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技5: 上司と定期的に評価のすり合わせをしよう

社会人生活は学生の定期テストのように一夜漬けができるものではなく、日々の信用・信頼の積み重ねが重要です。しかも信用・信頼などというものはテストの点数と違って目に見えないので、自分がどれだけうまくやれているかわからないものですし、往々にして自己評価が客観的評価よりも高くなりがちです。結果的として半期・年度の人事考課での自分の評価の低さに驚き、「オレはこんなものじゃない。オレのすごさが分からない上司がバカなんだ。こんな会社辞めてやる!」という感情的な行動をとりがちです。そして、そういう人は残念ながら次の職場でも同じことを繰り返しいつまでたっても職位・給料は上がりません。また、こういうことを繰り返していくと業界の評判が悪くなり、年齢が上がると転職すら難しくなります。

こういった事態を避けるために自分の客観的な評価を知ることが大切です。そして自分の職場での評価を下すのは上司です。上司にも①はっきりとものを言うタイプと②物静かであまり喋らないタイプがいます。以下それぞれのタイプからよい評価を引き出す方法をお話しします。

①(はっきりタイプ)このタイプへの注意点は、パワハラを受けないように気をつけることで、理不尽な注意であれば論理と証拠で反論すべきです。このタイプは声も大きいため配慮にかけるような叱責が続いた場合、人事などに連絡すべきです。一方、①のタイプの場合は自分への日々の評価が分かりやすいため、対策が立てやすくもあります。「私がいま取り組んでいるのは△△の問題です。個人として〇〇の対策を考えていますが、お考えをお聞かせください」と報告・相談を繰り返すことで上長の指示の傾向が見えてきて、期待から外れない業務ができるようになります。また、このタイプははっきりと指示を出すことが多いので、課題を一緒に対処したことにしておけば、管理者として満足感を与えることもでき、何か間違いが起こったときにも自分だけ責任をかぶらなくて済みます。声が大きいだけで指示がいきあたりばったりな上司の場合には、口頭の指示を受けたあとに簡単にメールを書きます。「前回の同様のケースでは〇〇の方法で対処しましたが、今回はご指示の通り状況が異なるということですのでXXの方法で進めます」と書いておけば、証拠にもなり今後適当なことは言わせない抑止力にもなります。

②(物静かタイプ)このタイプからは日々の業務で精神的なプレッシャーを受けることはないのですが、人事考課で驚きの評価を受けやすいです。このタイプは近寄りがたいオーラを出していることもありますが、このタイプこそ勇気をもって積極的に話にいくべきです。深淵なる分析のために沈思黙考していたのか、単にあなたの業務に対して意識を持っていなかったのかが分かります。業務中は黙々とPCに向かい合っていることが多いタイプですので、このタイプから話を聞き出すにはランチに誘うのが効果的です。そして、「今△△の仕事をしていて、〇〇に対しては上手く対処できていると思っているのですが、どう思われますか」という話し方をして自己アピールと同時に評価も聞き出します。ここで自分の感触がどれぐらい上長と乖離しているかが確認できます。もしも快くない返事があった場合には「どのようにすれば改善できるか、お考えをお聞かせ願いますか」と丁寧に聞けば大抵の場合は答えてくれます。最近では、従業員との公平な関係を保つためにランチに行かないタイプもいます。こういう人には1週間に1度30分程度面談の時間を取ってもらうとよいでしょう。真面目なタイプが多いので、業務時間に部下の相談に乗ることを拒否する可能性はとても低いですし、もし拒否した場合は証拠に残せます。

上記の方法は決して上司に媚びているのではなく、むしろ上司に評価基準を明確にさせた上で、真摯に取り組んでいるあなたに対して悪い評価を下す選択肢を一つずつ取り除くプロセスです。将棋・チェスと同じで批判される項目を全て潰しこめば、上司に対して王手・チェックメイトをかけることができます。

本日の推薦図書】 

⇒自戒として読んでいます。現代社会に生きる人間の自己評価の心理構造について分析しており、良書です。




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