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紹介【なぜハワイ】<一章 日系色が濃いんです>ーー「思想の科学研究会 年報 創刊号DISPLAY」より

「なぜ ハワイ」は、山本英政さんが、『思想の科学研究会 年報』に連載している記事です。

第一章、「日系色が濃いんです」では、日本の方言とピジンイングリッシュを使い分ける日系人のお年寄りの話がでてきます。

”「どこへ、ユー、ゴーイング?」
和・英混合の日系人英語に、相手もこう応えた。
「ニシメがオール、ソールド・アウト、よ。△△屋に行って、チェック・アウトしよう、思うちょきーの」
こうした会話の風景をハワイではよく目撃する。断片的な英語に日本語が広
島弁や熊本訛りだったりする。昔、ハワイへ移民した日本人たちの出自の多くがこの二県と山口、それに沖縄だ。”――本文より

 そして、転んでけがをした友人を心配するお年寄りに、ハワイアンの方が声をかけるエピソードが続きます。

" ひっ詰め髪の日本風なオバアさんと連れのオバアさんはハワイアンの職員が現れたことで日本語をやめ、代わりに彼女たち三人はピジン英語を介し地元民としてつながり合う雰囲気を瞬時につくり上げた。
 日本語とハワイ英語を自在に使い分ける日系のお年寄りのバイリンガルな言語文化の様子を、わたしは見入ったのだった。”――本文より


 異文化がまざりあう現場としてのハワイの様子がよくあらわれています。


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