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ボクたちがフードデリバリーを1年半必死にやってたどり着いたのは、文通のエモさだった。

最近Netflixなどで公開された、「ボクたちはみんな大人になれなかった」。
ボクは公開後すぐに見て、世代がドンピシャだったこともあって、結構なエモさにやられてしまいました。
で、今日はそのエモさが、江戸前海幸がこの1年半ずっとやってきたことに通じるところがあるな、って感じた。というお話です。

文通ってエモいよね

映画では、90年代の前半、主人公とヒロインが出会うきっかけとして、文通のシーンが出てきます。

バイト情報誌の小さな枠で趣味が合いそうな人を見つけて、手紙を書く。一生懸命書く。便箋にこだわったり、シールや写真を貼って装飾したり、封筒を派手にしたり、開けたらいい香りがするようにしてみたり。返事がほしいから色んな工夫をする。その工夫が報われて、返事が来たら本当に嬉しい。飛び上がるくらいに。だからまた一生懸命手紙を書く。まだ会ったこともない相手のことを想いながら。

これって、なんかフードデリバリーに似てる

このシーン、ボク的には映画を通して一二を争うくらいエモいシーンだったんですが、その時ふと思ったのは、これって、ボクたちがこの一年半、一生懸命やってきたことに似ているな、ということ。

フードデリバリーでは、お客様の顔は見えません。対面店とは違って、お客様が満足しているかどうかなんて、ほとんどわかりません。いいことも悪いことも、ほとんどフィードバックされません。

でもなんとかして満足してもらいたい。してもらうためにはどうしたらいいだろう?

ずっとそればっかりを考えて、味を調整してみたり、食材を変えてみたり、メッセージを書いてみたり、包装にこだわってみたり、袋への入れ方を工夫してみたり。そんなふうにして色んなことを考えて、実行して、パッケージに詰め込んで、送り出す。その日はそれで終わり。そして後日、またその人から注文してもらったら、本当に飛び上がるくらい嬉しい。だからまた一生懸命作る。丁寧に。心を込めて。まだ会ったこともないお客様のことを想いながら。

この一年半、そんな文通めいたことを必死にやってきたように思います。そして、たどり着いたのが、こないだ自慢した、Uber評価5.0というところだったのかなと、改めて思っています。

白金に移転します

すでに告知していますが、江戸前海幸は2月に中目黒から白金に移転します。
新しい店名は、

「本まぐろ、生うに。白金海幸」

和だしジュレや、別盛り配送といった中目黒店でのエッセンスはそのままに、さらに素材やパッケージにこだわった、最上級の海鮮丼を提供できるよう準備を進めています。

そしてまた白金でも、ボクたちは、まだ会ったこともないお客様のことを想いながら、海鮮丼を作り続けます。

フードデリバリーって、文通に似てるんです。
一生懸命やると、結構エモくて、ロマンチックなんですよ。



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