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「カタリスト」として生きる

今日のnoteはカタリストという言葉について書いてみたいと思います。

えっ?カタリストって何?話を語る人?って思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?いえいえ、これ実はれっきとした英単語なんです。ご存知でしたか?私は、はい知りませんでしたw😅

catalyst
something makes a chemical reaction happen more quickly without itself being changed
an event or person that causes great changes

触媒
それ自体が変化することなく、化学反応をより早く起こさせるもの
大きな変化を作るきっかけとなるイベントや人

Cambridge Dictionaryより引用(日本語は私による翻訳です)

これ、ビジネスシーンで使われる言葉なんです。

今週上長から転送されてきたメールの中にこの単語が載っていたんですよ。

be catalyst not broker
(カタリストであれ、ブロッカーになるな)

読んだ時になんとなくいい意味で使われる言葉なんだろうなぁ〜って思ってはいたのですが、実際の意味合いは知りませんでした。

ただ、ちょっと引っかかったんですよね。おぉそういえばこの言葉って前にみたことあるな、なんかVoicyとかでみたことあるような。。

結局何だったかは探し出せなかったのですが、いずれにしてもこの言葉、いい言葉だなぁって思ったんですよね。

特に中間管理職である私には、この言葉、ほんとグッときたんです。

カタリストであれ。

今日はこのことについて、少し最近の仕事から振り返って徒然と書いてみたいと思います。

組織に存在する摩擦

今の職場に限らず仕事をしていて思うのは、組織内での摩擦です。経営層と一般社員、一般社員と派遣社員といったいわゆる組織構造におけるバーティカル垂直的な摩擦もあれば、部門間、あるいは他国の同僚といったホリゾンタル水平的な摩擦もあると思います。

  • ◯◯さんが説得できない。

  • ◯◯部の理解が得られない。

  • グローバルの人にうまく伝わらない。

こんなことが、そこかしこでしょっちゅう起きているように思うのです。

でも、グローバル企業で働いていて良かったなと思うことの1つが、相手を理解しようとする姿勢が強いということ。

なぜそうなるかというと、結局のところ、グローバル企業は世界レベルで生産性を上げなければいけないからなんです。特に私のようないわゆる非生産部門(自部署の活動が、企業に直接的利益を生まない部署)では、その意識が強く働くのです。

ですので、どうすれば生産性向上を確実に高めていけるのか?というのは常日頃の課題として目の前に置かれているわけです。

そんな中、一番の摩擦要因となるのが、"古くからの名残慣習"だと私は思っています。

  • 今までこのやり方で上手くいったんだから・・・

  • 今までこのやり方で問題なかったんだから・・・

  • 変更する労力と現状を鑑みれば・・・

日本に限らずこの状況は起こりうるのですが、特に日本国内ではこの傾向が強いように感じます。それは、日本がこれまでのヒエラルキー社会の中で年々独自に積み上げてきた功績であり、成功であり、確証であるという自負があるからなんだろうと思います。

日本人には自らモノ装置を生み出す力がある。コツコツと真面目に働ける道徳がある。だから、自ら頑張ろうとする。自前でなんとかしようとする。体力勝負でなんとかしようとするんですよね。

だからこうなるんです。

「俺の料理に口出しするな!」

カタリストでいるとは?

一方、カタリストでいるとはどういった状態なのでしょうか?本来の化学的な意味から考えてみたいと思います。

化学的な意味合いとしては「触媒」です。触媒とは、最初に記載したように、そのもの自体が変化するものではなく、他者が変化する度合いを高めたり、速めたりするものです。

組織の中で触媒になるとは、こんな状態?

  • 組織内に変化が起きようとしていることを冷静に見極める

  • 一見悲観的に見える変化を肯定的に捉えなおす

  • 他者の目線に立ち、一緒に変化する未来について考える

「You against me(あなた対私)」の関係性ではもちろんないですし、さらには「You and I(あなたと私 )」の関係性でもないと思うんです。カタリストとは、「You with me(私と一緒にいるあなた)」の関係性なんじゃないかな?って思います。

海外の同僚と話していてこんな言葉を聞く機会があります。

I'm fully with you.

本来の意味合いとしての和訳は、「あなたの意見に同意します」なんですが、なんかこの表現よくないですか?

直訳すると「私はあなたと全く一緒にいます」って、なんか守られている感がありますよね?

まずはこの姿勢を示すことがカタリストへの入口だと思うんです。

カタリストであり続けるには?

では、カタリストであり続けるにはどうしたら良いのでしょうか?まずは、You(つまり、あなた)の理解に徹すること。Youが上長であれば上長の立場から考える。Youがあなたのチームメンバーであるならば、そのメンバーの目線から世界を見ることから始まるんだろうなって思います。

そのためには徹底的に対話(Dialogue)を行うことが大切だと思うんです。膝と膝を突き合わせ、相手を否定せずにただ真っ直ぐに受け止める。その上で、冷静に、まずはその相手の言うことに対する共感を示す。これが全てのスタートなんだと思います。

相手の方が偉いとか、偉くないとか、年上だとか、若手だとか関係なく、フラットな立場を常に意識し、対話を重ねるんです。

そうすると、相手も少しずつ警戒心を解いていくんです。「この人は敵じゃない、自分のことをわかろうとしてくれている!」って感じてもらえるようになってくる。

そこから次のステップ、会話のキャッチボールをするんです。小さな子供とその父親がやるように、まずはゆっくりと、大きな放物線を描きながら。

できれば自分らしいストーリーなんかも織り交ぜるといいかもしれないですね!ちょっとしたアレンジがまたいい感じのスパイス感となる。まさに音楽を一緒に奏でるように、対話を、心の共鳴を楽しむんです。

すると、相手はどんどん自分の知らないところで自分を援助してくれるようになる。時間が足りなくて業務が終わらない時に手伝ってくれたり、意見が出せなくて苦しんでいるときに、いい感じでその場を繋いでくれたりするようになっていきます。

多分関係性ができていなかったら、こうはならないと思うんですよね。改めて、真のカタリストになるためには、真に、自分の言葉で相手との協奏曲を奏でるカタル必要があるのだろうと思います。

まとめ

以上、カタリストという言葉について書いてみました。いやぁ〜しらなかった英単語でしたが、なかなか日本人にはある意味覚えやすく、かつ使いやすそうな言葉ですね!こういったことが仕事の中から学べるのが、また外資系で働く良さなのかもしれません!

Be A Catalyst

私もこの英単語を胸に、いい化学変化を起こせる存在として、これからも世界中の同僚との対話を続けていきたいと思います!

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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