免疫力アップと季節の薬膳

こんにちは。薬膳講師の篠田トモコです。
皆さんは、薬膳って聞いたことがありますか?
薬膳という言葉を聞いたことがあっても、実際にどのようなものかわからない方が多いので、まずは、薬膳とは何か、薬膳で考える免疫力アップについて、また、季節の薬膳について解説をしていきます。
 薬膳はカラダに良さそう!というイメージもあるかと思いますが、反面薬くさそう、苦そう、美味しくなさそうという声をよく聞きます。
薬膳とは中国の医学を元にした食事法で、一人ひとりの体質に合わせて目的を持って作るお料理のことを言います。
 どのような目的かというと、病気の予防や、治療、美容、季節に合わせるといった目的で、特に病気の予防が得意です。
 コロナ禍となりまして、免疫力アップという言葉があちこちで聞かれますが、薬膳で考える免疫力アップとは、体の中の「気」を強くして、身体全体のバランスを整えることにあります。
その時の体の状態や、季節に合わせて食材を取り入れて行きましょう。
 秋から冬にかけて空気が乾燥し、寒くなってくる時期は、「肺」を潤し、「腎」を冷やさないように気をつけます。
肺は、「気」を作る臓器の一つでもあります。
肌、鼻、口などとの関係が深く、アレルギーや花粉症、慢性鼻炎、皮膚病などが出やすくなります。外気からの抵抗力とも関係が深いです。
 疲れやすいとか、風邪を引きやすい方は免疫力が下がっていることが考えられるので、そのようなときには注意してください。
「肺」は乾燥に弱い臓器ですので、激辛のものは控えましょう。

肺の働きをよくする食材
ハトムギ、百合根、レンコン、山芋、銀杏、松の実、白きくらげなど

 また、「腎」は生命力の源と言われる気を蓄えています。「気」を作ることにも関係しているので、免疫力を高めるにはとても大切な臓器です。
冷えに弱い臓器ですので、体を冷やさないように注意してください。
足腰のだるさや、冷え、足がむくみやすい方は「腎」の改善をしましょう。

腎の働きをよくする食材
長芋、うなぎ、栗、エビ、クルミ、ニラ、黒きくらげ、黒豆、黒米、ブロッコリー、蓮の実など
むくみがある時には:小豆、ハトムギなど

 夏から不調を引きずっている場合にはお腹(脾)の調子を整えましょう。
「脾」は食物をエネルギー物質に変え、「気」を作る大切な一歩を担っています。
食欲不振や食べた後に眠いといった症状があるときには、見直してみてください。
生モノ、冷たいもの、甘いもの、脂っこい食事、お酒は注意が必要です。

お腹(脾)の働きをよくする食材
ハトムギ、粟(あわ)、きのこ類、芋類、豆類、鶏肉、かぼちゃ、キャベツ、白菜など

 最後に、気血のめぐりも意識してください。気血はある程度の量があり、身体を巡っていることが大切です。ストレスやプレッシャー、つらいことなどがあっても気血の巡りに影響します。忙しくしている方、気が張っている方は、落ち着いた時に体調を崩しやすいので、年末は予定を詰め込みすぎず、ゆったりとお過ごしください。

気血のめぐりを整える食材
青梗菜、春菊、グレープフルーツ、柑橘類など香りのいいもの、セロリ、黒きくらげ、サフラン、黒豆、ピーマン、三つ葉、シソなど
ジャスミン茶やバラのお茶などもおすすめです。

コロナ禍で、自宅で食事をする機会が増えたかと思います。ぜひ、体調や季節に合わせて積極的に食べるようにしてみてくださいね。

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※薬膳の考え方をお伝えしていることであり、医療行為・治療行為ではありませんのでその旨ご了承ください。

※ご参考

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https://www.lec-jp.com/support/yakuzen/


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