をしているわけじゃないって事かな?
よかった、頭が狂ってるなんて誰にも言えないしずっと怖かったの。」
人から操られるような得体のしれない不快感の正体がわかって安心したのか娘の顔から悲壮感が消えました。
記録を見ると、外出をきっかけに娘の入院生活が変化しています。
変化とは朝ご飯を食べられるようになったことと、強迫行為をしても以前より早く落ち着くようになってきたことです。
入院期間の3分の2も費やして 娘はやっと安定した入院生活がおくれるようになりましたが(何事もなければ)あと5日で退院します。
『当初の予定通り入院が20日間だったらな』と思ってしまったことは
娘にバレないよう全力で内緒にします。
あと4日追加されたら一度目の入院時のように健康体になって退院できるはず(親心)と考えたのですが、間違いなく娘に恨まれるでしょう💧
実は有効だった強迫観念の擬人化
『強迫観念に名前』は 強迫観念を扱いやすくする方法のひとつだった事を、ネット情報で後日知りました。
我が家では 退院後の今でも強迫太郎の名前は頻繁に使われています。
「なんか、今日は太郎がやたら手を洗えって嫌がらせしてくる」
「じゃあ洗わないようにしようか。洗うと太郎を喜ばすだけだから」
強迫太郎のおかげで、娘は強迫症状が出ている事を家族に話しやすくなり、私は娘への言葉がけがとても楽になりました。
たとえ太郎が出てきても、おとなしめであれば強迫行為を我慢したり 頓服薬を飲むことで対処できています。
しかし太郎が本気で暴れている時の対処法は 残念ながら今もまだ見つかっていません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
いつもスキをありがとうございます。
とても励みになっています。
病院に娘をおくって帰る時に、みっちみちに洗濯物を詰め込んだエコバック三袋を渡されました。
しかも「着る服がないから明日持ってきてほしい」と・・💧
この日のつぶやきは洗濯しながら眠気絶頂の中で書きました。
本当は「自分で洗濯してくれよぉぉぉ・・(´;ω;`) 」と書きたかった 笑
入院12日目はこちらです。
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