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日本農業新聞コラム①「本気」感化され隊員に

  「松江を変えるプロジェクト始まります」この1枚のちらしの言葉から、私の人生は大きく変わることになりました。

 2015年10月。当時4歳になった双子の子育てと、夫婦それぞれのキャリアについて家族会議を重ねていました。
大学進学から18年間慣れ親しんだ広島から、夫の故郷・松江市への移住を考え「しまねUIターンフェアin広島」に参加したときのことです。
ある男性から「来年度始まる『松江を変えるプロジェクト』のメンバーを募集しています。旦那さん、お仕事お探しでしたらどうですか?」と、声をかけられました。

 どうやら「松江を変えるプロジェクト」とは、松江市の地域おこし協力隊1期生募集のことでした。
3年間限定の、マニュアルのない任務であると聞き、夫は「自分には合わない」と断りました。
すると「じゃあ奥さんいかがですか?」と。
「え!?私?」
ここで初めて自分事として手渡されたちらしを見ました。
よく分からないけど、新しいことが始まるワクワク感と熱量を感じ、「もう少ししりたい!」という直感のまま1カ月後、大阪であった募集説明会に私一人で参加しました。

 説明会では、前述の男性(ふるさと島根定住財団の職員)の他、松江市の担当部署の部長、民間のまちづくり会社の経営者など、プロジェクトの仕掛け人がそれぞれの立場から松江市について熱く語ってくれました。

 「この人たちと一緒に何かしてみたい・・・」
松江の人達の「本気」が伝わり、それに対して私も「本気」で挑戦してみたくなったのです。

 その5カ月後、晴れて松江市地域おこし協力隊1期生として着任。
新生活がスタートするのですが「地域おこし協力隊」とはどういうものか、当時よく分かっていなかったのかもしれません・・・。

―――日本農業新聞2021年11月4日(木)掲載
※許可をいただいてます

コラム1



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