表現再考:禾乃登

 今日は、処暑末候の禾乃登とかいて、こくものすなわちみのる、もしくは、かすなわちみのる、と読みます。禾は、のぎ偏の「のぎ」で、「ノ」と「木」の形を組み合わせた象形で、稲のように実った穂が垂れている様を示しているようです。
 自分たちのしる風景では、稲なのですが、ひえやあわを含んだ穀物一般のことを指していると考えた方が良さそうです。

 二十四節気の九番目に芒種とい時期があります。これは四月末頃から、ほぼ、ゴールデンウイークの時期ですが、小満と続いて、雨と太陽の強い光を受けて食物が育っていく時期ですが、この芒というのも穀物の穂先を示しています。

  小満、芒種の頃は、梅雨、そして、禾乃登の頃は台風と、自然の厳しさと共にそれが実りを与えてくれる。落雷は大地に命のエネルギーを与える、そういうことを、暦は教えてくれるようです。

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