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ご出身はどちらですか?

普通に答えると、「三郷ってところなんですよ。今もその三郷に住んでるんですけどね。」
なんてフレーズを50歳になるワタシの歴史でどれくらい答えたことか。
そりゃ100回なんて事はないんでしょうけど、
あえて100人の人にそう答えたとしたら、
その中の20人くらいの人には、こう続けます。

「ただですね、父と母は九州の宮崎なんです。で、ワタシには兄が3人いるんですけど、その兄達はみんな宮崎で生まれてて、ワタシが母のお腹にいる時に三郷に移り住んで、三郷で産み落とされたんです。親戚っていうとほぼ宮崎なんですよね。」
100人中の20人くらいの人にそう続けます。
そう答えるのは、
①ワタシのルーツを聞きたいとしてるかな?と思うとき。
②酔っ払ってるとき。
どっちか。

雑談の中の沈黙を埋める間つなぎなら、こんな余計なこと言いませんから、
三郷と聞いたお相手のワタシへの答えは、
①あー!あの常磐高速の入り口の三郷ですね。
②あー!コストコあるとこですよね。
どっちか。

「そうすね」
って適当に答えると
①何県でしたっけ?
②千葉ですよね?
どっちか。

ワタシは
①「埼玉です。」と言って薄笑いで立ち去る。
②○○さんはどちらですか?って聞く。
どっちか。

これくらいで間がつながる目的は十分に果たされてますから
ま、悪い質問じゃないのかもしれませんm(__)m

でも、
本当のワタシの出身がどこなのかを今日は書いときます。

昨日も書きましたが、
ワタシの始まりは母の卵巣から排出された
卵です。
卵子ですね。
それがワタシです。
だから、
出身地は
卵管【らんかん】
または
子宮【しきゅう】
と答えるのが正解です。

「あ、母の子宮です。まだ卵だったんですけどー。」
って笑顔で答えたら、
ま、引かれるんでしょうね。
薄笑いで立ち去られるやつですね。

でも、あそこっちゃーあそこだなと。

でも、でも、でも、
実はですね。
母はその当時に毎月の周期に合わせて、
毎月1個の卵子を排卵していました。
なはずです。

じゃー、
その1個の卵子はどうやって生まれたのか?
毎月1個の卵子を作ってたような気がしますけど、
違うんです。

ワタシの母は思春期を迎えた時すでに
約10,000個の卵子をお腹に抱えてたんです。
1万個です。
これ正確に言うと、
原始卵胞【げんしらんぽう】って言います。
まだ、卵子とは言えないけど卵子になる
卵細胞【らんさいぼう】を10,000個持ってる。

母の毎月の周期で脳の下垂体からホルモンが分泌されると、
卵細胞10,000個の在庫から、
そのホルモンに刺激されて成熟してきた卵子の中で最も優秀なやつが、
1個だけポロッと排卵される。

んでまた、
うちの母がまた凄いのが、
というか、なんなら気持ち悪いのが、
その卵細胞である原始卵胞ってのを、
母が生まれた時、母がオギャー!って
ワタシのおばあちゃんが出てきた時には
100万個在庫してたんです。
ミホってその当時ではオサレだったんじゃないかな名前が
命名された時に100万個持ってた。
お腹ん中に。
85年前です。

んで実は、
おばあちゃんの腹ん中に母が
胎児【たいじ】という生き物でいた時、
こん時には
700万個持ってたらしい。
86年前。

これ、一応お伝えしときますが、
母から聴いたわけではありません(^^)
生理学の教科書に教わりました。

すごくないですか?
気持ち悪いですよね?
なんなんすかね?
ヒトって、
生命って。

こわい。。

ワタシはその700万個の中にいたんです。
紛れもなく、
というか
そこでうまいこと
紛れてた(^^)

なので、

「ワタナベさんのご出身はどちらですか?」
って聞かれたら、

「86年前なんですけどね。ワタシは会ったことのない母方のおじいちゃんと小さいときに可愛がってもらった宮崎県のおばあちゃんが若かりし頃に結ばれて、ワタシの母がおばあちゃんのお腹の中で胎児であったときに、700万個のうちの1個として生まれたんですよねー。てへ。」
「6,999,999個の卵細胞とはワタシが三郷という場所でオギャー!と泣き出すまでの間に死に別れちゃいましてね。。」
「ま、記憶にはないんですけどねー。」

って。

ヤバいやつですね(^^)

でも、
ヒトの誕生は
もっとヤバい。

ワタシの出身地を紹介させていただきました。


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