上荻さくら

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マガジン

  • 独身OL脱サラ漂流記

    11年間しがないOLをしていましたがパワハラに遭いうつ病に。家族の死も経験し、行き詰まりを感じて退職とともにベルリンに脱出。言葉を覚えることから人生をやり直しています。

  • ドイツ 気ままにひとり旅

    ベルリンを拠点に三十路女が自分を探してひとり旅を繰り広げます。 #脱サラ #ベルリン #移住 #語学 #人生 #コラム #エッセイ #日記 #写真

  • 日本にひと言物申す 〜日本の労働環境わ考える〜

    悪化する日本の労働環境、腐敗する政治…日本はどこへ行くのか、私はどこに行こうか考えます

最近の記事

東京医大は反省しているか

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181029/0020635.html 東京医大の不正入試に対して医学部入試における女性差別対策弁護団が第一次請求を行った。 私はこのニュースを見て違和感を感じた。元々この弁護団は昨日請求を渡しに行くとフェイスブックで宣言していたので大学側にアポイントメントを入れていたのだと思う。なのに受け渡しは大学の校門の前。敷地内にも入れない。対応したのは総務課長。教学の責任者でも法人役員でもない。 被害

    • 欧州最大の日本人街デュッセルドルフ② 〜それでも鳥が好き〜

      日本人街を抜ける頃にはすっかり鬱気分になってしまっていた。この日はずっと前に登録していた転職サイトから新着求人のお知らせが入っていてたまたま開いたら前職と同業の企業の求人がたくさん載っていた。「日本に帰って同じような仕事して落ち着きたい。また独身OLに戻りたい」なんて妄想が膨らんでいた。私はすっかり日本の悪いところを忘れていてそれがデュッセルドルフの日本人街で現実に引き戻されて心の居場所を見失ってしまった。通りは終わったけどあてどなくまっすぐ歩いて行く。街の雰囲気が変わり旧市

      • 欧州最大の日本人街デュッセルドルフ① 〜日本を思い出してウツに〜

        バスの長丁場で失った体力をなんとか回復させようとなるべく遅くまで寝てからチェックアウトする。受付で「部屋に置いてあった水飲んだ?」と聞かれる。「飲みましたけど」「はい、4€!」高え、ウェスカムドリンクかと思ったのに。私は疲れ果てて判断能力が劣っていたようでトラップにハマってしまった。くそう。軽いと思って背負っていたリュックもズンと肩に食い込んでくる。ここからは少しペース落とそう。あとはアーヘンに行けば目標達成だもの。 デュッセルドルフは欧州最大の日本人街がありオランダやベ

        • ハンザ同盟都市ハノーファー〜そこはかとなくラグジュアリー〜

          ツェレからハノーファーまではベルリンで行ったらCゾーンみたいな扱いで10€弱で移動できます。 あっという間にハノーファー駅へ。 リューネベルクやツェレと違ってでかい。そしてそこはかとなく金持ちな感じ。なんだろう、このラグジュアリー感。そうだ、スプレーの落書きがない。ベルリンはいつでもどこでも落書きがあってウェイな感じを醸しているけど田舎くさくてあんまりお金ない感じにまとまっている。 ここでの滞在時間は1時間ちょっと。狙いを市庁舎に定めて市内を早歩き。どんどん移動して西

        東京医大は反省しているか

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        記事

          北ドイツの真珠ツェレへ② ツェレ城は工事中

          電車に揺られて小一時間。ツェレ駅に到着。去年ハンブルクに行った時もそうだったけど、夏の終わりは天気がコロコロ変わってシャワーのような雨が降ったりやんだりするそう。そして雨上がりはクソ寒い。 駅に降り立つと曇天。 街の中心部まで駅から15分ほど延々と歩きます。 ツェレ城や!と思いきや改装中で覆いが被せてあり、中にすら入れない。 仕方がないので世界最古の木造建築を目坂して街へ。と思いきや雨が激しく寒みぃ。傘持ってきてよかった。 古い家はメルヘンかと思いきや雨雲も手伝っておどろ

          北ドイツの真珠ツェレへ② ツェレ城は工事中

          北ドイツの真珠ツェレへ① 〜悲しみの貨物駅ユルツェン〜

          リューネベルクから北ドイツの真珠と呼ばれるほどに美しい町ツェレへと向かいます。 バスはないのでドイツ鉄道で19.2€。ニーダーザクセンのお馬と黄色い列車がメルヘン。 ホテルのビュッフェで奪ってきた食料を食べるよ。昨日切って持ってきたパプリカは腐っていたよ。 ユルツェンという駅で乗り換え。駅がディズニーランドのようにメルヘン。 次のようなパネルを発見。 ユルツェンの貨物駅は1945年2月22日に連合国の爆撃で破壊された。500人以上のノイエンガンメ収容所の捕虜が

          北ドイツの真珠ツェレへ① 〜悲しみの貨物駅ユルツェン〜

          塩の街リューネベルク②

          一晩明けてさわやかな朝。今日はツェレ経由でハノーファーの目指します。 スーパーにはエリカのお花が売っています。 昨日の消防車祭りとは一転、静かなam Sande 聖ニコライ教会に入ります。 「教会は空いてるよ。ようこそ!」 中に入るとおばはんたちが世間話に興じています。「1€寄付しろよな」という圧力に負けてお金を入れると、「どのガイドが必要かしら」とドイツ語で話しかけてきた。「日本から来ました」というと「日本語もあるわよー」と。 教会の中。 戦争の犠牲者を追悼する

          塩の街リューネベルク②

          叶わない夢

          旅の途中気持ちのいいカフェに入った。ふと休職中不安から逃れるために朦朧とアパートの近所を歩いていたことを思い出す。あの時「会社辞めて今までの貯金で妹と一緒にここらへんに雑貨屋か何か開いて一緒に働けば妹も社会復帰できるかもしれない」と脳裏によぎったことが思い出された。 「ねぇ、やっぱりカフェにしよう。ヨーロッパ風おしゃれカフェ。あなたコーヒーショップでアルバイトしてたんだからコーヒーの作り方知ってるでしょ。コーヒーマシーン買おう。どっちか衛生管理者免許とってさ。いや免許な

          叶わない夢

          体がどんどん不健康

          体は資本というけれど外国に来ると本当に健康のありがたみを感じる。 会社に通っていた頃はほぼ健康だったのに、嫌だと思っていても身体的には病気をしなかったのにこっちに来てからというもの結構重めのケガや病気で病院に何度も通ってしまった。 そもそもここを目指した時、精神薬を最大量で服薬していた。薬を取りに一度帰国もした。 何かとお腹を壊したり落ち込んだりして思うように動けなかった。それでもテンションが高かったのでなんとか乗り切っていたのだと思う。 春になってようやく

          体がどんどん不健康

          塩の街リューネベルク

          ベルリンからの最初の目的地はリューネベルク。塩の交易で栄えた街。北の方にはリューベックというここもまた塩で栄えた街があって紛らわしいのですが今回はリューネベルクに行きます。 9時20分ベルリンのセントラルバスステーションを出発して乗り継ぎ1回の5時間の旅。 ドイツは先週夏が戻ったかのように30度近くの陽気が続いていたが、今や冬。最低気温は10度を切るようになった。 バスの中ではうつらうつらしたり単語帳を確認したり。意外と飽きずに過ごせた。 リューネベルクに着いたのはも

          塩の街リューネベルク

          そして旅へ 〜ドイツ横断〜

          遠足の時どの時間が好きですか? ①遠足前日のおふとん ②バスに乗っている時 ③公園で遊んだり博物館を観ている時 ④お弁当の時間 私が小学生の時に読んだ性格テストだ。どれを選ぶとどんな性格かはもう忘れてしまった。 でも子どもの時から今の今まで私の楽しい時間は②番。移動中だ。目まぐるしく飛び去っていく景色の中で何も考えなくとも自動的に目的地に連れて行ってくれる。目的地に着くまでの時間はあれこれ迷わなくともどれと決めなくともいい守られた時間。 この間の弾丸ハンブルク旅行で今

          そして旅へ 〜ドイツ横断〜

          Die Tänzerin Madoka Sugai

          2012年ローザンヌ国際バレエコンクールで一位の快挙を成し遂げた菅井円加さん。マスコミは彼女をもてはやし彼女は一躍有名になった。 https://youtu.be/vb-rbWIs70c ユニクロのCMにも出て美しいジャンプを披露している。 https://youtu.be/tEYoyvVbigo ローザンヌ国際バレエコンクールではクラシックとコンテンポラリーで評価される。コンテンポラリーダンスでの彼女のエネルギッシュな踊りとサバサバした性格で私はファンになった。 h

          Die Tänzerin Madoka Sugai

          我慢と突拍子もない行動

          パワハラで心を病んでから突然日常から逸脱するような行動を取るようになってしまった。 ドイツに来たものそうだし、学校を急に休んで日本に帰ったり旅行に行ったり。 計画性がなく周囲を驚かせるし、自分もとても恐ろしい気分になるんだけど「やらなくちゃ、行かなくちゃ」という強迫観念に囚われていて止まらない。抑うつ状態ではなく双極性うつなんじゃないかと思うくらい時々ハイな行動がある。 今回は朝起きて30分後にハンブルクに行くことを決めバスの予約をオンラインで入れていた。 ハンブ

          我慢と突拍子もない行動

          いつのまにか「やらなきゃいけない」の沼

          私はこの国に滞在するにあたり学校に通うことが条件だったので通っている。 鬱になり社会との関係も希薄になるため、学校にきちんと通うことは私にとってリハビリであり、この社会から孤立しないための生命線でもあった。 最初の半年は満足に通うことができなかった。薬も最大量で飲み続けており体力が持たず気分が落ち込んで通えなかったり、半日の授業で頭が痛く痛くなり家に帰って倒れ込んで寝たりした。 ものの覚えも悪かった。頭に何か浮かべて考えることができなかった。 動詞を活用させる時自分が今

          いつのまにか「やらなきゃいけない」の沼

          組織のガバナンス

          〜安倍晋三再選、東京医大、パワハラを考える〜安倍晋三が自民党総裁に再選した。テレビ討論での彼の発言はネットを通じて流れてきていた。ゴルフをオリンピックの競技と比較してみたり、批判に対して激情したり…。他の出演者の呆れる顔…。 https://www.asahi.com/articles/ASL9N4G34L9NUTFK00T.html 見ていてイライラしてくるのは私だけだろうか。この人物に日本の舵取りを任せていてよいのだろうか。 再選が決まった時、彼以外の周りの人物は誰も

          組織のガバナンス

          職場にいられることに感謝しなければならないのか

          私が最後に人事課の役職者と面談した際「今の環境に感謝しなければならない」と言われた。もう一人の役職者からは「俺たちも含めて誰にもなんの責任もない」と言っていた。 この2つの言葉が私をつなぎとめていた最後の糸を断ち切り、私は休職、そして退職をした。 無職になって初めて仕事があることのありがたみを感じる。身分が保証され定期的にお金が入ってくる。素晴らしいことだ。 就職できたのは会社が選んでくれたから。でもそれは会社や人事課や役職者に感謝することとは違うと思う。 私が労働意

          職場にいられることに感謝しなければならないのか