見出し画像

映画制作日誌|【完全解剖】脚本の作り方~精神修行?制作という恐怖~

こんばんは。都麦です。
最近はねえ、脚本ってこんなに難しかったか?と毎日頭を悩ませています。

このnoteでも、InstagramでもPodcastでも、脚本が完成しねえ!と叫ぶだけで、
具体的に何をやってんだい?とそろそろ思われるはず。
今日は書ける限りの全てを描きます。自分が4月の頭からずっとやっていること。

[超リアル]脚本の作り方


⚠︎自分にとっては、映画を撮れるレベルの台本が仕上がれば脚本の完成です。これが一般的な正しい脚本の書き方かどうかは分かりません。てか絶対違う。

①伝えたいことを決める
 1)人生を振り返ってみる。印象的な言葉、忘れられない人、辛かった過去、自分の弱さ、etc…を頭の中でグルグルさせる。
 2)その中でピンと来たものを伝えたいこと(テーマ)として設定する。
 3)テーマのイメージカラーを設定する。

②プロットをたくさん考える
 1)イメージカラーからブレないように、テーマがちゃんと伝わるような話を考える。どんな人のどういう話なのか。
 2)「あ、これは良いかも」と思ったら、それをプロットとしてより具体的にしてみる。いわゆる話の起承転結を考える。
「全然面白くないじゃん…」と突然萎えてしまい、①に戻ることも多々。

ちなみに自分は、4月の1ヶ月間で32個の話を考えました。テーマも4~5回変わりました。でもここで妥協すると地獄を見ます。

③脚本に落とす
 1-1)作ったプロットのうち、即日「却下ァ!!!!!!!!!」と破り捨てなかったものをもう一度読んでみる。さらにその中で「う〜ん…まあ…可能性はある」と思えたものを抽出。
 1-2)プロットを具体的にする。場所はどこなのか、それぞれの登場人物はどんな行動をしているのか、どんな言葉をどんな風に発しているのか、そのときの表情は?仕草は?間合いは?あとは、例えば部屋ならどんな状態か等、その場の雰囲気とかも。(この作業が脚色っていうのかな?それはまた違うのか?笑)

 2-1)ツッコミどころだらけの脚本を、メンバーに見せる。多量のダメ出しを食らう。的確でムカつく。それが嬉しいんだけどやっぱ落ち込む。風呂入る。料理系のYouTube観て寝る。
 2-2)ダメ出しをもとに脚本を書き直す。補足説明になるようなエピソードを組み込んだり、あるいは要らないエピソードを削ぎ落としたり。

 3-1) 2を繰り返しながら、それぞれの登場人物を人間にしていく。生年月日、家族構成、家族の性格、幼少期から現在に至るまでの年表。主人公やその他キャラクターとの印象的なエピソードや、表向きの性格、隠れて何を考えているのかまで。
 こうすることで、彼らを長年の親友のような存在と錯覚する。

 4)納得がいく脚本が出来上がるまで1~3をひたすら繰り返す。下手したらプロットを作る段階からやり直したりする。ちなみに近いうちにソレになりそうで最近めっちゃ怖い。判断は早いほうがいいぞぉ自分()

①の段階で妥協するとこの段階まで来て①からやり直し。コエー。

④資金面やキャスティング、ロケハンなどの撮影可能性を鑑みて脚本を調整する
これがまじ無理で萎える作業。(ちなみに今回の作品はまだこの段階に辿り着いていません)

どれだけいい話を思いついたとしても、悔しいがポンコツ監督率いる弱小極貧学生映画制作団体には限界があるのも事実。
例えば、巨大なセットを組んだりめちゃくちゃ技術の要るCGが必要な作品は今の自分の力では撮れないし、車を爆発させるシーンとかもお金がなくて撮れない。宇宙ステーションの撮影とかも無理。

いや、大袈裟なことを言ってしまったけど、もっとリアルなことを言えば、今の自分にはおそらく京都で、それに夏の限られた期間での撮影しか無理だし、子役はキャスティングできないし、街の一角、道路とかお店もなかなか貸し切れないし、使える機材にも限度がある(これ以上言うと泣きそうになるのでやめます)。まあ難しいことがたくさんある。卑屈になって諦めているわけではなくて、なんかこう、ちゃんと受け入れなければ撮影を前に進めることができないような事実がたくさん。

だから脚本を、自分たちに撮れるようなものに少しずつ調整していく作業が必要になる。どれだけいい脚本ができても、例えばその脚本の見せ場がラストの大爆発シーンだったとしたら代替案を考えなければならないし、大爆発がなければこの脚本意味ないじゃないか!となってしまえばまたプロットから練り直しなのである。


そして一番恐ろしいことがある。

ここまで全力でやり切って納得いく脚本ができたとしても、その後のキャスティングやロケハンがうまくいくかはわからないし、無事撮り切れるかどうかはクランクアップを迎えるまでわからないし、編集段階で「え何この映像….」と心が折れるかもしれないし、音楽で大失敗する可能性もあるし、作った映画を誰かに観てもらえる場所があるかどうかもわからない。

更には、その全ての段階を乗り越えて、胸を張れる作品を完成させられたとしても。

その映画を他人に「よくわかんなかった〜(笑)」と一蹴されるかもしれないのだ。



怖すぎる。

なんか心臓痛くなってきたので、今日はここまで。


都麦


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?