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「老後」は消えゆく概念なのか?その1 -人生100年、そんなの無理です続けられません

私は今30代後半です。レイターサーティーです。なんじゃそりゃ。

私の考えではいわゆる「老後」というのは消えゆく概念なのではないかと思っています。老後ということを語る上で、必要な主張だったので第1回目はその理由を書きます。与太話だと思って聞いてください。

1.雇用年齢の延長、2.健康寿命の延長、3.平均寿命の延び鈍り

老後が消えゆく概念である理由3つ

その結果として、かつて(今も?)多くの人が思い描いていた、いるであろう「退職後」の「老後の生活」というものは、なくなりかけているのではないでしょうか。健康寿命のうちは働き、その期間が終わったらあとは、最期の日を待つのみかもしれません。


1.雇用年齢が延びている(延ばされている)

いま私は日本の民間企業で働いています。日本の民間企業は今、社会情勢と同様に高齢化とその知見の継承に苦労しているように思います。

その証拠というわけではないですが、実務経験が長く、実力があり、発言力・影響力のある人物は積極的に再雇用し、いつこいつは退職するんだ、という人ばかりになっています。

というのは自分の観測範囲だけの可能性もあります。少なくとも、主観的にはそう見えてます。

それを敷衍して(飛躍かもしれない)というか、制度的にも雇用可能な年齢や定年の年齢が伸びてきていますし、年金の受け取り可能年齢も伸びました。国民年金は別として、厚生年金は支払い続けることになります。自給自足みたいな感覚でしょうか。

国としても年金の徴収ができるわけですから、働ける人をフルタイムで働かせるというのは理にかなっているというか、残酷ですが最後の一滴まで搾り取ることができるので、雇用年齢を伸ばすことは為政者の利益の面が大きいかなと思います。

だから、雇用年齢はどんどん伸びると考えてます。

2.健康寿命が延びている(延びるべくして延びている)

医療の発達、食品供給の安定、酒やタバコの規制などによって、健康寿命は延びてきています。ここでいう健康寿命は、働ける状態のこととして考えてください。

具体的なデータに言及はしませんが、今一緒に働いている60代の方々は、驚くくらい元気です。そう見えます。世代的にエネルギッシュな方の割合が多いとかいうこともあるかもしれませんが、正直10年前の人たちよりも断然元気だと思います。

それにパフォーマンスも高い方が本当に多い。激動の時代を生き抜いてきただけあって、発言力もあり、経験値も高いので、本当に今の現役の50代の方々と比べてもだいぶ元気だなというのが個人的な印象としてあります。

50代の方も若々しく、世代ごとにその健康寿命は伸びているように思います。健康志向や栄養状況、老化に対する意識の変化なども、影響しているのかもしれません。

今50代の方々などは、たぶんもう、老後というものがなくなりかけているという意識がもしかしたらあるのかもしれません。今まで30年近く働いてきて、まだ先が20年近くあるとすれば、そこそこにやって行ったほうがいいという意識になるのはよくわかります。

20代〜40代も、まだまだ先が見えないという感じの中、自分たちがいかに人生を善く生きるかという意識になって行っているのかなと思います。

今60代の人は、会社に人生を捧げた、会社と一体になって人生を過ごした、という感じの意識だったかもしれませんが、50代以下はそうでもない、そういう意識が薄れてきているのではないかと、個人的には考えてます。

私の周囲も転職が普通ですし、よりよく人生を生きるには、という視点で話すことがあります。自分でキャリアをどうしていくか、というのも、会社に与えられるものではなく、自分でどうするかが重要というふうにシフトしてきました。

加えて、生まれたときからしょうがいがある方、途中で病気になってしまった方なども、働きやすい環境が当たり前になりつつあります。まだまだ道なかばな部分もたくさんありますが、誰でも同じように、能力を発揮してはたらいていけるというのは素晴らしいことです。

だから、このままいけば、誰しもが健康寿命が尽きるまでは働かないといけないんじゃないか?と思ってしまうわけです。

3.平均寿命の延びは止まってきている(いきものだからね)

平均寿命は伸びているように見えますが、伸び率はあまり良くないようにおもいます。特に男性。近年はコロナの影響もあり下がってましたが、また伸びが始まったようです。

5年刻みの伸びがグラフで出てくるので待ちたいですが、男性の場合は80そこそこで身罷ると考えるのが妥当かなと思います。

個人的な見方では、70くらいになると急に逝く方々が増えて来る印象で、個人的にもその辺が限界なのかなというふうにかんがえています。

そうすると、自分の年代(1980年中盤)で、戦争や飢饉などが発生せず、順調に栄養状態や心身の健康を保ちつつ生きることができれば、70前半くらいまではなんとか生きるようなかんじ。

80くらいになるとたぶんもうほぼ動けない。逆算すると、やっぱ楽しめるのは70くらいまでだろうな、と思います。私は超人ではないので。

私もいきとしいけるあまたの生命の一つである以上、老いないわけにはいかないし、最後は死ぬんです。


以上の理由から、たぶん人生は100年続かないだろうし、定年再雇用とかで延長されて70以上でも働かないといけなくなるかも、とおもってます。

そして70くらいになると健康寿命も尽きてしまうから、元気なうちは資本主義に搾取されて、老後の余生というユートピアのようなものは存在せず、老後という概念は消えゆくものなのではないか?と。

つまり、終わりを見据えて、不確かな今を大切に生きることの重要性が、人生100年時代と言われるようになって以前よりも増してきていると言うことです。

悲観的すぎ?

つづくようです。

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