『猫ミーム』は終末期を迎えている

『猫ミーム』

って何？

猫（時々犬、ヤギ）の動画素材を使って、色々表現をする『猫ミーム』が流行っている。
早い話がBB先輩シリーズ、ヒカマニシリーズの猫版である。
（BB先輩やヒカマニを知らない人は知らないまま生きていってください…）

元々、昨年頃から存在はしていて、各SNSにショート動画として投稿されていた猫ミームだが、これがXにも転載・投稿され、一気に一般層への知名度を獲得した。
絵としては動物の面白おかしい素材を使っているため、どんな内容でも『表面上は』可愛く見える。

自身でも作ってみたが、動画編集をしたことが無い人にとっては普通に練習になるし、素材も豊富なため非常に新規参入しやすいと思った。

このような、作り手にも視聴者にもとっつきやすい部分が、流行の一端を担っていることは間違いないであろう。

がしかし、爆発的に流行するということは色々な人に見られ、色々な人に作られるということである。
はっきり言おう。
現状の猫ミームは、つまらない（笑いのセンスが無い）人間の作品があまりにも多い。
ここでいう『つまらない人間』という定義は、単純にネタや言葉のセンスが無い奴、猫ミームを通して自分語りをする奴、ということだ。
こういう人間が猫ミームというコンテンツ、コミュニティを加速度的に『オワコン』に向かわせているのだ。

コミュニティの一生

このコピペはご存じだろうか。

面白い人が面白いことをする
↓
面白いから凡人が集まってくる
↓
住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める
↓
面白い人が見切りをつけていなくなる
↓
残った凡人が面白くないことをする
↓
面白くないので皆居なくなる

これは2006年頃から流布されているコピペなのだが、コミュニティの変遷・循環について触れているものである。

しかし、必ずしもコミュニティは消えてなくなるわけではなく

1．消える
2．過疎化の状態で存続する
3．再び面白い人が入り新たなサイクルが生まれる

という流れがある。

猫ミームは、まさにこの『住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める』ところを今ひた走っている。
いや、既に『面白い人が見切りをつけていなくなる』のフェーズに入っているかもしれない。

何がつまらないと思うのか

ここからは『漠然と面白くないなんて言うな！むきー！』とか言っちゃう人に向けて、整理の意味も込めて書く。
前述の通り、単純にネタや言葉のセンスが無い奴、猫ミームを通して自分語りをする奴の作品がつまらないという話なのだが…

1.文章がつまらない

おいおい、動画の話をしているのに文章の話って…って思ったそこの君。

そもそも『猫ミーム』とは素材の集合体で構成されているのだ。
猫をはじめとした動物の素材を使っているだけで、その素材を『字幕で』補足することで動画として成立する。
素材に対してキャラ付けをして、さも『こういう風に喋っています』という作り手のアフレコが必要なのだ。

字幕、ひいては文章が無ければ、ただ猫の素材を見るだけの動画になってしまうため、文章が猫ミームにおいて重要ということはおわかりいただけただろう。
文字が一つも入っていなくて面白い猫ミームがあれば教えてね＾＾

猫ミームは素材が短いため、短文でバシッと決める必要がある。
素材や作品の流れとマッチしている言葉の使い方、文字量というのは一朝一夕でできることではない。
冗長な文章でもつけようものなら、テンポとしては最悪であろう。
まぁ、猫ミームは長くても2分程度の作品なので不快感はそこまで無いのが救いだが。（勢いで誤魔化しているだけとも言えるが）

2.構成考えて作ってます？

猫ミームを作ろう！とした時、いきなり作成していないだろうか。
何分何秒の動画にしたいのか。
どういうストーリーで行くのか。
そのストーリーを起承転結に分けた時、どのような時間配分なのか。
少なくとも、この辺は固めた上で作成に取り掛かった方が良いだろう。

ダラダラ喋る人の話が面白くなく、何も入ってこないのと一緒で、この辺が固まってない作品は総じてつまらなくなりがちなのだ。

3.自分語りをするな

身の回りで起こった面白おかしいことを猫ミームに落とし込んで作品化する、というものはいいのだが、自身の思いや主張を猫ミームを介して発信している作品が散見される。
酷いものだと政治やコンテンツの批判をしているものもある。
捨て垢で偉そうなこと言っている奴が不快、みたいな感情に近いかもしれない。
過激なこと言っても可愛さで許されるとでも思っているのか、何か炎上したらガワだけ捨てればいいとでも思っているのか。
VTuberじゃねぇんだからさ…

まとめ

とはいっても、つまらないものを作ること自体は止められない。
止める気もないし。
また感性は人それぞれなので、面白いと思う人もいれば、私のように思っている人もいるであろう。

また、猫ミームそのものがつまらないという話ではない。
つまらない作品が増えてきたなぁという話で、別に面白い作品もある。

好きにすればいい、私はそういう作品にはつまらないと思うけど、というだけの話だ。

みんな違って、どうでもよいのだ！