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不動産投資の始まり、事業計画書の作り方。 最も大切なのは、【物事の成り立ち】である


※タイトル画像 Entriez -起業家・経営者のためのメディア-
今日は、不動産投資を始める方にとって、避けては通れない
融資を受けるための、事業計画の作り方に関して、下記ウェブメディア
Entriezの記事を参考にいただきながら、僕の考えを記してみようと思います。

Entriezに書かれている8つの内容について

この創業に関わる、8つの事業計画書に対して、僕のコメントを記してゆきます。


まず僕が初期重要と思われる
1・2・6・7・8 に関する部分を、個人的見解と実績を元に記してみますので、ご参考になさってください。

1 創業の動機

動機は最も大切な事業を始める物語です。
不動産投資という言葉を使わず不動産賃貸事業とすることは
事業として捉えていることの言葉上の表れですので、必ず注意しましょう。
そして以下のような内容を文章として、必ず書き綴ってください。

①どうしてこの事業を行うことを決めたのか
②そのキッカケの出来事、物語はなんだったのか
③そしてこの事業を通して、どのようになりたいのか、目標はなんなのか
④その目標を目指す理由はなんなのか

この内容全てで、事業者の思いや、創業の理由、目指すものなど
全てが伝わることになります。
文章自体は、作文で構いません。 できるだけ箇条書きにせず、
難しい言葉も使わず思いのまま書くことが大切です。
その理由は、思いや、人間性が伝わるからです。 

僕がこれまで融資を勝ち取ってきたのは、金融機関さんの担当、支店長、融資部(審査部)、役員会などの皆さんに、それら意図を理解していただけた結果なのです。
その背景は、この創業の動機だと理解しています。
これらは、物事の成り立ちであり、事業の始まり全てを指します。
ここが儲かるから・・・などという内容が走るのは非常に好ましくありません。
収益的な部分は、最後の8事業の見通しでわかる事です。

2 経営者の略歴等

過去セミナーなどでも融資に関する話を沢山してきましたが、理解できた人は少なかったと感じます。

経営者の略歴等に関しては次のような点を注意すると良いでしょう。

①家族構成 住所連絡先、ご自身、配偶者の本籍、年齢、子の年齢、など
②職務経歴 ご自身の職務経歴、配偶者の職務経歴、年収の履歴
③職務実績 これまでの職務で得た経験、苦労、実績などを文書で記します。
④家系図 家族、親族、その環境をわかる範囲で図などを利用して記します
⑤資産の一覧表 現金資産(預金)有価証券、不動産、確定拠出年金等の資産資料
⑥借入一覧表(マイカー、住宅ローン、フリーローンなど個人的負債・
 信用情報掲 載内容)事業用は6で記します
⑦免許証・保険証などの身分証明書の写し

このパートは、すべての個人、家族にまつわる家系の理解、情報開示
そして、資産の提示、これまでの経歴の全てです。
預金の動きも初期は見られる場合がありますので、包み隠さず、都合の良いことを決して考えず、素直に資料として残してください。
また、負債の状況は、金融機関から送られてくる返済予定表を必ず添付すること。
返済の遅れがないことは、個人信用情報を参照されることで裏で確認されますので、隠し通すことは不可能ですので、素直に提出ください。

最も重要と考えるのは、③であると考えます。
この事業を取り組むことに、過去経験した事が、どのように生かされるか、役に立つのかなど、職務経験をしてきた過去を今一度振り返り、プラスになるような部分を文章で残します。
人間臭い、泥臭い仕事をしてきた過去があるのならば、その内容と、何を達成してきたか、その時の思いや、会社を変わるごとに、どのような進歩、成長を認識してきたかなども記しましょう。それは、自己理解という評価につながりますので
過去経験したどんな仕事も融資獲得に向けた、なんらかの基礎につながる可能性があります。

6 お借入れの状況

これは僕の借入内容の一部の画像ですが、法人で借りている部分も全て記し履歴を残しておきましょう。

借入状況に関しては、2の個人の負債と違い、事業性融資、個人事業の融資などを指します。
こちらも必ず素直にすべての融資内容を一覧化した資料と、返済予定表を提示してください。

ここで重要となるのは、返済予定表と一覧表に相違がないこと、数字をマネジメントしている様子を資料を通して無言で伝えることを行う事です。

また、プロパー融資などは、表に出ない金融機関独自の融資ですから、法人を隠したり、融資内容を隠したりすることは絶対に避けてください。
決算時に明るみになったり、他法人を持っていることがバレた時は、一括返済、
無謀な金利提示(6%など)、非常に重いペナルティが課せられる事も実際にあります。

7 必要な資金と調達方法

融資を受けるには、審査資料、融資を受けるための資料作りは必須です。その内容は格付けに影響することにもつながります。

不動産賃貸事業にて、新しい物件取得を目指すのならば、今回の事業内容を通して、いくら必要なのか、その金額内訳、諸費用の内容、総事業から、想定する自己資金額なども理解しておきましょう。

どのような融資を受けたいかをこちらで資料化して話す機会を儲けるということです。事業計画だけ出して、融資審査をお願いというのは、大多数と同じような融資内容になってしまいます。
しかし、このような考えを持って、融資を受けることで、事業をより安全なレベルで運営できる、そのような根拠を持って資料化することも時としては効果的です。

実績がある、預金資産がある程度ある、共同担保を設定できる無抵当の土地建物があるなど属性に影響する資産背景がある方には、メリットがある内容です。

ただし、信用金庫、信用組合、地銀、JAなどの有市情勢をある程度理解しておくことも必要です(それぞれの金利などの基準があるため)
不明な方は、先輩大家さんや、実際に融資審査前に、一度ヒアリングすることをお勧めします。

8 事業の見通し

この内容は、今回の事業、そして全体の事業の一年先、3年先、5年先などの見通しを資料化するということです。
この点は、不動産賃貸の場合、物件のレントロール、固定資産税、退去時原状回復費用、入居促進費用などの予測を1年分のレントロールに盛り込み、それを3年分に表現することで見通しを具体化できます。

過去物件のレントロールをまとめた資料(一部内容はカットしています)

このような資料を定量的に作って運営しておきながら過去の実績を見やすくすると同時に、新規取得物件の予測を上記内容のように記して、
収入予測、支出予測、年間経費、固定資産税などを盛り込み、収益の見える化をするだけで、1年、3年、5年の合計収支なども出せることから、見込みを具体化していることを理解されることでしょう。

このレントロール資料は、エクセルのオリジナル版ですが(2019年度版、最新は非公開)、近くリクエストがあれば、有料で配布版を作成して公開も検討します。


そして、さらに、事業の見通しというのは、ロードマップ的な、事業の歩み、成長を資料化したものも必要になってきます。

いつどのくらい物件を増やして、収益を上げて、内部留保を生かし、自己資金を増額して、さらに追加でどのような物件を建築する、などという目論見、思いを資料化してゆきましょう。

先を見て事業を推進していることを理解されれば、どこまで行くのか?などの
質問もなくなりますし、そこを目指す理由も1で記しているわけですから
審査において、資料の整合性も理解されるでしょう。


今日は駆け足で書いてみてしまったのですが、その内容は人それぞれであって当然です。
しかし最も重要視しているのは、最も大切なのは、【物事の成り立ち】であり
1の創業の動機でると僕は感じています。
儲けるために不動産を始めるなどということは、恥ずかしい内容です。
儲けてどうなの?その先は?などという質問が来ることは目に見えています。

最後に、 金融機関には、融資五原則という、融資審査におけるテーマも存在します。
その内容を理解して、事業計画書を作ることも効果は高いと感じます。
これらは金融機関目線を持っているという表現でもありますから、初心者こそ、融資理解を進めると同時に、創業の動機をしっかりと書き綴ってください。

金融機関担当、支店長は敵ではなく、味方です。
相互理解あって融資に協力をいただける大きな存在です。
真摯に正直に、素直に相談してください。 

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