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68歳note。

 68歳、入社352日目。3回目の単独出張、近場。
 私に引継ぎをした若い子と一緒に走った道を、今日は帰り道一人で走った。前回と違ってすがすがしいいい道だ。あの時は、車内にどんよりとした空気が充満し、疲れがひしひしと伝わってくる感じがして、気持ち悪くなっていた。コンビニに止めてもらって一服したほどだった。会社を辞める時には、皆大小の差はあっても心が病んでいるとは思う。しかし、彼の場合は社会全体に対する怒りがほとばしっていた。傍に近寄るのも憚られた。

 一日人の表情や仕草、対応を観察しながら、やりにくい交渉をしたり、苦情を聞いたり、やる気ない波動を受けたりして、やっぱり営業はメンタルがやられる。会話以外の何かが伝わってくるんだと思う。こういう一日は、自分を俯瞰的に観るようにしている。契約が相手の言いなりになろうが、赴いた事務所の雰囲気が暗く担当者にも影があろうが、私の人生にとっては大きな意味はない。ただ、こうした違いは、やはり人の思念によるものではないだろうかと思う。奇妙な感じがする場合は、私は気を付ける様にしている。

 引き継いで辞めていった若い子の人生は、好転しただろうか。どんな場合もチャンスはあるし、自己を顧みて改善する事も出来るはずだ。

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